兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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決算にらみの展開か

決算にらみの展開か
 
 
週明けの日経平均株価は3日続伸。終値は前週末比160円高の2万9518円だった。
株価水準は先月19日以来の高さ。米国株が連日で最高値を更新している流れを受けてこの日も買いが優勢となった。米国で金融緩和の長期化観測が出ており、外国人が日本株へのリスクを取る動きも広がっている。大型連休前にポジションを整理していた向きが再構築を迫られている面もあるようだ。
 
ファーストリテイリングの大幅安や、足元で騰勢を強めていた海運株の下落など、地合いの悪化につながりそうな値動きもあった中、3桁の上昇で2万9500円台に乗せた。
 
 
明日11日の日経平均株価は、決算にらみの展開が続こう。
主要株価指数は米株動向に左右されやすいが、今週は週後半に向けて企業決算が相次ぎ、週末14日には約1000社とピークを迎える。主要企業の業績内容を確認したいとして、様子見気分に傾きそうだ。10日前場引け後に21年3月期連結決算を発表した川崎汽の22年3月期業績予想が市場コンセンサスに届かず、後場下げ足を速めたことで、改めてガイダンスリスクが意識されており、結果を見極めるまで積極的な売買は抑制される可能性がある。
実質的なピークはトヨタ自動車とソフトバンクグループの決算発表が予定される12日だが、いずれにしても決算発表のトンネルをくぐりながらの個別株戦略は、好決算発表銘柄のギャップアップにつくか、決算発表で叩き売りモードとなった急落株の悪目買いという手法にマーケットの関心が向かいやすいだろう。
また、国内での新型コロナウイルスの感染状況や、ワクチン接種に関するニュースなども引き続き注視する必要がある。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(10日現在)
 
30514.74  ボリンジャー:+3σ(25日)
30226.69  ボリンジャー:+2σ(13週)
30147.80  ボリンジャー:+2σ(25日)
29826.79  ボリンジャー:+1σ(13週)
29780.86  ボリンジャー:+1σ(25日)
29733.79  ボリンジャー:+1σ(26週)
 
29518.34  ★日経平均株価10日終値
 
29432.03  均衡表転換線(週足)
29426.90  13週移動平均線
29414.41  均衡表雲上限(日足)
29413.92  25日移動平均線
29314.37  均衡表基準線(日足)
29271.08  75日移動平均線
29222.84  均衡表転換線(日足)
29177.67  6日移動平均線
29172.16  均衡表雲下限(日足)
29046.99  ボリンジャー:-1σ(25日)
29027.00  ボリンジャー:-1σ(13週)
28680.05  ボリンジャー:-2σ(25日)
28627.11  ボリンジャー:-2σ(13週)
 
 
25日線(2万9413円、10日時点、以下同じ)や13週線(2万9426円)など、テクニカルの重要な節目も上回っている。決算発表が本格化するタイミングでチャートの改善が見られたことは、先高期待を高める。
個別でも好材料のある銘柄に関しては、ポジティブな反応が強めに出てくるだろう。当面は2万9500円より上での値固めが進むかが焦点となるが、米国株の堅調が続くようなら、早々に3万円台をうかがう展開となっても驚きはない。
 
一目均衡表では終値が雲上限を突破したほか、転換線が上昇角度を増して基準線上抜けを窺う好位置で終了しており、形状は買い手優勢側に傾いている。RSI(14日ベース)が48.46%と中立圏中央付近にあって過熱感は乏しく、上値余地を期待できよう。
 
 
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