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大幅反発、7〜9月期GDP急回復も追い風
東京株式(前引け)=大幅反発、7〜9月期GDP急回復も追い風

16日午前の日経平均株価は大幅に反発し、前週末比419円43銭高の2万5805円30銭で前場を終えた。
 
前週末の米株高を引き継ぐ形で日経平均が急速に切り返す展開となった。ワクチン開発期待を背景とする景気改善への思惑が追い風となっている。
寄り付きから買い意欲の強い展開となり、寄り後も先物を絡め上げ幅を漸次拡大する展開となった。日経平均は2万5000円台後半まで上値を伸ばし29年ぶりの高値圏で売り物を吸収する動きに。朝方発表された20年7〜9月期のGDP速報値が市場コンセンサスを上回ったことも好感されている。
内閣府が取引開始前に発表した7〜9月期の実質GDP速報値(季節調整値)は前期比年率で21.4%増だった。4〜6月期の28.8%減から急回復したことで安心感が広がった。
 
NYダウ工業株30種平均の先物が日本時間16日午前に堅調に推移し、上海総合指数が上げたこともプラスとなった。
幅広い銘柄が買われるなか、海運や空運、銀行など景気に敏感な業種への物色が目立った。
 
前週に相場を押し上げる要因となったコロナワクチンへの期待感が依然、市場を覆っている。ただ、野村証券の山内正一郎エクイティ・マーケット・ストラテジストは「ニュースだけでは相場は長続きしない」と指摘。「2020年4〜9月期決算で業績の回復が確認でき、先行き見通しへの自信が高まったからこそ、前向きなニュースに反応しやすくなっている」と解説する。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も反発した。
 
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で1兆2569億円、売買高は7億172万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1620と、全体の7割超を占めた。値下がりは488、変わらずは68銘柄だった。
 
業種別株価指数(全33業種)は銀行業、電気機器、輸送用機器、情報・通信業などが上昇し、その他製品だけが下落した。
 
個別では、三菱UFJが大量の買いで大幅高となり、三井住友、東京海上、第一生命も買い進まれた。東エレクは急伸し、テルモ、アドバンテスト、リクルート、ファーストリテも上げ、ソニーは堅調だった。トヨタ、ホンダ、日産自は値を飛ばした。ソフトバンクGがにぎわい、日本郵政、T&Dが大幅に上昇した。
 
半面、任天堂が大量の売りで軟化した。日立が弱含み、SMCは下落。武田、エーザイは小幅に値下がりした。トレンド、ZHD、三菱自が下げた。
 
東証2部株価指数は前週末比11.78ポイント高の6294.01ポイントと反発。出来高9389万株。値上がり銘柄数は227、値下がり銘柄数は164となった。
 
個別では、ツインバード工業がストップ高。新内外綿、Abalanceは一時ストップ高と値を飛ばした。ファーマフーズ、グリムス、野村マイクロ・サイエンス、電業社機械製作所、TVEなど6銘柄は年初来高値を更新。ラオックス、ICDAホールディングス、東邦金属、ヒガシトゥエンティワン、リスクモンスターが買われた。
 
 一方、梅の花、東京ソワール、ラピーヌが年初来安値を更新。日本伸銅、フジックス、川金ホールディングス、ベース、コーアツ工業が売られた。

 
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