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反落50ドル安、ナスダックは9カ月半ぶり高値
【市況】反落50ドル安、ナスダックは9カ月半ぶり高値
 
30日のNYダウ工業株30種平均は反落し、3連休前の前週末と比べ50ドル56セント(0.2%)安の3万3042ドル78セントで終えた。
 
バイデン大統領と野党共和党のマッカーシー下院議長は28日、債務上限の引き上げについて最終合意した。次の焦点は合意を踏まえた法案が議会を通過するかだが、共和党が多数派を占める下院での審議は難航も予想され、市場参加者は警戒を強めた。
 
ただ、市場の一部には議会の承認を巡って慎重な見方も残り、ダウ平均の重荷となった。米利上げが続けば景気を冷やすとの観測も、景気敏感株や消費関連株への売りにつながった。
 
今回の合意で、債務上限の効力は2025年1月まで停止する。合意案は31日にも下院で採決される見通しだが、民主、共和の両党ともに不満を抱える議員がいる。イエレン米財務長官は6月5日に政府の資金繰りが行き詰まると予測する。「議会が分断しているだけに、承認を得るまでは解決したとはいえないとみられている」との声が聞かれた。
 
米利上げ継続観測が高まっていることも、相場の重荷となった。リッチモンド連銀のバーキン総裁は30日のイベントで、インフレが「多くの人々が想定する以上に頑固に続きそうだ」との考えを示したと伝わった。
 
前週末に発表された4月の個人消費支出(PCE)物価指数の上昇率は市場予想から上振れした。インフレ高止まりへの懸念が強まり、米連邦準備理事会(FRB)が6月に追加利上げを決めるとの見方が広がった。
 
消費関連株や景気敏感株の一角が売られた。クレジットカードのビザやスポーツ用品のナイキ、建機のキャタピラー、工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が安い。ディフェンシブ株も売りが優勢で、製薬のメルクや日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下げた。
 
半面、米長期金利が低下し、相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のハイテク株に資金が向かった。顧客情報管理のセールスフォースやスマートフォンのアップルが買われた。
 
ナスダック総合株価指数は3日続伸し、前週末比41.738ポイント(0.3%)高の1万3017.426で終えた。1万3000台を回復し、昨年8月以来ほぼ9カ月ぶりの高値を付けた。新製品の発表などが好感された画像処理半導体のエヌビディアが3%高で終え、時価総額は初めて1兆ドル台に乗せる場面があった。電気自動車のテスラやネット通販のアマゾン・ドット・コムも買われた。
 
 


【シカゴ日本株先物概況】

30日のシカゴ日経平均先物は下落した。6月物は3連休前の前週末と比べ355円安の3万1145円で終えた。
米債務上限引き上げに向けた法案審議の先行きに懸念が広がり、30日のダウ工業株30種平均が下落し、日経平均先物にも売りが波及した。

シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
31145 ( -235 )

シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
31155 ( -225 )
( )は大阪取引所終値比






【欧州株式市場】


■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7522.07(−105.13)

連休明け30日のFTSE100種総合株価指数は反落した。前週末に比べ105.13ポイント(1.38%)安の7522.07と3月下旬以来、約2カ月ぶりの安値で終えた。今週末に予定の主要産油国でつくる石油輸出国機構(OPEC)プラスの会合を前に、原油先物相場が大幅に下落しており、エネルギーセクターに売りが出た。外国為替市場で英ポンドが対ドルで上昇し、売上高の海外比率が高い医薬品や日用品など輸出企業の下落も指数を押し下げた。

個別では、オンライン食品販売大手オカド・グループが3.71%安と下げを主導。航空機エンジン製造大手ロールス・ロイスが3.12%安、石油大手シェルが3.00%安、日用品・食品大手ユニリーバが2.97%安で続いた。
一方、小売り大手フレイザーズ・グループは2.68%高、同業B&Mヨーロピアン・バリュー・リテールは2.14%高、投資会社ハーグリーブス・ランズダウンは1.77%高と買われた。





■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 15908.91(−43.82)

30日のドイツ株価指数(DAX)は続落した。前日に比べ43.82ポイント(0.27%)安の1万5908.91で終えた。堅調に推移する時間が長かったが、取引終了にかけて売りが優勢となった。米連邦政府の債務上限問題は前週末に基本合意に達したものの、議会での採決を巡る警戒が残り株式相場の重荷となった。化学やヘルスケアのほか、金融や自動車など幅広いセクターが下落した。

個別では、ヘルスケアのフレゼニウスが2.71%安、化粧品大手バイヤスドルフが2.26%安、日用品大手ヘンケルが1.
84%安。半面、郵便・物流大手ドイツポストは1.51%高、半導体大手インフィニオンは1.34%高、エネルギー大手シーメンス・エナジーは1.24%高だった。


■フランス・パリ株価指数
CAC40 7209.75(−94.06)

フランスCAC40種指数は1.29%安だった。



 
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