兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
88円高と小幅上昇、押し目買い
東証プライム市場(前引け)=88円高と小幅上昇、押し目買い

1日午前の日経平均株価は反発し、前日比88円55銭(0.29%)高の3万0976円43銭で前場を終えた。
 
きょう前場は買い優勢の地合いとなった。朝方は日経平均が前日終値近辺で始まったが、その後は空売り筋の買い戻しなどが作用してジリジリと水準を切り上げ一時300円近く上昇する場面もあった。ただ、先物を絡め不安定な値動きであり、買い戻しが一巡すると値を崩し再びマイナス圏に沈む場面も。米債務上限停止法案が米下院で可決されたが、材料出尽くし売りが優勢となった。結局前引けはプラス圏で着地したが3万1000円台には届かなかった。
 
日経平均は前日に440円安と大幅下落したとあって、過熱感を示す投資指標が低下していた。押し目とみた投資家の買いが相場を支えた。前日までに機関投資家による月末・月初のリバランス(資産配分の調整)の売りが一服したことも投資家心理を改善させた。
 
前場の日経平均は乱高下する荒い展開となった。前日は久々の大幅安となったが、これまでの上昇相場のけん引役だった商社株が特に大きく崩れたあたりから、あくまで月末のリバランス(資産配分の再調整)目的の売りが主因だったのではないかとの指摘があった。実際、本日はリバランス売り一巡に伴う需給改善やそれを見越した売り方の買い戻しが入ったか、日経平均は寄り付きからするすると値を切り上げ、あっさりと3万1000円を一時回復した。
 
日本時間1日午前に米下院で債務上限停止法案が可決されると、米国債を保有する国内銀など金融株に買いが入った。もっとも、「目先の懸念材料を想定通りに消化した」との見方から手じまい売りも出て日経平均は再び下落する場面もあった。
 
今週末の米雇用統計や来週末の株価指数先物・オプション6月限の特別清算指数(SQ)算出を控えるなか、まだ上方向も含めて荒い展開となる局面は残されているだろうが、徐々に調整モード入りに注意を払った方がよいタイミングがきたと考える。
 

 
東証株価指数(TOPIX)は反発した。前引け時点の東証プライムの売買代金は概算で1兆8104億円、売買高は6億9193万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は907と、全体の5割弱にとどまった。値下がりは834、変わらずは94銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は卸売業、情報・通信業、精密機器、空運業などが上昇した。下落はゴム製品、パルプ・紙など。
 
個別ではソフトバンクグループ(SBG)が高く、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクも上昇した。三菱商事が高く、ダイキン工業も買われ、菱洋エレクトロがストップ高で値上がり率トップに買われ、ブレインパッドも大幅高だった。
 
半面、アドバンテストが軟調、ディスコも売りに押された。東京海上ホールディングスも下落した。ダイレクトマーケティングミックスが続急落、大平洋金属の下げも目立つ。三菱自、マツダが安い。

 
a