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堅調展開か

堅調展開か
 
今週は、軟調となった。週前半は中国の「ゼロコロナ政策」に対する混乱がサプライチェーンにも悪影響を及ぼすとの見方が強まり、米国株も大きく崩れたことから、これらを警戒した売りに押された。ただ、日経平均は11月30日まで4日続落する中でも、25日移動平均線は下回ることなく下げ渋るなど、底堅さも見られた。パウエルFRB議長の講演で利上げペース減速期待が一段と高まったことを受けて、12月1日にはハイテク株を中心に見直し買いが入った。ただ、米金利低下を受けてドル円が大きく円高に振れたことが日本株には強い逆風となり、2日は大幅安。週末値で2万8000円を大きく下回り、25日線を割り込んだ。日経平均は週間では約505円の下落となり、週足では陰線を形成した。
 
 
来週(5−9日)の日経平均株価は、米利上げペース減速が観測される中、引き続き円高が重しとして意識されるだろう。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は11月30日の講演で、早ければ12月にも利上げペースを減速する見通しを示した。従来からの利上げ幅抑制の方向を補強する内容となり、当日の米国株式は好反応を示し、31日の日本株高につながった。
 
日本時間2日夜に発表される米11月雇用統計で、労働需要の落ち着きを示唆するような内容であれば、米金利の低下と円高がさらに進みかねないだけに、輸出企業には逆風になり得る。もっとも、ドル・円はピークに当たる10月下旬の1ドル=152円手前からの下落幅が17円近く(2日午後3時時点)と、値幅の調整は既に大きく進んでおり、この点も考慮しておく必要があろう。
 
翌週の12月13日〜14日にFOMCが開催されるため、FOMCが近づくにつれて、様子見姿勢が強まることになると思われる。ただ、今週、パウエルFRB議長が早ければ12月のFOMCで利上げ幅を縮小する可能性があるといった旨の発言をしていることから、FOMCに対する警戒はさほど高まらないだろう。足元では為替の動きが荒くなっているが、円高(ドル安)は米国株には支援材料。米国株が大崩れする可能性が低いという点は、グローバル市場にとっては下支え要因となる。日本株にしても足元では過熱感のある銘柄がそれほど多いわけではない。今週の下げで値ごろ感も出てきており、ここからの下値は限られ、反発基調に入ると予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(2日現在)
 
28836.76  ボリンジャー:+3σ(25日)
28708.05  ボリンジャー:+2σ(13週)
28505.95  ボリンジャー:+2σ(25日)
28280.60  ボリンジャー:+1σ(26週)
28175.14  ボリンジャー:+1σ(25日)
28082.21  均衡表転換線(日足)
28074.45  6日移動平均線
28065.57  ボリンジャー:+1σ(13週)
27844.33  25日移動平均線
 
27777.90  ★日経平均株価2日終値
 
27741.69  均衡表基準線(日足)
27738.76  均衡表雲上限(週足)
27650.63  75日移動平均線
27587.46   新値三本足陰転値
27513.53  ボリンジャー:-1σ(25日)
27449.32  26週移動平均線
27423.08  13週移動平均線
27422.37  均衡表雲上限(日足)
27371.50  均衡表基準線(週足)
27207.32  200日移動平均線
27182.72  ボリンジャー:-2σ(25日)
27062.13  均衡表転換線(週足)
 
ローソク足はマドを空けて下げ、上ヒゲのない「陰の寄り付き坊主」を描いて上値での強い売り圧力を窺わせたことに加え、パラボリックが売りサインを点灯。短期的な調整局面入りを示唆した。株価下方では13週線が上向きに転じて終了し、25日線の上向きキープと併せて大勢での上昇トレンド継続に期待をつなぐ形にもなっている。
 
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