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NYダウは83ドル安、半導体関連銘柄が安い、金利上昇も嫌気
【市況】NYダウは83ドル安、半導体関連銘柄が安い、金利上昇も嫌気
19日のNYダウ工業株30種平均が続落し、前日比83ドル18セント安の2万4664ドル89セントで終えた。
売り優勢で開始。台湾の半導体受託メーカー世界最大手TSMC(台湾積体電路製造)がこの日、世界のスマートフォン需要が弱含んでいると指摘し、2018年通期の売上高予想を下方修正したことを受け、部品供給先のアップルや半導体関連株に売りが出た。
フィラデルフィア証券取引所の半導体株指数(SOX)は4%超下落した。
 
また、買収による財務負担への警戒感から、日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が売られたのもダウ平均の重荷となった。アップル、インテル、P&Gの3銘柄でダウ平均を61ドル強押し下げた。
 
米長期金利の上昇基調が強まっており、企業の資金調達コストが上昇するとの警戒感が広がったのも相場の重荷になったとの見方があった。
 
取引終了にかけては下げ渋った。四半期決算の発表が本格化しており、業績改善への根強い期待が相場を支えた。ブルームバーグ通信が午後に、司法省のローゼンスタイン副長官はトランプ大統領がロシア疑惑を担当するモラー特別検察官の捜査対象ではないとの見解をトランプ氏に伝えたと報じた。大統領がモラー氏やローゼンスタイン氏を解任するとの観測が浮上していたため、米政治混乱への警戒感がやや和らぎ買い戻しを誘った。
 
ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反落し、同57.180ポイント安の7238.056で終えた。アップルや半導体関連の売りが指数を押し下げた。
 
セクター別では、銀行や各種金融が上昇する一方で食品・飲料・タバコや半導体・半導体製造装置が下落した。
 
個別では、タバコ会社のフィリップ・モリス(PM)は、売上高が予想を下振れ15%を超える大幅下落した。
半導体需要の鈍化懸念から、エヌビディア(NVDA)やアドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)など半導体関連企業が軟調推移。オランダの車載半導体NXPセミコンダクターズの買収について、中国当局が承認に慎重な姿勢を見せたことが明らかになった。アイルランドの製薬シャイアーに買収を提案すると報じられたアラガンは買収を否定したが、株価は安く終えた。
 
一方で、クレジットカードのアメリカンエキスプレス(AXP)や大手行のバンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)は、決算内容が好感され上昇。ネット小売のアマゾン(AMZN)は、プライム会員が1億人を突破したことを初めて明らかにし買われた。
四半期決算で1株利益が市場予想を上回った資産運用のブラックストーンが上昇した。
 
 
VIX指数は15.96と前日から上昇(前営業日15.60)。
リスクオフの後退や好調な企業決算を背景に米株は底堅いも、ハイテク株や消費関連株の下げで小幅続落し、VIX指数は連日上昇した。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
24,664.89−83.18
S&P500種
2,693.13−15.51
ナスダック
7,238.056−57.180
米10年債利回り(%)
2.9135 +0.047
米2年債利回り(%)
2.4316 +0.005
 
NY金(ドル/トロイオンス)
1,348.80−4.70   
NY原油(ドル/バレル)
68.22−0.07
円・ドル
107.41 - 107.42   +0.13
 

【シカゴ日本株先物概況】

シカゴ日経平均先物は小反落した。6月物は前日比15円安の2万2140円で終え、大阪取引所の終値を60円下回った。
米長期金利の上昇を背景に米株式相場が下げ日経平均先物を下押しした。日米首脳会談を大過なく通過したことから米国時間の夜間取引で買われる場面があったが、日中に入ってからは狭い範囲の値動きになった。

この日の6月物の安値は2万2050円、高値は2万2355円。
 
シカゴ日経225先物6月限 (円建て)
22140 ( -60 )
シカゴ日経225先物6月限 (ドル建て)
22160 ( -40 )
( )は大阪取引所終値比


【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 7328.92(+11.58)
FTSE100種総合株価指数は小幅ながら3日続伸した。前日18日の終値に比べ11.58ポイント高の7328.92で引けた。構成銘柄の約6割が上昇した。
買いが先行していた主力の鉱業株が軒並み下落に転じたことや、時価総額の大きいたばこ株に売りが出て、午後に入り、株価指数は一時下げる場面があった。ただ、引けにかけてアイルランドの製薬大手シャイアーが大幅上昇し、指数を押し上げた。
 
個別では、シャイアーに買いが集まった。一時8%超、上げる場面があった。武田薬品工業が同社に対して買収を打診したことを認める声明を出したことが伝わり、買いが膨らんだ。武田は英国時間4月25日午後5時までに正式に買収を提案するか表明する。夕方にアナリストが目標株価を引き上げたことも買いにつながった。
石油株は全面高で引けた。原油相場が約3年5カ月ぶりの高値圏で取引されていることで買われた。
 
半面、ブリティッシュ・アメリカン・タバコが大幅下落、インペリアル・ブランズも安くなった。同業の米フィリップ・モリスの下落が波及した。
配当の権利落ちとなった6銘柄が下落した。なかでも資産運用のスタンダード・ライフ・アバディーンと銀行のロイズ・バンキング・グループが安くなった。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12567.42(-23.41)
ドイツ株式指数(DAX)は3営業日ぶりに反落した。終値は前日18日と比べて23.41ポイント(0.19%)安の12567.42だった。
個別では、前日に引き続き自動車株が軟調だった。前日上昇した鉄鋼のティッセン・クルップ、電力のエーオン、素材メーカーのコベストロは売りが先行した。
 
一方で前日安く引けたタイヤのコンチネンタルが高くなった。医薬・化学大手のメルクは小幅上昇した。プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が同社の消費者向けヘルスケア事業を買収すると発表した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5391.64(+11.47)
 

 
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