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反発、半導体など好決算銘柄に買い
東京株式(前引け)=反発、半導体など好決算銘柄に買い

29日午前の日経平均株価は反発し、前引けは前日比105円62銭高の2万7687円28銭だった。上げ幅は一時200円を超えたが、次第に利益確定売りが出て上値を抑えた。
 
きょう前場は、主力株をはじめ広範囲に買い戻しが入り日経平均株価は反発した。注目されたFOMCの結果は金融政策の変更はなく、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を考慮してパウエルFRB議長の記者会見もハト派的な印象をマーケットに与えた。これを受け前日の米国株市場でナスダック総合指数が切り返し、東京株式市場もリスク選好の流れとなった。きょうは、アジア市場も中国株や香港株など堅調な動きを示しており、これも追い風となった。
 
前日はアドテストやスクリンが大幅増益の決算を発表したほか、日産自も今期の最終黒字転換の見通しを公表した。これらの材料を好感して半導体関連株や自動車株の物色が活発になり、輸出関連銘柄全体にも買いが広がった。
 
米連邦準備理事会(FRB)は28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の想定通りゼロ金利政策などの維持を決めた。パウエルFRB議長の会見内容にもサプライズは乏しく、無難に通過したとの受け止めが一定の買い安心感につながった面もあった。
 
買い一巡後は利益確定売りが出て日経平均の上値を抑えた。日本時間29日の米株価指数先物の値動きがさえず、投資家心理の重荷になった。国内の新型コロナウイルスの新規感染者数が28日に過去最多を更新し、景気回復が遅れるとの懸念から内需関連企業の一角には売りが目立った。
 
市場では「3月以降は上値が重いなか、毎月、大幅に調整する場面がみられている。新型コロナの感染拡大が警戒されるなか、ショック安的な下げには注意したい」(中堅証券)との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も小幅に反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆439億円、売買高は4億9585万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1026、値下がりは1029で拮抗した。変わらずは124銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)は精密機器、電気機器、情報・通信業などが上昇。下落は海運業、陸運業、倉庫・運輸関連業など。
 
個別では、ソフトバンクグループ(SBG)が断トツの売買代金をこなし反発、ソニーグループ、アドバンテスト、キーエンス、リクルートホールディングスも高い。日産自動車は商いを膨らませ大幅高。東京機械製作所が続急騰で値上がり率トップに買われ、太平洋工業も値を飛ばした。安川電や日本製鉄も上昇した。
 
半面、三越伊勢丹や京成が下落。TDK、キヤノン、エプソンも売られた。レーザーテックが軟調、任天堂も値を下げた。エムスリーも売りに押された。シマノも大きく利食われた。アイモバイルは急落した。
 
東証2部株価指数は前日比14.01ポイント高の7744.53ポイントと反発した。
出来高は9219万株。値上がり銘柄数は211、値下がり銘柄数は145となった。
 
個別では、ダイトーケミックスが一時ストップ高と値を飛ばした。テクノ菱和、ブルボン、バイク王&カンパニー、オプティマスグループは年初来高値を更新。FDK、カワサキ、日鍛バルブ、東邦金属、理研コランダムはが買われた。
 
一方、フルスピード、クシム、広栄化学、日本製罐、オーケーエムなど6銘柄が年初来安値を更新。プレミアムウォーターホールディングス、ヨネックス、オーエス、ジー・スリーホールディングス、きんえいが売られた。

 
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