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反発382ドル高、金融システム不安後退で
【市況】反発382ドル高、金融システム不安後退で
20日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前週末比382ドル60セント(1.2%)高の3万2244ドル58セントで終えた。
欧州金融機関の経営不安から金融システムが不安定化するとの懸念が和らいだ。先週末にかけて大きく売られていた景気敏感株が買い直され、相場を押し上げた。

スイス金融最大手UBSが19日、経営危機に陥った同業クレディ・スイスの買収を発表した。クレディ・スイスが破綻すれば欧州発の金融危機に発展しかねないとの懸念が広がっていたため、買収合意で市場に安心感が広がった。日米欧の六つの中央銀行が、米ドル供給拡充策の協調実施を決めたことも、投資家心理の改善につながった。

金融システムの不安定化が景気を冷やすとの見方が後退し、機械のハネウェル・インターナショナルや建機のキャタピラーなど景気敏感株への買いが目立った。金融のゴールドマン・サックスと同業のJPモルガン・チェースも上昇した。

米長期金利が上昇し、相対的な割高感が意識された高PER(株価収益率)のハイテク株は上値が重く、ソフトウエアのマイクロソフトは下落した。

地域銀行株が全体的に買われる中、資金繰り難が伝わっていたファースト・リパブリック・バンクは47%安と急落した。新株発行による資金調達を計画していると報じられ、資本が毀損しているとの懸念を誘った。

ナスダック総合株価指数は反発した。前週末比45.025ポイント(0.4%)高の1万1675.538で終えた。電気自動車のテスラと交流サイトのメタプラットフォームズが上昇した。追加の人員削減方針が伝わったネット通販のアマゾン・ドット・コムは、業績悪化を警戒した売りに押された。

 

【シカゴ日本株先物概況】

20日のシカゴ日経平均先物は反発した。6月物は前週末比130円高の2万6840円で引けた。金融システムを巡る投資家の懸念が和らぎ、反発した。同日の米株式相場が堅調に推移し、日本株先物にも買いが波及した。

シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
26840 ( +170 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
26920 ( +250 )
( )は大阪取引所終値比




【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

20日のFTSE100種総合株価指数は反発した。前週末に比べ68.45ポイント(0.93%)高の7403.85で取引を終えた。スイスの金融大手UBSが同業のクレディ・スイス・グループの買収で合意したと19日発表した。金融不安が景気を冷やすとの見方がやや和らぎ、ロンドン市場では資源株やエネルギー株が買われた。
個別では、鉱業大手アングロ・アメリカン(4.9%高)や産金大手フレスニロ(4.8%高)など資源株が堅調。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG、3.3%高)や航空・防衛大手BAEシステムズ(3.0%高)も買われた。
 一方、スタンダード・チャータード(3.0%安)やバークレイズ(2.3%安)、ロイズ・バンキング・グループ(0.3%安)など銀行株は値下がりした。


■ドイツ・フランクフルト株価指数

20日のドイツ株価指数(DAX)は反発した。前週末に比べ165.18ポイント(1.12%)高の1万4933.38で終えた。スイス金融大手UBSが19日、同業のクレディ・スイス・グループの買収合意を決めた。金融不安が世界的な金融危機に発展するとの緊張感がやや緩和し、金融株や公益事業株など幅広い銘柄が買い直された。
 
個別では、ソシエテ・ジェネラル(0.8%安)やドイツ銀行(0.5%安)は売られたものの、BNPパリバ(1.7%高)やコメルツ銀行(1.5%高)は反発した。
 




■フランス・パリ株価指数

フランスCAC40種指数は1.27%高だった。
朝方に下落して始まったものの、スイス金融最大手UBSが同業クレディ・スイスの買収を決めたことを好感し、上昇に転じた。銀行株は軟調だった。


 
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