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ダウ反発99ドル高、一時1115ドル安から持ち直す
【市況】ダウ反発99ドル高、一時1115ドル安から持ち直す


24日のNYダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発し、前週末比99ドル13セント(0.3%)高の3万4364ドル50セントで終えた。
米連邦準備理事会(FRB)による金融政策の正常化への警戒感やウクライナ情勢の緊迫化から売りが先行し、昼過ぎに下げ幅は一時1115ドルに達した。
ただ、午後は最近の相場急落で目先の売りは出尽くしたとみた買いが入った。急速に下げ渋り、引け間際に上昇に転じた。
ダウ平均の日中の値幅(高値と安値の差)は1270ドルに達した。新型コロナウイルスの感染拡大で連日のように乱高下した2020年3月以来の大きさ。
 
FRBは25日から2日間、連邦公開市場委員会(FOMC)を開く。インフレ圧力の高まりを受け、声明や議長会見では、金融引き締めへの積極姿勢を示すとの見方が強まっている。市場は、3月の利上げを織り込みつつあり、金融引き締め効果が大きい保有資産圧縮を年内に始めるとの見方も広がっている。「量的緩和の終了時期を2月半ばへとさらに1カ月前倒しする」との声もあった。
また、ウクライナを巡ってはロシアによる軍事行動への警戒も広がった。米国務省は前日、在ウクライナ米大使館の家族に退避命令を出したと発表した。米メディアは、バイデン大統領が、北大西洋条約機構(NATO)加盟国に米軍派遣を検討していると報道。投資家心理が悪化し、不安定な値動きにつながった。
 
午前から昼過ぎにかけ、ハイテク株が下げを主導した。今週はソフトウエアのマイクロソフトやスマートフォンのアップルなどハイテク大手の決算発表が続く。前週に決算を発表した動画配信のネットフリックスの株価が下げ止まらず、決算警戒の売りがハイテク株に出た。金融引き締めが景気を冷やすとの懸念から、クレジットカードのビザや航空機のボーイングなど消費関連や景気敏感株も売られた。
 
午後は次第に押し目買いが入り、取引終了にかけて相場は急速に上げに転じた。一時7%下げたマイクロソフトは小幅高で終え、アップルも一時5%安から0.5%安まで下げ渋った。「年初から取引量を伴って相場が大きく下げており、短期的には売りが出尽くしたとみた買いが入った」との声があった。
 
ただ、FRBの金融政策への不透明感はくすぶったままだ。今週から来週にかけて発表が続くハイテク決算を見極めたい投資家も多く、相場が底入れしたとの安堵感は広がっていない。株式相場の予想変動率を示す変動性指数(VIX)は前週末比4%高い29.9で終えた。不安心理が高まった状態とされる20を大幅に上回ったままだ。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反発し、前日比86.208ポイント(0.6%)高の1万3855.130で終えた。交流サイトのメタプラットフォームズ(旧フェイスブック)やネット通販のアマゾン・ドット・コムが上昇した。一方、ネットフリックスは3日続落し、電気自動車のテスラも安い。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,364.50+99.13
S&P500種
4,410.13+12.19
ナスダック
13,855.130+86.208
FTウィルシャー5000
44,999.49+201.54
NY金(ドル/トロイオンス)
1,831.80−10.80
NY原油(ドル/バレル)
84.08−1.06
円・ドル
113.96 - 113.98+0.21
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


24日のシカゴ日経平均先物は小幅に上昇した。3月物は前週末比50円高の2万7275円で引け、24日の大取終値を305円下回った。

NYダウは、ウクライナ情勢の緊迫化や今週予定されている連邦公開市場委員会(FOMC)で連邦準備制度理事会(FRB)が速やかな引き締め計画を発表するとの脅威に寄り付き後、下落した。その後、安値から売られ過ぎとの見方や値ごろ感からの買いが目立ち下げ止まった。引け間際、買戻しが加速し、主要株式指数は上昇に回復し終了した。
日経平均先物は、ウクライナ情勢の緊迫化や米利上げへの思惑から売りが先行した。引けにかけては値ごろ感の買いが入り、米株とともに反発した。
市場関係者は25〜26日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に注目している。
 
 
シカゴ日経225先物3月限 (円建て)
27275 ( -305 )
シカゴ日経225先物3月限 (ドル建て)
27300 ( -280 )
( )は大阪取引所終値比
 





【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7297.15(−196.98)
24日のFTSE100種総合株価指数は3日続落し、前週末に比べ196.98ポイント(2.63%)安の7297.15で引けた。米連邦準備理事会(FRB)が25〜26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開くのを前に、米金融引き締めが加速することへの警戒感が株式の売りを促した。ロシアがウクライナに侵攻するとの懸念も投資家心理を冷やした。
 
個別では、教育・メディア大手ピアソンが9.1%安と下落率トップ。航空大手インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)と産銅大手アントファガスタがともに6.5%安と売られた。石油のBPやグレンコアなど鉱業株が下落した。
一方、食品・日用品大手のユニリーバは7%高。著名投資家のネルソン・ペルツ氏が率いるヘッジファンドが同社株を取得したと伝わった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15011.13(−592.75)
24日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前週末比592.75ポイント安の1万5011.13と、2021年10月6日以来の安値で終えた。
米連邦準備理事会(FRB)が25〜26日に米連邦公開市場委員会(FOMC)を開くのを前に、米金融引き締めが加速するとの警戒からリスク資産である株式を売る動きが強まった。ロシアがウクライナに侵攻するとの地政学リスクの高まりも投資家心理を冷やした。
指数を構成する40銘柄すべてが下落した。
 
個別では、料理宅配大手のデリバリーヒーロー、食材・レシピ宅配のハローフレッシュが大幅安。ドイツ銀行や半導体のインフィニオンテクノロジーズの下げも目立った。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6787.79(−280.80)
フランスの株価指数CAC40は前週末比4%近く下げた。
 
 
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