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新興市場の見通し
新興市場の見通し

今週の新興市場では、マザーズ指数が下げ足を速め、12月2日には終値ベースで8月17日以来の安値を付けた。
新型コロナウイルス変異型「オミクロン型」の感染拡大や米金融引き締めなどへの懸念から日経平均が一時2万8000円を割り込むなか、新興市場でもリスク回避目的の売りが広がった。特にマザーズは直近賑わっていた銘柄を中心に週間で2割以上の下落となった銘柄が少なくなく、損失覚悟の売りを強いられるケースが多かったとみられる。
 
マザーズなど新興市場から資金が抜けている。投資家のリスク回避の動きから、マザーズ市場などでは株価下落に伴う追い証(追加証拠金)発生に伴う機械的な売りも観測される状況となっている。週末に一応の反発となったが、傷は深く、当面は需給面に大きな不安を抱えた相場展開となってしまいそうだ。
 
なお、週間の騰落率は、日経平均が-2.5%であったのに対して、マザーズ指数は-7.1%、日経ジャスダック平均は-2.0%だった。
 
来週の新興市場では、引き続き不安定な相場展開となることを想定しておきたい。
新型コロナ「オミクロン型」の詳細や米金融政策の先行きを巡りなお不透明感が拭えず、さらに米上場廃止への懸念から中国テック企業の株価が急落するなど、外部環境に改善の兆しは見出しづらい。また、マザーズでも人気銘柄の相次ぐ急落で個人投資家の損失が膨らんでいるとみられるうえ、後述のとおり来週からIPOのブックビルディング(BB)が増えるため、これに備えるための換金売りが出てくることも想定される。本格的な回復までには時間を要するだろう。
 
来週は12月9日にビジョナル、ステムリムなどが決算発表を予定している。ビジョナルは転職サイト「ビズリーチ」の成長軌道への回帰とともに評価を高めており、今回の決算も注目されるだろう。
 
 
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