兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
NYダウ反落71ドル安、利益確定売り
【市況】NYダウ反落71ドル安、利益確定売り

 
23日のNYダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、前日比71ドル34セント(0.2%)安の3万3874ドル24セントで終えた。
 
前週に米連邦公開市場委員会(FOMC)、前日にパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を通過し、この日は新規の材料に乏しかった。ダウ平均は前日終値を挟んで小動きで推移し、引けにかけてやや売りが加速した。
 
この日発表された経済指標もまちまちな内容だった。IHSマークイットの6月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)速報値は62.6と、前月確報値から上昇し、過去最高を記録。サービス業PMIは64.8に低下したものの、過去最高水準にとどまった。一方、5月の新築一戸建て住宅販売件数は市場予想に反し、前月から減少した。
 
ダウ平均は前日までの2日間に650ドルあまり上げた後とあって利益確定売りが出やすかった。工業製品・事務用品のスリーエム(3M)や半導体のインテルが下げを主導、医薬のメルクや飲料のコカ・コーラなどディフェンシブ株にも売りが広がった。
 
また、商務省が発表した5月の新築一戸建て住宅販売件数は76万9000戸(年率換算)と、前月比5.9%減少した。昨年5月以来の低水準で、市場予想(85万9000戸)を下回った。個人消費への波及効果が大きい住宅需要に一巡感が出ているとの見方は、市場心理の重荷となった。
 
ダウ平均の下値は堅かった。パウエル議長は22日の米議会証言で予防的な利上げに否定的な見解を改めて示した。同日はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁など複数のFRB高官からハト派寄りの発言が相次ぎ、米株式市場に資金が流入しやすい地合いが続くとの見方が強まった。
 
娯楽・映画大手のウォルト・ディズニーとスポーツ用品のナイキが買われた。長期金利の上昇を受け、金融のゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースも高い。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前日比18.465ポイント(0.1%)高の1万4271.733と、連日で過去最高値を更新した。暗号資産(仮想通貨)のビットコイン相場が持ち直し、多額のビットコインを保有する電気自動車のテスラが5%上昇した。交流サイトのフェイスブックや動画配信のネットフリックスも上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
33,874.24−71.34
S&P500種
4,241.84−4.60
ナスダック
14,271.733+18.465
NY金(ドル/トロイオンス)
1,783.40+6.00
NY原油(ドル/バレル)
73.28+0.43
円・ドル
110.93 - 111.01+0.06


 

【シカゴ日本株先物概況】


23日のシカゴ日経平均先物は反落した。9月物は前日比75円安の2万8720円で引け、23日の大取終値を90円下回った。
23日のNYダウ工業株30種平均は金利の上昇も限定的となるとの見方を背景に、景気循環株からハイテク株への投資資金の移行が再燃反落した。日経平均先物に売りが波及した。一方、ナスダック総合株価指数は続伸したため買いが入る場面もあり、下げ幅は限られた。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
28720 ( -90 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
28745 ( -65 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7074.06(−15.95)
23日のFTSE100種総合株価指数は小幅ながら3日ぶりに反落した。前日の終値に比べ15.95ポイント(0.2%)安の7074.06で引けた。構成銘柄の7割超が下げた。引けにかけて下落に転じた。
外為相場のポンド高が相場の重しとなった。24日の英イングランド銀行の金融政策発表を控えて様子見気分も広がった。株価指数は総じてレンジ内の動きだったが、他の欧州株よりは底堅く推移した。時価総額の大きいたばこ株や食品・日用品のユニリーバなど多国籍企業株の下げが目立った。
 
個別銘柄では英保険大手のフェニックス・グループ・ホールディングスが安かった。大口株主がフェニックスの保有株を売却したとの報道が材料になった。住宅建設株は全銘柄が下落した。日用品・食品大手ユニリーバが1.2%安とさえず、金融大手HSBCホールディングスも0.7%安と売られた。
半面、原油と銅相場の大幅高を追い風に石油株と鉱業株は上昇し、指数の下値を支えた。BTなど通信関連株も堅調だった。
 
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15456.39(−179.94)
23日のドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反落した。終値は前日と比べて179.94ポイント(1.2%)安の1万5456.39だった。
外国為替市場のユーロ高・ドル安を背景に、自動車株など輸出株を中心に売りが広がった。構成銘柄の約9割が下落した。
 
個別では、フォルクスワーゲン(VW)や航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズの下げが目立った。ミュンヘン再保険も安かった。不動産のボノビアは小幅高となった。ドイチェ・ボーネンに対する買収観測が材料になった。ドイチェ・ボーネンは横ばいだった。
 
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 6551.07(−60.43)
a