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英明コラム 7月第4週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 7月第4週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》 7月第4週

25日(月):
週末のNY株式市場で主要3指数は5日ぶりに反落。スナップチャット」を運営するスナップの決算の軟調を嫌気。スナップは約40%安。メタ・プラットフォームが7.6%、アルファベットが5.6%下落。ソーシャルメディアや広告に関する銘柄が下落。好決算を発表したクレジットカードのアメックスは上昇。ツイッターは序盤の下げから切り返し0.8%高。
 
日経平均株価は215円安の27699円と8日ぶりに反落。景気敏感株中心に売り物優勢の展開。過去7日で1500円以上上昇していたことへの反動という声も聞こえる。東証プライム市場の売買代金は2兆613億円。4月18日以来の低水準。明治、高島屋が上昇。ファナック、トヨタが下落。日経平均採用銘柄の予想PERは12.92倍。EPSは2143円。昨年11月8日の過去最高値2179円。市場予想の平均値は2242円。
 
26日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。NYダウとS&P500は反発。ただハイテク大手の決算発表やFOMCなどを控え買い控えムードもある。主要指数は一時下げに転じる場面もあり方向感は乏しかった。シェブロン、キャタピラー、ダウ、ビザが上昇。
一方、ハイテクセクターが軟調。セールスフォースは3%安。NASDAQは続落。小型株のラッセル2000指数は0.6%高。
 
日経平均株価は44円安の27655円と小幅続落。方好感のない展開となった。200日移動平均は上回った格好。東証ブライム市場の売買代金は2兆1460億円。出光興産、コマツが上昇。川船、テルモが下落。日経平均の騰落レシオは143.82(前日134.44)。
 
27日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は下落の展開。小売大手ウォルマートが通年の利益見通しを下方修正して7.6%安。小売り関連セクター全体の軟調が下落につながった。ターゲットは3.6%安。アマゾン>は5.2%安。
 
コンファレンス・ボード(CB)消費者信頼感指数は95.7。前月から2.7ポイント低下し2021年2月以来約1年半ぶりの低水準。低下は3カ月連続。6月の新築一戸建て住宅販売戸数は年率換算で前月比8.1%減の59万戸。市場予想の66万戸を下回り、20年4月以来の低水準となった。
 
日経平均株価は60円高の277755円と反発。米株価指数先物の上昇が買い材料視された。東証プライムの売買代金は2兆3728億円。アステラス、信越が上昇。ファーストリテ、キーエンスが下落。
 
28日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は大幅反発。FOMCはFF金利の誘導目標を予想通り0.75%引き上げ2.25─2.50%とした。パウエル議長は「政策の方向性について信頼できるガイダンスを会合ごとに」しか提供できない」と発言。「パウエル議長が今後の指針をデータに委ねようとしたことが市場を安心させた。議長は自動的に再利上げが必要だとは言わなかった」との解釈。9月FOMCでの0.5%引き上げ予想は26日の50.7%→60.9%に上昇。一方、0,75%引き上げ予想は41.2%→35.2%に低下した。マイクロソフトの売上高見通しやアルファベットの決算を受け企業業績への期待も高まった。
 
日経平均株価は99円高の27815円銭と続伸。ただ一時28000円を超えたことや円高トレンドを背景に上値は重かった。東証ブライム市場の売買代金は3兆2742億円。三菱自、エムスリーが上昇。サイバー、積水ハウスが下落。
 
29日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数は大幅反発。軟調なGDPを受け一時反落したものの「早急な利上げ懸念後退」から切り返した。第2四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比0.9%減。2四半期連続で縮小した。市場予想は0.5%増。第1四半期のGDPは1.6%減だった。「2四半期連続のマイナス成長は景気後退とみなされる」との声もある。「米国が景気後退に陥る公算が極めて大きい。FRBは9月に再び大幅な利上げを実施することは控える可能性がある」との見方もある。
 
日経平均株価は13円安の27801円と3日ぶりに反落。1ドル132円台への円高トレンドを嫌気したとの解釈。東証プライム市場の売買代金は32524億円。値上がり513銘柄。エムスリー、サイバーが上昇。日産自、デンソーが下落。
 
 
(2) 欧米動向
 
26日時点での解釈。

ハイテク株に集中投資する上場投資信託(ETF)のアーク・イノベーション(ARKK)。
7月の値動きはこれまで堅調。
月足チャート上では9カ月ぶりに終値が始値を上回る「陽線」を描く可能性が出てきた。
「下げ相場の脱却に向けたのろしを上げることはできるか」という見方だ。
25日のARKKは前週末比1.3%安の45.65ドル。
7月始値(40.37ドル)を13%上回っていた。
先週(7月18ー22日)のARKKへの資金流入額は1億ドル超。
3月14−18日の週以来の大きさだった。
2021年2月のピーク時から22年6月末にかけ8割ほど下落したのが歴史。
7月はあと3日だが多くの重要イベントが控えている、
「投資家心理は薄氷の上にある」という声もある。
 
 
(3)新興国動向
 
中国共産党中央政治局会議は「合理的な範囲での経済運営を継続。
経済にとって最良の結果を実現するために最大限努力する」という方向。
2022年後半は雇用と物価の安定を図りながら「ダイナミック」な「ゼロコロナ」政策を堅持するという。
 
 
【展望】
 
スケジュールを見てみると・・・。
 
【8月】5勝5敗、(勝率50%、10位)
気学では「戻り売り方針一貫のとき。新安値は買い。下旬より上昇傾向」。
 
8月1日(月)自動車販売台数、米ISM製造業PMI、中国財新製造業PMI、核拡散条約再検討会議(→26日、NY)
8月2日(火)マネタリーベース、米JOLT求人件数、変化日
8月3日(水)臨時国会召集予定、米製造業受注、ISM非製造業PMI、OPEC+会合、株安の日
8月4日(木)米貿易収支、株安の日
8月5日(金)家計調査、米雇用統計、消費者信用残高、株安の日、JPX400・JPX中小型定期銘柄入れ替えの発表
8月7日(日)中国貿易収支
8月8日(月)景気ウォッチャー調査 
8月9日(火)マネーストック、変化日
8月10日(水)国内企業物価指数 都心オフィス空室率、米消費者物価指数、財政収支、中国生産者・消費者物価
8月11日(木)山の日で休場、米生産者物価
8月12日(金)オプションSQ、米輸出入物価、ミシガン大学消費者信頼感、株安の日、MSCI日本株指数四半期リバランス発表
8月15日(月)4−6月GDP速報値、NY連銀製造業景気指数、NAHB住宅価格指数、中国各種経済指標
8月16日(火)米住宅着工件数、鉱工業生産、独ZEW景況感
8月17日(水)貿易収支、機械受注、訪日外客数、米小売売上高
8月18日(木)米フィラデルフィア連銀製造業景況感、変化日
8月19日(金)消費者物価
8月22日(月)首都圏マンション販売、大幅高の特異日
8月23日(火)米新築住宅販売、 天赦日
8月24日(水)米耐久財受注
8月25日(木)企業向けサービス価格指数、米カンザスシティ連銀金融シンポジウム(ジャクソンホール27日)、独IFO景況感
8月26日(金)東京都区部消費者物価、米個人所得  変化日
8月27日(土)アフリカ開発会議(→28日、チュニジア)
8月29日(月)株高の日L
8月30日(火)失業率、米CB消費者信頼感、FHFA住宅価格、CS住宅価格、JPX400・JPX中小型定期銘柄入れ替え実施
8月31日(水)鉱工業生産、消費動向調査、中国製造業非製造業PMI、MSCI日本株指数パッシブ売買インパクト
 
(兜町カタリスト 櫻井英明)
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