もみ合い展開か。
もみ合い展開か。 |
今週は、大幅高となった。25日に緊急事態の全面解除が決まったが、事前報道からこれを先取りして日経平均は週初から大幅上昇。空運株やレジャー株などコロナ相場で売り込まれた銘柄に強い買い戻しが入った。出遅れ銘柄を見直す動きは金融や自動車、鉄鋼など広範囲におよび、その一方でマザーズ銘柄が失速する場面があったことから、グロースからバリューへの資金シフトが進んだ。
日経平均は週間では約1489円の上昇となり、週足では2週連続で陽線を形成した。
5月最後の取引となる本日の市場は日経平均が5日ぶりに小反落。終値は前日比38円安の2万1877円だった。前日の米株下落や2万2000円という節目を前に序盤は売り先行で始まったが、出遅れ株を中心に市場の押し目買い意欲は強く、朝方の売り一巡後はじわじわと下げ幅を縮小。
終盤には一時プラス圏へ浮上するなど腰の強いところを見せている。東京が6月から休業要請を緩和すると伝わったことも支えとなったようだ。
来週はもみ合い展開か。
今週の大幅高に対する反動は意識しておく局面、6月相場に入り月替わりで相場に変化が出てくる展開も想定される。
米国で経済指標の発表が多く、週末には5月雇用統計も控えている。これまでは弱い指標に対するネガティブな反応は限定的であったが、米国株もある程度の戻りを達成しており、ここから先は指標が株価にブレーキをかける場面も出てくるだろう。何よりもトランプ大統領がここにきて中国への批判を強めている点が警戒材料となる。
一方、日経平均が今週非常に強い上昇となったことから、押し目があれば買いが入ると考える。出遅れ感のあるところを見直す動きも出てくるだろう。米雇用統計にらみのスケジュールのため、2万2000円を突破して一段高となるハードルは結構高いとみるものの、下値も限定的と考える。
■上値・下値テクニカル・ポイント(29日現在)
26107.13 ボリンジャー:+2σ(26週)
23791.28 ボリンジャー:+1σ(26週)
23576.86 ボリンジャー:+3σ(13週)
22474.07 ボリンジャー:+3σ(25日)
22197.47 ボリンジャー:+2σ(13週)
22158.94 均衡表雲上限(週足)
21877.89 ★日経平均株価29日終値
21737.87 ボリンジャー:+2σ(25日)
21657.58 200日移動平均線
21475.42 26週移動平均線
21278.32 均衡表雲下限(週足)
21269.07 6日移動平均線
21145.22 均衡表転換線(日足)
21001.68 ボリンジャー:+1σ(25日)
20818.08 ボリンジャー:+1σ(13週)
20741.65 新値三本足陰転値
20406.85 均衡表基準線(日足)
20265.48 25日移動平均線
20259.72 75日移動平均線
ローソク足は陽線を引き、下値は5日連続で切り上がった。25日線との上方乖離率が7.95%(昨日8.61%)へ低下し、短期的なスピード調整となった。
一目均衡表の転換線や5日線が上向きをキープし、ボリンジャーバンド+2σを割りこむ場面がなかった。騰落レシオは130%超の過熱ゾーンにとどまっているが、短期的な反動安リスクを抱えながらも大勢では上値拡張局面の延長が予想される。