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NYダウは38ドル安、IBMが重し、ナスダックは1カ月ぶり高値
【市況】NYダウは38ドル安、IBMが重し、ナスダックは1カ月ぶり高値
18日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比38ドル56セント安の2万4748ドル07セントで終えた。
複数の主要企業決算や原油相場の上昇が好感され、買いが先行した。
相場の重しとなったのは、ダウ構成銘柄でもあるITサービスのIBM(IBM)の通期見通しが予想を下振れたこと同社株は急落、7.5%下げた。1銘柄でダウ平均を約83ドル押し下げた。アナリストによる目標株価引き下げが相次いだ医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が2%超下げたのも相場の重荷となった。
 
地区連銀経済報告(ベージュブック)では、大半の地区で雇用の伸びが確認されたものの、製造業や農業などの複数のセクターで輸入関税策や貿易摩擦による悪影響への懸念が示された。
 
ただ、ダウ平均は高く推移する場面もあった。シリアや北朝鮮を巡る地政学リスクや米国の保護主義的な通商政策に対する懸念が後退している。建機のキャタピラーや航空機のボーイングなどが買われて相場を支えた。決算が市場予想を上回った金融のモルガン・スタンレーなど、好決算を発表した銘柄も買われた。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、同14.137ポイント高の7295.236と3月21日以来ほぼ1カ月ぶりの高値で終えた。アマゾン・ドット・コムなど主力株の一角が買われた。
 
セクター別では、運輸やエネルギーが上昇する一方で食品・飲料・タバコや耐久消費財・アパレルが下落した。
 
個別では、証券会社が投資判断を引き下げた通信機器のジュニパーネットワークスが安い。前日夕に決算と同時に示した出荷見通しが慎重と受け止められた半導体製造装置のラムリサーチも売られた。医薬品のアボット・ラボラトリーズ(ABT)は、既存事業の売上が予想に届かず売られた。
 
一方、航空大手のユナイテッド・コンチネンタル(UAL)や鉄道のCSX(CSX)は、決算内容が好感され上昇。アメリカン航空やノーフォーク・サザンなど運輸株全般に買いが広がった。電気自動車の量産型「モデル3」を増産する計画と報じられたテスラが上昇した。
家電量販店のベストバイ(BBY)は、ネット小売のアマゾン(AMZN)と同社製スマートテレビの独占販売で提携し買われた。
 
金属大手のアルコア(AA)は、マーケット終了後に1-3月期決算を発表し、売上高、一株利益ともに予想を上振れた。EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の通期見通しも上方修正し、時間外取引で上昇して推移している。
 
 
VIX指数は15.60と前日から上昇(前営業日15.25)。
米株はまちまち。ダウ平均は小反落したが、S&Pとナスダックは続伸した。米中貿易戦争への懸念やシリア地政学リスクへの過度な警戒感はいったん緩んでいるものの、投資家のセンチメントは大きく改善されず、VIX指数は上昇した。
米地区連銀経済報告(ベージュブック)では、経済の見通しに楽観的な見方も、関税や貿易摩擦に懸念が示された。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,748.07−38.56
S&P500種
2,708.64+2.25
ナスダック
7,295.236+14.137
 
米10年債利回り(%)
2.8765 +0.063
米2年債利回り(%)
2.4314 +0.045
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,353.50+4.00
NY原油(ドル/バレル)
68.66+0.19
円・ドル
107.19 - 107.20   −0.11
 
 

【シカゴ日本株先物概況】

 
シカゴ日経平均先物は続伸した。6月物は前日比270円高の2万2155円で引け、同日の大取終値を25円下回った。
大取で反発した地合いを引き継いで始まり、米株上昇も買いを誘った。円安も追い風だった。北朝鮮などを巡る地政学リスクへの警戒感が薄れ、投資家心理が改善した。
この日の6月物高値は2万2195円、安値は2万1885円
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
22155 ( -25 )
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
22175 ( -5 )
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7317.34(+91.29)
FTSE100種総合株価指数は続伸。前日17日の終値に比べ91.29ポイント高の7317.34で引けた。終値で7300台を付けたのは2月上旬以来、約2カ月半ぶりとなる。構成銘柄の約8割が上昇した。
朝方発表になった3月の英消費者物価指数(CPI)をきっかけに上げ幅を広げた。午前から資源株に買いが集まる中、午後に入り、鉱業株が上げ幅を拡大し、株価指数を押し上げた。
 
個別では、資源商社のグレンコアは7%超高となり、アングロ・アメリカンやフレスニージョなど軒並み5~6%上昇した。原油相場も上昇したことで石油株も高くなった。
医療のメディクリニック・インターナショナルが引けにかけて急伸し、9%超高で引けた。通年決算が市場予想を上回るとの見方を示したことが好感された。
 
半面、レジャー・外食のウィットブレッドが下落。アナリストが目標株価と投資判断を引き下げたことが響いた。前日値上げ幅が大きかったソフトウエア開発のマイクロフォーカスやアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズには利益確定の売りが出て下落した。住宅・建築関連株が軟調だった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12590.83(+5.26)
ドイツ株式指数(DAX)は小幅続伸。終値は前日17日と比べて5.26ポイント高の12590.83だった。
午後は売りが先行していたが、引けにかけて上昇に転じた。
鉄鋼のティッセン・クルップやドイツポストが上げ幅を広げ、指数を押し上げた。
個別では、電力のRWEが高くなった。エーオンも連れ高した。素材メーカーのコベストロの買いも続いている。
一方、タイヤのコンチネンタルは為替差損などが影響し、通年の見通しを引き下げたことで売られ、安くなった。前日そろって値上げした自動車株は全面安で引けた。なかでもアナリストが目標株価を引き下げたダイムラーが安くなった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5380.17(+26.63)
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