兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
NYダウ 6日続落し287ドル安、米中摩擦を警戒
【市況】NYダウ 6日続落し287ドル安、米中摩擦を警戒
19日のNYダウ工業株30種平均は6日続落した。終値は前日比287ドル26セント安の2万4700ドル21セントと昨年末の水準を下回った。下げ幅は5月29日以来3週ぶりの大きさ。6日続落は2017年3月下旬に記録した8日続落以来となる。
 
米中の貿易摩擦が激化し、世界経済や企業業績に悪影響を及ぼすとの懸念から売りが優勢となった。トランプ米大統領は18日、中国による知的財産権侵害を理由に、新たに2000億ドル(約22兆円)相当の中国製品に対する10%の追加関税を検討すると表明。
 
中国も追加の対抗措置で応じる姿勢を示し、報復の応酬に発展するとの懸念からアジア欧州株は軒並み下落。19日の米株式市場も取引開始から大幅安となり、ダウは一時420ドル近く下落した。
中国事業の比率が高い航空機のボーイングや建機のキャタピラーなどを中心に幅広い銘柄が売られた。
 
その後は下げ幅を縮めた。投資判断の引き上げが伝わった通信のベライゾン・コミュニケーションズが上昇。業績が景気動向に左右されにくいとされる医薬・日用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)やウォルマートなども買われ相場を支えた。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、同21.440ポイント安の7725.585で終えた。米中摩擦の激化への懸念から売りが優勢となった。ただ、アナリストによる目標株価引き上げが相次いだ動画配信のネットフリックスが上場来高値を更新するなど、主力株の一角が買われ指数を下支えした。
 
セクター別では、電気通信サービスや公益事業が上昇する一方で資本財や自動車・自動車部品が下落した。
 
個別では、アナリストが投資判断を引き下げた玩具のマテルが売られた。
写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、一部アナリストによる目標株価引き下げを受け下落。電気自動車のテスラ・モーターズ(TSLA)は、従業員1名による機密情報漏洩や工場内での火災発生が明らかとなり軟調推移した。
 
一方、米国内の全店舗で処方箋薬の宅配サービスが可能になったと発表したドラッグストアのCVSヘルスが上昇。保険のトラベラーズや製薬のファイザーが上げた。
食材宅配サービスのブルーエプロン(APRN)は、新たなサプライチェーン最高責任者を任命し上昇した。
 
VIX指数は13.35と上昇(前営業日12.31)。米中報復関税合戦により米中間の貿易戦争が勃発する可能性が高まりつつあることで、ダウ平均は一時419ドル安まで続落した。
VIX指数も一時14.68まで上昇した。しかし、株式市場が徐々に下げ幅を縮小したことで、VIXもやや低下して引けた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,700.21−287.26
S&P500種
2,762.59−11.16
ナスダック
7,725.585−21.440
 
米10年債利回り(%)
2.8967 -0.029
米2年債利回り(%)
2.5493 -0.009
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,278.60−1.50   
NY原油(ドル/バレル)
65.06−0.79
円・ドル
110.05 - 110.06   +0.31


 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は3日続落した。9月物は前日比450円安の2万2210円で終え、大阪取引所の終値を30円上回った。
米中の貿易摩擦に対する警戒感が強まり、投資家心理が悪化した。トランプ米大統領は18日夜、新たに2000億ドル相当の中国製品に10%の制裁関税を検討するよう米通商代表部(USTR)に指示した。これを受けて中国商務省は19日、報復措置を警告した。
9月物の安値は2万2070円、高値は2万2675円。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
22210 ( +30 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
22255 ( +75 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7603.85(-27.48)
FTSE100種総合株価指数は3日続落。前日18日の終値に比べ27.48ポイント安の7603.85で引けた。
米中貿易戦争への懸念から、アジア各国の株安などを眺めて弱含んだ。
金属と原油相場の下落を受けて資源株を中心に売りが広がり、構成銘柄の7割が下落した。
 
個別では、ロシアの鉄鋼大手エブラズは4%超安で引けた。
英・豪系資源大手リオ・ティント、英鉱業大手アングロ・アメリカンが売られた。
建機・産業機器レンタルのアシュテッド・グループの下げが目立った。通期利益(税引き前)が市場予測に達しなかったことで失望売りが出た。包装のDSスミスも安かった。銀行株は軟調だった。
 
半面、英オンライン食品デリバリー大手ジャストイートが上昇率トップの2.5%高。
建設資材のファーガソン、郵便大手のロイヤル・メールが高くなった。いずれもアナリストによる目標株価の引き上げが買い手がかりになった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12677.97(-156.14)
ドイツ株式指数(DAX)は3日続落した。終値は前日18日と比べて156.14ポイント安の12677.97だった。
米中貿易摩擦への懸念が重荷となり、構成銘柄の約8割が下落した。
 
個別では、アディダス、フォルクスワーゲン、鉄鋼のティッセン・クルップの下落が目立った。一方でドイツ銀行をはじめ金融株は上昇した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5390.63(-59.85)
フランスの株価指数CAC401%以上、下落した。
a