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NYダウ反発327ドル高 ワクチンの実用化期待
【市況】NYダウ反発327ドル高 ワクチンの実用化期待

23日のNYダウ工業株30種平均は反発し、前週末比327ドル79セント高の2万9591ドル27セントで終えた。
 
英製薬アストラゼネカが23日、オックスフォード大学と共同開発する新型コロナウイルスのワクチンの臨床試験で、最大90%の有効性を確認したと発表。米製薬ファイザーが開発中のワクチンの接種が12月11日にも始まる見通しになるなど、ワクチン開発を巡る好材料が相次いだ。経済活動の正常化を進むとの期待が広がった。
 
また、米食品医薬品局(FDA)が21日、米バイオ医薬品企業リジェネロン・ファーマシューティカルズのコロナ治療薬に対し、緊急使用許可を出したと公表。週末に出たこの材料も地合いを強めたもようだ。ただ、足元では新規感染者の増加傾向に変わりはなく、規制強化による景気への打撃が懸念されている。
 
米景気の底堅さが示されたことも買いを促した。IHSマークイットが23日午前に発表した11月の米購買担当者景気指数(PMI)は総合指数が10月に比べ1.6ポイント高の57.9に上昇し、5年半ぶりの高水準となった。「相次いだワクチン関連のニュースが影響している可能性がある」という。
 
午後には複数の米メディアが、米大統領に就任する見通しのバイデン前副大統領が「財務長官にイエレン元米連邦準備理事会(FRB)議長を起用する方針」と伝えた。労働経済学を専門とするイエレン氏の起用で、新型コロナで打撃を受けた労働市場の改善に効果的な政策が打たれるとの期待が高まった。
 
景気敏感株が買われ、クレジットカードのビザとアメリカン・エキスプレス(アメックス)が上昇した。金融のゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースに加え、化学のダウ、映画・娯楽大手ウォルト・ディズニーも上げた。運航停止中の主力機の欧州での再開見通しが強まった航空機のボーイングは6%上昇した。一方、スマートフォンのアップルは下げた。
セクター別では、エネルギーが大きく上昇した一方、テクノロジー・ハード・機器は下落した。
 
ナスダック総合株価指数は前週末比25.664ポイント(0.2%)高の1万1880.634と反発した。マイクロン・テクノロジーなど半導体株が上昇した。一方、ビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズや動画配信のネットフリックスなど、巣ごもり消費の恩恵を受けやすい銘柄は下落した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,591.27+327.797
S&P500種
3,577.59+20.05
ナスダック
11,880.634+25.664
NY金(ドル/トロイオンス)
1,837.80−34.60
NY原油(ドル/バレル)
42.84+0.42
円・ドル
104.46 - 104.50+0.60
 

【シカゴ日本株先物概況】


20日のシカゴ日経平均先物は反発した。12月物は前日比140円高の2万5740円で引け、20日の大取終値を200円上回った。日経平均先物は米株の反発局面で買われ、12月物は一時2万5765円まで上げた。一方、米株は新型コロナウイルスの感染拡大による景気先行きへの警戒感から下げた。
この日の12月物安値は2万5420円。
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
25935 ( +395 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
25940 ( +400 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】
 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6333.84(−17.61)
23日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前週末の終値に比べ17.61ポイント(0.3%)安の6333.84で引けた。構成銘柄の約6割が下落した。
この日は取引開始前、英製薬大手アストラゼネカが英オックスフォード大学と共同開発中のワクチンに臨床試験で平均70%の奏功率が認められたと発表。FT指数はこれを受けて高寄りし、一時6392.08まで買われた。しかし、その後はポンドが約2週間ぶり高値圏に上昇したことなどを嫌気して失速。ジリ安に転じると、午後に入って6325.24まで水準を切り下げる場面もあった。医薬品株の下落が株価指数を押し下げた。
 
個別銘柄では、アストラゼネカは4%近く下げた。開発中のコロナワクチンについて米ファイザーなど競合他社のワクチンに比べ有効性が低いと判断され、売りを呼んだ。金価格の下落を背景に、関連のポリメタル・インターナショナルとフレスニージョの下げも目立った。
一方、原油高でロイヤル・ダッチ・シェルなど石油株は買われた。航空機エンジンのロールス・ロイスは7%超の上昇と上げ幅が大きくなった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13126.97(−10.28)
23日のドイツ株式指数(DAX)は小反落した。終値は前週末と比べて10.28ポイント(0.1%)安の1万3126.97だった。
 
英製薬大手アストラゼネカは23日、開発中の新型コロナウイルスワクチンが最終段階の臨床試験(治験)で高い有効性を示したと発表した。製薬大手のコロナワクチンが相次ぎ実用化に近づき、経済正常化への期待からドイツ株は上昇して始まった。日中を通して上げ幅は徐々に縮まり、取引終了間際に下落に転じた。
個別では、料理宅配大手のデリバリーヒーローは4%超下げた。ドイツ銀行は大幅高だった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5492.15(−3.74)
 
 
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