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NYダウ59ドル高、ワクチン普及や経済対策期待
【市況】NYダウ59ドル高、ワクチン普及や経済対策期待

2日のNYダウ工業株30種平均は続伸し、前日比59ドル87セント高の2万9883ドル79セントで終えた。
新型コロナウイルスのワクチン実用化が世界経済の正常化を後押しするとの見方から景気敏感株が買われた。追加の経済対策を巡る与野党協議が進展するとの期待も相場を支えた。
 
米民間雇用サービス会社ADPが朝方発表した11月の全米雇用報告では、非農業部門の民間就業者数が前月比30万7000人増と、市場予想を下回った。一方、英当局は米ファイザーなどが開発した新型コロナウイルスワクチンの緊急使用を承認したと発表した。労働市場の回復鈍化への懸念とワクチン実用化への期待が交錯する中、ダウ平均は売りが先行して取引が始まった。下げ幅は一時200ドルを超えた。
 
ただ、米国ではニューヨーク州のクオモ知事が2日、ファイザーのワクチンが承認された場合、15日には17万人分以上を受け取ると発表した。ワクチン普及が順調に進むとの見方が強まり、航空機のボーイングや石油のシェブロン、映画・娯楽のウォルト・ディズニーなど景気敏感株に買いが入った。
 
追加の経済対策について民主党のペロシ下院議長が2日、共和党のマコネル院内総務に対し、1日に米民主・共和両党の超党派議員が発表した約9000億ドル規模の案をたたき台として議論を始めるよう要請したと伝わった。ペロシ氏とムニューシン米財務長官が1日に交渉を再開したとも報じられ、協議進展期待も投資家心理を支えた。
 
主要株価指数は過去最高値圏にあることから利益確定売りが先行し、朝方にダウ平均は200ドル超下げる場面があった。ソフトウエアのマイクロソフトなどハイテク株の一角が下げ、相場の上値を抑えた。1日夕にビジネス対話アプリのスラック・テクノロジーズを買収すると発表した顧客情報管理(CRM)のセールスフォース・ドットコムは大幅安となり、指数の重荷となった。
セクター別では、エネルギー、銀行が上昇した一方、素材、商業・専門サービスが下落。
 
ナスダック総合株価指数は小幅に反落し、前日比5.740ポイント安の1万2349.366で終えた。割安な景気敏感株を買って、今年に入って上昇が大きかったハイテク株を売る選別物色の動きがみられた。電気自動車(EV)のテスラなどの下げが目立った。
 
S&P500種株価指数は続伸し、前日比6.56ポイント高の3669.01と連日で過去最高値を更新した。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,883.79+59.87
S&P500種
3,669.01+6.56
ナスダック
12,349.366−5.740
NY金(ドル/トロイオンス)
1,818.90+38.00
NY原油(ドル/バレル)
44.96+0.4
円・ドル
104.40 - 104.44−0.16
 
 

【シカゴ日本株先物概況】


 
2日のシカゴ日経平均先物は反落。
12月物終値は、前日比90円安の2万6825円で引けた。大阪取引所の終値を15円下回った。
11月ADP雇用統計が予想を下回ったほか、債券利回りが上昇し警戒感から寄り付き後大きく下げた。その後、経済対策の速やかな成立に向けて譲歩する姿勢を見せたため、一段と期待感が高まり上昇に転じた。トランプ政権が2月までに1億人分のワクチン支給が可能との見解を示すと上げ幅を拡大した。ただ、新型コロナウイルスのワクチン実用化への期待を受けた上昇基調が一服し、高値警戒感からの利益確定売りが優勢となった。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26825 ( -15 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て) 
26830 ( -10 )
( )は大阪取引所終値比
 



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6463.39(+78.66)
2日のFTSE100種総合株価指数は続伸した。前日の終値に比べ78.66ポイント高の6463.39で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
午前は利益確定の売りも出て、前日終値付近で一進一退していた。午後に買いの勢いが強まった。外国為替市場でポンド安に転じ、収益の追い風になる多国籍企業への買いが広がり相場を押し上げた。
新型コロナウイルスワクチンが英国で承認され、来週に接種が開始されることになった。これを背景に株価指数は堅調に推移した。ただ、英国と欧州連合(EU)の貿易交渉の停滞が上値を抑えた。
 
時価総額の大きい石油株や鉱業株、銀行株、医薬品など多国籍企業が上昇銘柄の上位を占めた。石油株は原油高も支援材料になった。
 
個別銘柄では、ロンドン証券取引所(LSE)グループが大幅高で引けた。英製薬大手アストラゼネカ(1.8%高)、同グラクソ・スミスクライン(0.9%高)と製薬株が堅調だった。
半面、流通大手セインズベリーは2.9%安、同テスコも1.9%安、スーパーマーケットのセインズベリーなど小売株は売られた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13313.24(−69.06)
2日のドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前日と比べて69.06ポイント(0.5%)安の1万3313.24だった。
前日に約9カ月ぶりの高値で引けたことから、利益確定の売りが出やすかった。
前日上昇した自動車株は全銘柄が下落した。
個別では、タイヤのコンチネンタルが安かった。RWEなど電力株は上げた。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5583.01(+1.37)


 
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