NYダウ反落し97ドル安 利益確定売り優勢
【市況】NYダウ反落し97ドル安 利益確定売り優勢 |
債務上限問題による米国政府機関閉鎖への警戒感から軟調推移となった。住宅や製造業関連指標が予想を下回ったことも嫌気された。
米長期金利が10カ月ぶりの水準に上昇したことも相場の重荷となった。長期金利の指標となる米10年物国債利回りは一時2.62%まで上昇した。利回り狙いで買われやすい不動産や公益事業株の売りにつながった。
年初から相場上昇をけん引してきたボーイングが3%下落。1銘柄でダウ平均を74ドルあまり押し下げた。
米政府予算の期限切れを巡る不透明感も重荷だった。現行のつなぎ予算は19日に切れる。米議会は期限延長で合意するとみられるが、様子見の投資家も多く「積極的な買いが入りにくい」との指摘があった。
ナスダック総合株価指数は前日比2.233ポイント安の7296.047で終えた。アマゾン・ドット・コム、アルファベット(グーグル)といった一部主力株が下げ、指数を押し下げた。
セクター別では、食品・生活必需品小売やヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で不動産やエネルギーが下落した。
個別では、前日夕に発表した四半期決算で最終赤字が拡大したアルコアが大幅安だった。アナリストによる投資判断の引き下げが伝わったセキュリティーソフト大手のシマンテックも売りが優勢だった。
一方、ホテルチェーンのウィンダム・ワールドワイドは同業買収の発表を好感した買いが優勢だった。四半期決算で純営業収益などが市場予想を上回ったモルガン・スタンレー(MS)は小幅高だった。小売大手のウォルマート(WMT)はゴールドマン・サックスの買い推奨を受け上場来高値を更新した。
VIX指数は12.22と上昇(前営業日11.91)。NY株式市場は利益確定売り優勢でダウ平均が150ドル超安となるなか、VIX指数も一時12.40まで上昇した。
NASDAQが前日比プラス圏に浮上する局面では、VIXも11.62付近まで弱含むも、引けにかけて株の売り圧力が再び強まると、VIXは12ポイント台を回復した。
NYダウ工業株30種(ドル)
26,017.81−97.84
S&P500種
2,798.03−4.53
ナスダック
7,296.047−2.233
米10年債利回り(%)
2.6237 +0.046
米2年債利回り(%)
2.0434 +0
NY金(ドル/トロイオンス)
1,327.20−12.00
NY原油(ドル/バレル)
63.72−0.25
円・ドル
111.06 - 111.07−0.17
【シカゴ日本株先物概況】
シカゴ日経平均先物は反落した。
3月物は前日比235円安の2万3825円で引け、前夜の大取終値を55円上回った。
NYダウ平均が反落し、売りが強まった。円高も弱材料。米連邦予算の期限が19日に切れ政府機関の一部閉鎖が懸念されるため、投資家心理が冷えた面もある。
この日の3月物安値は2万3685円、高値は2万4120円。
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
23825 ( +55 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
23850 ( +80 )
( )は大阪取引所終値比
【欧州株式市場】
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7700.96(-24.47)
FTSE100種総合株価指数は4日続落した。前日17日の終値に比べ24.47ポイント安の7700.96で引けた。構成銘柄の半数以上は下落した。
朝方からたばこ株と医薬品株中心に売りが広がり、株価指数は午前に徐々に下げ幅を拡大したが、午後遅くは安値圏で横ばいだった。
たばこのインペリアル・ブランズとブリティッシュ・アメリカン・タバコが下落した。医薬品株も下がるなか、シャイアーの下げが大きくなった。
衣料小売りと食品事業のアソシエーテッド・ブリティッシュ・フーズは3%超売られた。全体の通期利益の見通しは据え置いたものの、欧州の砂糖価格の下落で同関連部門の業績がこれまでの予想を下回るとの見通しを示したことが響いた。
半面、金融サービスのハーグリーブス・ランズダウンと飲料のコカ・コーラ・ヘレニック・ボトリングは、アナリストがそれぞれの株価目標を引き上げたことなどが好感され上昇した。レジャー・外食のウィットブレッドの上げも目立った。
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13281.43(+97.47)
ドイツ株式指数(DAX)は反発した。終値は前日17日と比べて97.47ポイント高の13281.43だった。
個別では、半導体のインフィニオンテクノロジーズは、ゴールドマン・サックスが投資判断と株価目標をともに引き上げたことなどが好感され5%超上昇した
一方で、医薬・化学大手の独メルクと医療機器のフレゼニウスは下落した。
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5494.83(+0.84)