売り優勢の展開か
売り優勢の展開か |
28日の日経平均が大幅に4日続伸。終値は前日比497円高の2万1916円で、2月27日以来、およそ3カ月ぶりの高値となった。
前日の米国株の急伸を受けて200円高でスタート。その後も日本、欧州の大規模経済支援策や韓国の利下げが追い風となって上げ幅を拡大。2万2000円が完全に視野に入った展開となっている。出来高も高水準を維持し需給主導の好相場が続いている。
29日の日経平均株価は、月末と週末が重なり、売り優勢の場面が考えられる。
直近で日経平均株価は大幅高となり、心理的なフシ目の2万2000円を視界に捉え、利益確定売りが強まりそう。
テクニカルで見れば、26週線(2万1476円、28日時点、以下同じ)と52週線(2万1628円)を一気に上に抜けてきたのだから、上昇加速もうなずける。そしてこの先はこれらの水準がサポートになると期待できる。
とにかく強い相場だが、一部では「持たざるリスク」という言葉も聞かれ始めた。
売り方が作る相場が終焉に近づいていることを暗示しているようでもあり、そろそろ振り子の向きが変わる可能性にも警戒しておく必要があるだろう。
市場では「投資家心理が好転し上昇の持続が期待されるが、日経平均株価は25日移動平均線(同2万177円)とのかい離率が、27日の6.6%から8.6%に上昇しており、短期的な過熱感が警戒される」との声が聞かれた。
個別では中低位株に相対的優位性があるという地合いがしばらく続くのではないか。
■テクニカル・ポイント(28日現在)
26109.15 ボリンジャー:+2σ(26週)
23793.02 ボリンジャー:+1σ(26週)
23595.58 ボリンジャー:+3σ(13週)
22210.93 ボリンジャー:+2σ(13週)
22177.05 ボリンジャー:+3σ(25日)
22158.94 均衡表雲上限(週足)
21916.31 ★日経平均株価28日終値
21656.73 200日移動平均線
21510.41 ボリンジャー:+2σ(25日)
21476.90 26週移動平均線
21278.32 均衡表雲下限(週足)
21048.14 6日移動平均線
20962.70 均衡表転換線(日足)
20843.77 ボリンジャー:+1σ(25日)
20826.29 ボリンジャー:+1σ(13週)
20741.65 新値三本足陰転値
20392.27 均衡表基準線(日足)
ローソク足はマドを空けて上昇し、上下のヒゲが短い陽線を引いて強い買い圧力を示した。終値は2月26日以来およそ3カ月ぶりに200日線上に復帰したほか、上向きの25日線は75日線に下から接近し、近日中のゴールデンクロス形成が意識される。
日経平均の終値はボリンジャーバンド(25日ベース)の+2σを上放れ、一目均衡表で転換線と基準線が上向きをキープしているため、上値拡張の継続が予想される。
ただ、本日終値の25日線との上方乖離率が8.61%、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)が136.27%にそれぞれ拡大。RSI(14日ベース)も81.26%と節目の80%を超えて過熱ゾーンに突入したため、明日の反動安リスクに留意したい。