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「Another SKY」
「Another SKY」
 
「Another SKY」
 
NY株式市場は下落。
いつものように日替わりの解釈。
「米中貿易戦争を巡る懸念が再び高まったことが市場心理の重荷」。
「トランプ政権が中国の監視カメラ大手ハイクビジョンへの禁輸措置を検討している」。
この報道をデフォルメした格好だ。
「市場は一つのことしか見えないし追えない」という典型だろうか。
半導体大手クアルコムやホームセンター大手ロウズが下落の牽引役となった。
FRBが発表したFOMC議事要旨。
「金融政策を巡る現行の忍耐強い姿勢は当面維持可能」との見方で影響は限定的。
結局踊ったのは市場関係者だけで「利上げも利下げもない」ということだろう。
英メイ首相はEU離脱の是非を問う国民投票の再実施について議会に諮る方向。
不透明感が拡大したことで安全資産としての米国債は買われ利回りは低下した。
10年国債利回りは2.38%水準。
「米中摩擦で中国側が報復措置として保有する米国債を処分売りに出すとの見方もある。
国債相場が一時的に下落する可能性はある。
しかし貿易摩擦の激化に伴い最終的には値上がりに転じるだろう」という珍妙な解釈もある。
ドル円は110円台半ば。     
 
水曜の日経平均は寄り付き101円高、一時マイ転があった大引け10円高。
結局小幅プラスの推移だが日足は陰線。
水曜は10勝9敗と一応勝ち越しに転じた。
5月SQ値(21451円)、3月メジャーSQ値(21348円)が頭を抑えた格好。
「東証1部の半数以上がマイナスでTOPIXは続落。
商いもかろうじて2兆円台。
全体としては手詰まり感が強く方向感のない展開」という見方だ。
5日線(21234円)と75日線(21433円)に挟まれた状態が4日継続。
「どちらかブレークした方向に勢いがつく可能性がある」と言う結構無責任な声もある。
値上がり945銘柄、値下がり1097銘柄。
新高値64銘柄、新安値57銘柄。
騰落レシオは77.87と70%台から動かない。
NTレシオは13.76倍。25日線からは2.1%、200日線からは2.5%のマイナスかい離。
サイコロは4勝8敗で33.3%。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.516%。
買い方▲13.348%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲12.899%。
買い方▲20.758%。
Quick調査の5月17日時点の信用評価損率は▲15.39%と2週連続の悪化。
空売り比率は46.3%で49日連続の40%超。
5月17日時点の裁定買い残は905億円減の8365億円と2週ぶりに減少。
同裁定売り残は489億円増の6065億円と2週ぶりの増加。
日経HVは10.8、日経VIは17.71。
日経平均採用銘柄のPERが11.93倍でEPSは1784円と増加、
PBRは1.06倍。
シカゴ225先物終値は大証日中比50円安の21230円。
高値21405円、安値21185円。
東京市場ではSOX指数(▲2.12%)とダウ輸送株指数(▲1.69%)が少し響きそうだ。
一目均衡の雲の上限21421円が抜けない展開。
下限は21107円。
逆にボリンジャーのマイナス1σ(21213円)はサポートだ。
週足陽線基準は21301円。
気学では「変化注意日」。
金曜は「前場安いと後場高の日。逆なら見送り」。
先行きは・・・。
24日(金)変化日
27日(月)NY、ロンドン休場(メモリアルデー、スプリング・バンク・ホリデー)、株高の日
30日(水)米ベージュブック、変化日
31日(木)MSCI定期見直し(半期)リバランス、株高の日、鬼宿日。
今年5勝12敗と唯一負け越しの木曜日。
令和相場で勝てていないのは火曜と木曜だけ。
 
昨日後場東証アローズの実況で聞こえてきたのは「Another SKY」。
ANAの機内放送で流れるあの曲だ。
どこかの決算説明会のBGMのリハーサルだったらしい。
通常の遠征はJALを使うので、この曲を聞くのはANAの直行便で行く毎年の石垣島が多い。
だからどうしてもリゾートっぽいイメージが浮かび上がってくる。
欲望が交錯し希望と絶望が同居する証券取引所で結構芸術性の高いバックミュージック。
アンバランスさは目立ったが、それでもなかなか良かった。
風景も記憶の一端だが音楽も記憶の重要な部分を占める。
トーマス・マンのブッデンブロークスに見るように実業も最後は芸術に昇華するもの。
そう考えると・・・。
値動きは乏しかったが久々に感慨深い後場だった。
「この音楽を聴くと どこかへ行きたくなりますね」と投資家さん。
 
因みにJALはこちら。
こちらは残念ながら仕事モードしか浮かばない。
離陸前は「I Will Be There With You」。
着陸後は「明日の翼」。
 
6月19日に与野党党首会談との話。
衆院解散で疑心暗鬼になっている政治の世界では2012年11月の安倍VS野田会談の呪縛があるようだ。
党首会談で解散。
そして衆参ダブル選挙への道。
可能性は少なくはないだろう。
興味深いのは昨日の首相動向。
国家安全保障局長が何度も官邸に出入りしていたのが目立つ。
トランプ大統領訪日を控えてのことだろうか。
夜は公邸で俳優の大泉洋さん、高畑充希さんと会食1時間半。
20時54分から岡田直樹参院幹事長代行(石川選挙区)。
与野党参院幹事長会議の報告が俳優さんたちの会食で待たされたから遅かったのかも知れない。
しかし、22時19分までというのは結構長い時間だ。
 
「MMT」を「モダン・マネー・セオリー」でなく「マネー・マネー・セオリー」と呼ぶ向きも出てきた。
インフレにならない限り財政赤字を容認するという理論。
NY州立大学のステファニー・ケルトン教授らが提唱する異端の理論だ。
その優等生的実証例が日本だという。
政府債務が増えているのにインフレは起きていない。
過度の財政赤字が国の信任を傷つけず、高インフレを招かない現実。
これは従来の経済学者にとっては許せない現実だろう。
自分たちの築き上げた学説が間違いだという実証だからだ。
もっとも、正解のないのが経済学だから、これも許容されるのかも知れない。
「必ずインフレになる」というが、本当になるのか。
これが疑問。
しかし一度インフレになったとき=物価上昇になったときは確かに止まらないとは思う。
しかしマイナス金利よりはマシな気がするが・・・。
 
気になったのは東証マザーズなど新興市場に上場する企業の2018年度の純利益は前期比9%減。
2012年度以来6年ぶりの減益。
ということはアベノミクス初ということ。
あの市場的には「悪夢の時代」以来だという。
これは結構キツイ。
スマホゲームの不振。
人手不足で人件費増。
つまり海外要因ではなく国内要因。
だったら行方定める米中関係などより改めることは簡単だろう。
 
NYダウは100ドル安の25776ドルと反落。
NASDAQは34ポイント安の7750ポイント。
S&P500は8ポイント安の2856ポイント。
ダウ輸送株指数は177ポイント安の10332ポイント。
SOX指数は2.12%の下落。
VIX指数は14.79。
3市場の売買高は60億株。
225先物CME円建ては大証日中比50円安の21230円。
ドル建ては大証比40ポイント安の21240ポイント。
大証夜間取引終値は日中比50円安の21230円。
ドル円は110.44円。
10年国債利回りは2.380%。
 
 
 
◇━━━ カタリスト━━━◇
 
DIT(3916)・・・動兆
 
DITに注目する。
同社は独立系情報サービス会社。
金融系システム開発や運用サポート、コネクテッド・カー関連が好調。
サイバーセキュリティ関連のウェブアルゴス、RPAでゾブロスの自社商品が拡大。
業績は絶好調で今6月期は上方修正済。
未来は明るい。
 

(兜町カタリスト櫻井)

 
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