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NYダウ49ドル高、FRB議長の講演控え様子見ムード
【市況】NYダウ49ドル高、FRB議長の講演控え様子見ムード
 
 
22日のNYダウ工業株30種平均は続伸した。前日比49ドル51セント高の2万6252ドル24セントで終えた。
 
運航を停止している新型機の運航再開などを巡る材料が相次いだ航空機のボーイング株が買われ、ダウ平均を押し上げた。小売業の市場予想を上回る四半期決算の発表が続いたのも投資家心理を改善させた。
百貨店大手ノードストロムが前日夕方に発表した5〜7月期決算は1株当たり利益が市場予想を上回った。これに先立ちターゲットやロウズなどの小売り大手も良好な決算を発表しており、消費の堅調さが米株の買いを誘った。
 
2度の墜落事故を受けて運航停止しているボーイングの新型機「737MAX」を巡り、アナリストが「運航再開に向けた計画は順調そうだ」との見方を示した。
ロイター通信は来年に737型機の生産ペースを段階的に増やすとの計画を伝えた。運航再開や生産が軌道に戻るとの期待が広がり、ボーイング株は前日比で4%あまり上昇し、1銘柄でダウ平均を98ドル近く押し上げた。
 
米債券市場では長期金利が上昇(債券価格は下落)し、米10年物国債利回りは一時1.62%と0.03%上昇した。金利低下に一服感が広がり、利ざや悪化懸念がひとまず後退したJPモルガン・チェースやゴールドマン・サックスといった銀行株も買われた。
 
ダウ平均は下げに転じる場面があった。22日から各国の中央銀行関係者などが集うジャクソンホール会議を主催するカンザスシティー連銀のジョージ総裁が米CNBCのインタビューで7月の利下げは「必要ではなかった」との見解を示した。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は政策金利について「しばらくは現水準にとどまり状況を見極めるべきだ」と述べた。追加利下げへの期待が後退し、投資家心理が悪化した。
 
IHSマークイットが22日発表した8月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は49.9と、好不況の境目とされる50をほぼ10年ぶりに下回った。米債券市場では10年債利回りが2年債利回りを下回る場面があった。米景気の先行き不透明感が意識され、相場の重荷になった。
 
パウエルFRB議長は23日、ワイオミング州ジャクソンホールで「金融政策の課題」をテーマに講演する。約10年半ぶりの利下げに踏み切った7月末の連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見で、議長は「利下げ局面の始まりではない」と説明。しかし、その直後にトランプ大統領が中国への制裁関税「第4弾」の発動を表明したことで先行き不透明感が増しており、市場では議長が講演で追加利下げを示唆するかどうかに注目が集まっている。
 
セクター別では、銀行や食品・生活必需品小売が上昇する一方でヘルスケア機器・サービスや素材が下落した。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前日比28.820ポイント安の7991.388で終えた。アマゾン・ドット・コムやフェイスブック、マイクロソフトなどの主力株が下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
26,252.24+49.51
S&P500種
2,922.95−1.48
ナスダック
7,991.388−28.820
NY金(ドル/トロイオンス)
1,508.50−7.20   
NY原油(ドル/バレル)
55.36+0.01
円・ドル
106.42 - 106.43−0.02


 

【シカゴ日本株先物概況】

 
シカゴ日経平均先物は小反落した。
9月物は前日比85円安の2万0600円で終え、大阪取引所の終値を20円下回った。
23日のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演内容を見極めたいという市場参加者が多く、持ち高調整の動きが中心になった。複数の連銀総裁が22日に追加利下げに慎重な姿勢を示しており、パウエル議長の発言が待たれている。
安値は2万0530円、高値は2万0740円だった。
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
20600 ( -20 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
20595 ( -25 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7128.18(-75.79)
FTSE100種総合株価指数は反落した。前日の終値に比べ75.79ポイント安の7128.18で引けた。構成銘柄の約7割が下落した。
前日に上昇した銘柄を中心に売りが先行して始まった。午後にかけて主力の資源株の売りが強まり下げ幅を拡大した。前日の上げ幅をほぼ相殺した。
原油相場が下落に転じたことに伴い石油株に売りが広がったほか、鉱業株も全銘柄が下落し、相場の重荷になった。
 
個別銘柄では、アナリストが目標株価と投資判断を同時に引き下げたアングロ・アメリカンが安かった。前日上昇した多国籍企業のたばこ株や医薬品株、ファッションのバーバリー・グループが3.7%安、酒類のディアジオは利益確定の売りなどで軒並み下げた。
ネット専業スーパーのオカド・グループは3.1%安と下げも目立った。配送センターの火災による影響を懸念した売りが出た。
 
半面、総合ヘルスケアのNMCヘルスが18%超高と急伸した。午前に上げ幅は一時40%を上回った。中国系企業を含む2社が同社の買収を競っているとの報道に加え自社株買いの発表で上昇した。住宅建設株も買われた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 11747.04(-55.81)
ドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前日と比べて55.81ポイント安の11747.04だった。
個別銘柄では、前日高く引けたIT(情報技術)のSAPの下げが目立った一方、鉄鋼のティッセン・クルップが大幅に上げた。複数のファンド会社が同社のエレベーター部門の買収に関心を示しているとのドイツ誌の報道がきっかけになった。

 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5388.25(-47.23)
 
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