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英明コラム 5月第1週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 5月第1週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》5月 第1週

1日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。エクソンモービルやインテルの好決算がアマゾンの事業減速を巡る懸念を相殺した。インテルは4%高。アマゾンは4%安。ファースト・リパブリック・バンクは一時約50%急落。月間ではS&P500は1.5%高。2カ月連続で上昇。NYダウも月間で2.5%上昇。NASDAQ総合もプラス。週間ではS&PとNYダウは0.9%、NASDAQは1.3%上昇。VIX指数は1.25ポイント安の15.78。2021年11月以来の低水準。
 
日経平均株価は266円高の29123円と3日続伸。終値での2万9000円台回復は昨年年8月17日(29222円)以来約8カ月ぶり。136円台まで円安・ドル高が進み、輸出関連株を中心に買い物優勢の展開。東証プライムの売買代金は3兆1184億円。NEC、コマツが上昇。ソニーG、レーザーテクが下落。
 
2日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って小幅反落。「FOMC待ち」の様相で方向感に欠けた薄商い。NYダウは前週末に2カ月半ぶりの高値水準まで上昇。「主力銘柄の一部には利益確定の売りも出やすかった」との見方。ファースト・リパブリック銀行は公的管理下に置かれ資産をJPモルガン・チェース銀行に売却。これを受け、KBW地域銀行指数は2.7%下落。一方、JPモルガン・チェースは2.1%上昇。ISM製造業総合指数は47.1。2020年5月以来の低水準だった前月の46.3から上昇。市場予想の46.8も上回った。
 
日経平均株価は34円高の29157円と小幅に4日続伸。寄り付きは29270円台まで上昇した場面もあった。東証プライム市場では7割超の銘柄が下落するなど、幅広い銘柄が売られた。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は2兆6675億円。値上がり623銘柄。値下がり1115銘柄。ルネサス、HOYAが上昇。野村、東急不が下落。
 
3日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って1%超反落。ファースト・リパブリック銀行が破綻。「他の中堅金融機関にも波及する可能性があるという懸念が強まった」との解釈。パックウエスト・バンコープが27.8%安。ウエスタン・アライアンス・バンコープが15.1%安。コメリカが12.4%安。KBW地域銀行指数は5.5%下落、1日としては3月13日以来の大幅安。2020年末以来のザラ場安値を更新した。早ければ6月1日にも政府の債務支払いを履行できなくなる恐れがあるとの見方も警戒材料。もっとも根底は「巻き戻し」。警戒材料は反落したことへの後付け材料とも考えられよう。東京市場は休場。
 
4日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って3日続落。FOMCは全会一致で0.25%の利上げを決定。
当初は反発していたが、パウエルFRB議長の会見の不透明感を警戒し下落に転じた。パウエル氏のコメント。「FRBは依然としてインフレ率が高すぎるとみている。利上げサイクルが終わったと考えるのは早すぎる」。アリバイつくりの余計な会見に振り回された格好。「投資家は、金利の上昇で最終的に景気後退に陥る可能性を懸念している」という声もある。AMDが9.3%下落。パソコン市場の低迷を背景に四半期の売上高が予想を下回った。4月のISM4月の非製造業総合指数は51.9と前月の51.2から上昇。市場予想は51.8だった。宿泊・飲食サービスや公益事業、行政、運輸・倉庫など14業種が景況拡大。東京市場は休場。
 
5日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は揃って4日続落。カリフォルニア州のパックウエスト・バンコープが戦略的選択肢を模索していると表明。「金融機関の健全性への懸念が深まった」との解釈。パックウエストは51%安。地銀ウエスタン・アライアンス・バンコープは一時60%超急落。終値は39%安。KBW地域銀行指数は3.5%下落。一時約7%下落した場面があった。VIX(恐怖)紙数は一時21ポイントまで上昇。3月下旬以来の高水準となったアップルは1%下落した。ただ引け後に同社が発表した第2四半期(1─3月)決算は、売上高と利益が市場予想を上回った。iPhoneの販売が増加したほか、ウエアラブル端末の売上高は予想より小幅な減少にとどまった。
新たに900億ドルの自社株買いを承認。時間外取引で、アップルの株価は1.6%上昇。東京市場は休場。
 
 
(2) 欧米動向
 
4月の雇用統計で非農業部門雇用者数は25万3000人増加。
市場予想(18万人増)を大幅に上回った。
失業率は53年ぶりの低水準となる3.4%に改善。
「FRBは当面、利上げを継続する可能性がある」との解釈。
しかし株価は反発。
金利の上昇よりも景気の方を優先したといえば聞こえは良い。
しかしつじつまは合わないがそんなことは問われないようだ。
やはり株価は下がれば上がるし、上がれば下がるリズムなのだろう。
 
(3)新興国動向
 
中国の「中央金融経済委員会」が5日開催された。
米国との関係が緊張している中で「戦略的主導権」を握るための国際競争で時代に合った産業構造を構築。
技術的なブレークスルーを達成することを目指すとの方針。
国営メディアは「中国は実体経済を優先し、産業政策を改良。
世界トップクラスの企業を構築する」と伝えた。
 
【展望】
 
【5月】(7勝3敗:勝率70%)
 
押し目買いに徹すべし。前途に高値出現を期待せよ。
 
8日(月) 新型コロナを5類に引き下げ、株高の日L
9日(火) 家計調査、中国貿易収支、株安の日、5月最弱の日
10日(水)景気動向指数、米消費者物価、財政収支、株高の日L、変化日
11日(木)景気ウォッチャー調査、都心オフィス空室率、米生産者物価、中国生産者・消費者物価、G7財務相・中央銀行総裁会合(新潟→13日)、米コロナの緊急事態宣言解除
12日(金)マネーストック、オプションSQ、米輸出入物価、ミシガン大学消費者信頼感、G7科学技術相会合(仙台→14日)、G7教育相会合(富山→15日)、MSCI日本指数半期リバランス発表
13日(土)複合型エンタテインメントゲーミングフェス(幕張)G7保健相会合(長崎→14日)
15日(月)国内企業物価指数、米NY連銀製造業景況感、対米証券投資、水星順行
16日(火)米小売売上高、NY連銀ビジネスサーベイ、鉱工業生産、NAHB住宅指数、独ZEW景況感、中国各種経済指標、欧州評議会首脳会議(レイキャビク→17日) 株安の日、変化日
17日(水)1−3月GDP速報値、訪日外客数、米住宅着工件数、ゴルフ全米プロ(→21日) 上げの特異日
18日(木)貿易収支、首都圏マンション新規発売、米フィラデルフィア連銀製造業景況感、中古住宅販売
19日(金)消費者物価、第3次産業活動指数、G7首脳会議(広島→21日)米ウィッチング
21日(日)WHO総会(スイス・ジュネーブ→30日)
22日(月)機械受注、株高の日L
23日(火)米S&Pグローバル製造業PMI、新築住宅販売件数
24日(水)米FOMC議事録、独IFO景況感、スタートアップのピッチイベント「B Dash Camp」(札幌→26日)
26日(金)東京都区部消費者物価、企業向けサービス価格指数、米個人所得、耐久財受注、株高の日
28日(日)テニス全仏オープン(→6月11日)
29日(月)メモリアルデー(戦没者記念日)でNY休場、バンクホリデーでロンドン休場、強い株高の日L
30日(火)失業率、米S&P住宅指数、FHFA住宅価格、CB消費者信頼感、「台北国際電脳展」(→6月2日)、変化日
31日(水)鉱工業生産、諸費動向調査、米JOLT求人件数、中国コンポジットOMI、製造業非製造業PMI、株高の日L、MSCI日本指数パッシブ売買インパクト


(兜町カタリスト 櫻井英明)
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