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「鏡の国のアリス」
「鏡の国のアリス」
「鏡の国のアリス」
 
NY株式市場で主要3指数は反発。
NYダウは240ドル高となった。
上昇の背景はターゲットやロウズなど小売り企業の好決算。
そして7月のFOMCで大幅利下げが討議されたことが議事要旨から判明したこと。
ただ多くの市場関係者は今回のFOMC議事要旨よりもパウエルFRB議長がジャクソンホールでの年次経済シンポジウムで行う講演を重視する姿勢だ。
「議事要旨には金利の先行きに関する情報はほとんど含まれていなかった。ジャクソンホール会合が対中関税第4弾発動の発表後、パウエル議長が見解を表明する初めての舞台」という見方だ。
水曜も2年債利回りが10年債利回りを上回り一時長短金利の逆転が見られたが、株価への影響は薄かった。
先週の動きとは大違いとの解釈。
相変わらず売買エネルギーは低調で3市場の売買高は56.8億株。
FOMC議事要旨発表後も株価は上昇を維持。
長期の米国債利回りは低下した(価格は上昇)。
終値ベースで10年国債利回りは1.55%水準。
今後のFOMCでの利下げ確率は9月が100%、10月が75%、12月が48%。 ドル円は106円台後半。
VIX指数は15.86に低下。
恐怖と欲望指数は25ポイント。
 
水曜の日経平均は寄り付き188円安、大引け58円安、
日足は2日連続陽線ながら反落。
「小陽線」で上値・下値をいずれも切り上げたものの、上下ともヒゲがほとんどなし。
下値に抵抗力が強いと感じさせた格好。
やや下向きとなった5日移動平均線(20536円)を終値ではキープし引き続き5日線が支持線。
日経平均、TOPIXともにほぼ高値引け。
連日後場になって小締まった格好だが日経平均の後場の値幅は37円。
東証1部の売買代金は1兆5863億円と3日連続1.5兆円台。
2014年8月以来5年ぶりの3日連続1.6兆円割れ。
一方で「前日に比べて26億円増加。市場エネルギー、小幅に増加」という少数意見もある。
値上がり384銘柄、値下がり1704銘柄。
新高値26銘柄、新安値72銘柄。
騰落レシオは85.32。
木曜の「大幅高の日のアノマリー」を控えてのすくみだったという印象。
NTレシオは13.76。
25日線からは2.1%、200日線からは3.2%のマイナスかい離。
松井証券信用評価損益率速報で売り方▲8.199%。
買い方▲12.992%。
マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲5.458%。
買い方▲16.682%。
Quick調査の8月16日時点の信用評価損率は▲15.44%と2週連続の悪化。
8月16日時点の裁定買い残は310億円増の4352億円。
当限は1743億円増の1兆3861億円、翌限以降は630億円増の2431億円。
同裁定売り残は2374億円増の1兆6294億円。
1991年の統計算出以来の過去最高記録だ。
当限は265億円増の3731億円、翌限以降は43億円増の619億円。
空売り比率は45.9%で109日連続の40%超。
日経HVは13.4、日経VIは18.34。
東証REIT指数は9日振の反落。
日経平均採用銘柄のPERは11.64倍でEPSは1771円。
PBRは1.02倍でBPSは20214円。
BPSは1日で200円程度容易に変動するがどうも誤差の範囲のような気がする。
ただ過去1ヶ月では16日の20216円に次いでほぼ最高水準だ。
シカゴ225先物終値は大証日中比115円高の20685円。
高値20725円、安値20445円。
大証夜間取引終値は日中比130円高の20700円。
ボリンジャーのマイナス1σ(20563円)と25日線(21441円)のレンジでの推移。
目先のメドは9日高値20782円。
8月SQ値は20885円。
8月2日のマド20960円が欲しいところだ。
その先は1日安値の21288円。
月足陽線基準は21540円、週足陽線基準は20563円。
気学では「案外弱き日なり。戻り売り方針良し」。
金曜は「高下しても結局安き日。吹き値売り狙え」。
今年12勝18敗の「大幅高のアノマリー」の木曜日。
 
 
裁定買い残の低迷継続と裁定売り残の増加が甚だしい。
8月16日時点の裁定売り残は前週末比2374億円増の1兆6294億円。
これは1991年の算出開始以来のバッケンレコードだ。
1兆1778億円と1兆円台に乗せたのが7月26日。
そこから約1ヶ月で5000億円も増加した。
ちなみに8月2日1兆2204億円、9日1兆3919億円。
それまでのバッケンレコードは昨年3月30日の1兆962億円。
次元の違う数字となってきた。
印象は「鏡の国のアリス」みたいなもの。
金利のある世界から金利がない世界、あるいはマイナス金利の世界に迷い込んだ株式市場。
従来の常識は「先物は金利分だけ現物よりも高い」だったがこれが逆転。
「先物は金利分だけ現物より安い」。
つまり逆ザヤ。
従来は先物売の現物買いが裁定機会だったが、鏡に映せば常識は「先物買いの現物売り」。
どう考えても裁定売り残は増えやすい。
しかも配当が増えているから、期末の配当落ち分は間違いなく先物価格に影響する。
日本株を売り崩したいから裁定売り残が増えている訳ではない。
道理が鏡に反射したように逆になったからこそ裁定売り残が増えるのである。
ということは、金利がマイナスから正常化した時に起こるであろうと予測されるのは巻き戻し。
その時間軸が見えないことが株式市場の茫漠とした警戒感の源泉でもあるような気がする。
 
 
★曜日別勝敗
(8月21日まで)

月曜18勝9敗。
火曜17勝15敗。
水曜14勝18敗。
木曜12勝18敗。
金曜19勝13敗。
 
安倍首相の夏休み第2弾

8月19日(月)富士ゴルフコース
鉄鋼ビルの増岡専務、成蹊大の友人
8月20日(火)富士桜カントリー
兄、森永商事の松崎社長、錦秀会の薮本CEO、IMAGIAGROUPの長瀬会長、同参与
8月21日(水)富士ゴルフコース
夫人、河野外務省中東和平担当特使、薮本錦秀会CEO、松崎森永商事社長
 
大阪の医療法人錦秀会が目立つのは気の所為だろうか。
相場眼で眺めれば秋はバイオの前触れなのかも知れないというのは良い見方。
ウィキペディでは「各系列病院には新生佛教教団の曼荼羅が祀られている御宝殿がある」。
そしてこのメンバーは例年のこと。
「なんだかなあ」。
 
NYダウは240ドル高の26202ドルと反発。
NASDAQは71ポイント高の8020ポイント。
S&P500は23ポイント高の2924ポイント。
ダウ輸送株指数は101ポイント高の10107ポイント。
SOX指数は0.92%の上昇。
VIX指数は15.86。
3市場の売買高は56.8億株と減少(過去10日平均は75.3億株)。
225先物CME円建ては大証日中比115円高の20685円。
ドル建ては大証比115ポイント高の20685ポイント。
大証夜間取引終値は日中比170円安の20490円。
ドル円は106.61円。
10年国債利回りは1.591%。


◇━━━ カタリスト ━━━◇
 
エボラブルアジア(6191)・・・動兆
 
エボラブルアジアに注目する。
同社は航空券予約サイト「エアトリ」運営が中核。
昨年5月のDeNAトラベル買収が奏功。
航空券とホテルが一括予約が可能な「エアトリ」の新ブランド「エアトリプラス」がスタート。
7月月次の伸びが予定ほど高くなかったことから株価は下落。
しかしこれはBtoB事業からBtoCへの意図的な移行の結果。
エアトリは3割の伸びを示している。
リバウンド期待。


(兜町カタリスト櫻井)
 
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