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強弱観対立か

強弱観対立か
 
 
16日の日経平均は続伸。終値は前日比40円高の2万9683円だった。前日の米国株が好調な経済指標を背景に最高値を更新したことから寄り付きは150円ほど高くスタートした。しかし、週末ということもあってその後は買いが続かずいつもの様子見相場へ逆戻り。国内で新型コロナの感染拡大が続いていることや、今晩の日米首脳会談の行方、円相場が1ドル=108円台へ上昇していることも上値を抑える要因となっている。
 
今週は方向感に乏しい地合いが続いた。月後半に控える決算発表を前に、期待と警戒が交錯。日経平均は下げても2万9500円は割り込まない一方、3万円に近付くと上値が重くなった。
週後半にかけては、日米首脳会談を前に一段とこう着感が強まった。米国株は良好な経済指標や長期金利の低下を追い風に、ダウ平均とS&P500が史上最高値を更新。
外部環境が良好であったことは相場の下支えとなった。週間では約84円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
 
来週(19−23日)の日経平均株価は、強弱観対立か。
相場が全体的に方向感を失い、日経平均株価はいわゆる三角もちあいを形成中で、いずれどちらかに振れる可能性がある。底固かったTOPIX(東証株価指数)はじわりと切り下がり、25日移動平均線を下回る水準が定着しつつある。
 
今月後半にかけ本格化する1−3月期(前2021年3月期は第4四半期)決算の発表で流れが変わるのか、期待と不安が入り交じり、決算にらみで神経質になりやすいだろう。
海外では、ECB定例理事会や、米国のIBM、ネットフリックス、インテルの決算などが注目される。米国では決算の先陣を切った金融株の決算や株価の反応は、概ね良好であった。
 
テクノロジー株がこれに続けば、決算発表期間中は強いラリーになるとの期待も高まる。まだ大きな動きは出づらいとみるものの、やや楽観ムードが高まり、水準を切り上げる展開を予想する。
 
 
■上値・下値テクニカル・ポイント(16日現在)
 
30768.74  ボリンジャー:+3σ(25日)
30547.22  ボリンジャー:+2σ(13週)
30360.01  ボリンジャー:+2σ(25日)
29951.27  ボリンジャー:+1σ(25日)
29905.70  ボリンジャー:+1σ(13週)
29862.66  均衡表転換線(日足)
29686.30  ボリンジャー:+1σ(26週)
 
29683.37  ★日経平均株価16日終値
 
29667.58  6日移動平均線
29542.53  25日移動平均線
29511.55  均衡表転換線(週足)
29432.03  均衡表基準線(日足)
29332.01  均衡表雲上限(日足)
29264.18  13週移動平均線
29133.80  ボリンジャー:-1σ(25日)
29045.90  75日移動平均線
28725.06  ボリンジャー:-2σ(25日)
28659.89  均衡表雲下限(日足)
28622.66  ボリンジャー:-1σ(13週)
28405.52   新値三本足陰転値
28316.33  ボリンジャー:-3σ(25日)
27981.15  ボリンジャー:-2σ(13週)
27682.21  26週移動平均線
27339.63  ボリンジャー:-3σ(13週)
26831.50  均衡表基準線(週足)
25850.84  200日移動平均線
 
終値は25日線上方を走る5日線を上回ったが、ローソク足は日足、週足ともに陰線を引いた。25日線が上向きから下向きに転じ、5日線の下降継続とともに短期的な売り圧力増大を示唆している。
 
RSI(14日ベース)は56.34%(昨日59.24%)、東証1部の騰落レシオ(25日ベース)は110.63%(昨日112.44%)といずれも中立圏中央側に寄り、売り買いの拮抗状態を確認する形となった。
一目均衡表では、株価は雲上方にとどまったが、遅行線が弱気シグナル発生を開始して三役好転が終了しており、来週は下振れリスクに留意が必要となろう。
 
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