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上値の重い展開か

上値の重い展開か
 
 
22日の日経平均株価は続落。終値は前日比200円安の2万9639円で、今月3日以来、約3週間ぶりの安値となった。週初から世界の金融市場を混乱させている中国不動産大手の経営問題がこの日も相場を圧迫。前日の米国株が反発できなかった負の流れもあって朝から売りが先行した。リスクオフの動きから円高・ドル安も進行。これもマイナス要因となっている。一時は中国恒大の利払いが履行されるとの報で持ち直したが、外債には適用されず買いは長続きしなかった。
 
祝日明け24日の日経平均株価は上値の重い展開か。
21−22日開催のFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果を受けた米国株動向が注目されるが、中国不動産大手の中国恒大集団の債務不履行(デフォルト)懸念が尾を引くとみられ、積極的な買いは期待しにくいだろう。
 
中国恒大本体の23日の利払いは約8350万ドルに達しているほか、10月には計1億5655万ドル、12月にも計2億5520万ドルの利払いが予定されており、中国恒大の債務問題は長引くことが想定され、債務問題に対する懸念が拭えていない。
また、FOMCについては、テーパリングの開始を発表するというのが市場のコンセンサスとなっており、FOMCを受けた米国市場の動きも重要だ。このため、目先は足元での急騰に伴う日柄調整場面と位置づけておくことが良さそうだ。
 
市場では、「中国恒大の利払い報道に一時反応したが、23日期限後の利払いに対応できるかは不明だ」との声が聞かれる。
中国政府は事態悪化の拡大を回避するため、何らかの対策を打つのではないかとの期待感もあるが、直接的な支援を行うことはないとの見方も根強い。中国恒大のデフォルト懸念とともに、先行きの不動産市場や金融システムへの影響を見極めるまでは、動きづらいとみられる。
 
 
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(22日現在)
 
31454.14  ボリンジャー:+2σ(25日)
30670.10  新値三本足陽転値
30646.49  ボリンジャー:+2σ(13週)
30584.63  ボリンジャー:+2σ(26週)
30247.39  6日移動平均線
30212.98  ボリンジャー:+1σ(25日)
30184.83  均衡表転換線(日足)
29669.78  ボリンジャー:+1σ(26週)
 
29639.40  ★日経平均株価22日終値
 
29540.91  ボリンジャー:+1σ(13週)
28971.81  25日移動平均線
28875.30  均衡表転換線(週足)
28875.30  均衡表基準線(週足)
28875.30  均衡表基準線(日足)
28754.93  26週移動平均線
28578.43  200日移動平均線
28560.75  75日移動平均線
28435.33  13週移動平均線
28376.67  均衡表雲上限(日足)
 
ローソク足は陰線で終了。昨日の5日移動平均線の下降開始やパラボリック陰転に続いて本日は日足一目均衡表の転換線も下向きに転じ、調整局面入りを示唆している。25日線との上方乖離率は2.30%に縮小したが、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は134.76%と依然として過熱ラインの130%を上回っており、潜在的な下落圧力は依然として強そうだ。本日ザラ場安値の58.43円下には、8月20日安値から9月14日高値までの3分の1押し29515.45円があり、今後この水準を下回ると調整が長期化するリスクが増す点に留意が必要となろう。
 
 
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