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27ドル高、利上げ懸念和らぐ
【市況】27ドル高、利上げ懸念和らぐ

11日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続伸し、前日比27ドル16セント(0.1%)高の3万3336ドル67セントで終えた。
米労働省が朝方発表した7月の卸売物価指数(PPI)は、前月比0.5%低下となり、2020年4月以来のマイナスとなった。10日には、7月の消費者物価指数(CPI)の伸びが前月から鈍化しており、「インフレがピークを越えた可能性がある」(英調査会社)との見方が台頭。米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの思惑も広がった。
週間の新規失業保険申請件数が前週比1万4000件増加した。2週連続で悪化しており、賃金上昇による物価押し上げへの懸念も和らいだ。
 
FRBが利上げペースを緩めるとの観測が広がり、金融引き締めが米景気を冷やすとの懸念が薄れた。消費関連株や景気敏感株に買いが向かい、ダウ平均は340ドルあまり上昇する場面があった。
 
ただ、米長期金利の上昇を受けてハイテク株に売りが広がるとダウ平均は伸び悩み、下げに転じる場面もあった。
景気懸念の後退に伴い、米債券市場では長期金利が一時2.9%台に上昇した。長期金利が上昇すると相対的な割高感が意識されやすい高PER(株価収益率)銘柄のハイテク株への売りが強まった。
 
個別では、前日夕に市場予想を上回る決算を発表した映画・娯楽のウォルト・ディズニーが5%近く上昇した。原油高を受けて石油のシェブロンが上げ、資源高が業績改善につながる化学のダウや建機のキャタピラーにも買いが波及した。長期金利上昇で金融のJPモルガン・チェースも上げた。
 
一方、顧客情報管理のセールスフォース、ソフトウエアのマイクロソフトなどハイテク株が売られた。医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)などディフェンシブ株の売りも目立った。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前日比74.892ポイント(0.6%)安の1万2779.913で終えた。米長期金利の上昇で主要ハイテク株が売られ、電気自動車のテスラやネット通販のアマゾン・ドット・コムの下げが目立った。
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

11日のシカゴ日経平均先物は横ばい。9月物は前日比変わらずの2万8120円で引け、10日の大取終値を330円上回った。
前日の米7月消費者物価指数(CPI)の鈍化に続いて、寄り前に発表された米7月生産者物価指数(PPI)が予想に反して低下したことで、インフレのピークアウト期待が続き、朝方は主要3指数がそろって堅調に推移した。


シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
27820 ( -140 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
27840 ( -120 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7465.91(−41.20)
11日のロンドン株式市場でFTSE100種総合株価指数は4営業日ぶりに反落した。前日に比べ41.20ポイント(0.55%)安の7465.91で引けた。抗潰瘍薬を巡って米国で訴訟リスクが高まった製薬のグラクソ・スミスクラインが急落するなど医薬品株が売られた。
FTSEでは、指数構成銘柄の約6割が下落。胃潰瘍治療薬「ザンタック」をめぐる米国での訴訟リスクが浮上した製薬大手グラクソ・スミスクラインが10.1%安と大きく売られ、指数の下げを主導した。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13694.51(−6.42)
11日のドイツ株価指数(DAX)は小幅に反落した。前日に比べ6.42ポイント(0.05%)安の1万3694.51で終えた。エネルギー供給不安が投資家心理の重荷となり、自動車株や化学株の一角に売りが出た。DAXでは、素材化学大手コベストロが3.5%安、化学大手BASFが2.3%安と下げる一方、製薬のサルトリアスは4.5%高、食材宅配大手ハローフレッシュは3.8%高となった。


 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6544.67(+21.23)
フランスCAC40種指数は0.33%高だった。
 
 
 
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