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NYダウ反落271ドル安、月間では87年以来の上昇率
【市況】NYダウ反落271ドル安、月間では87年以来の上昇率
 
30日のNYダウ工業株30種平均は反落し、前週末比271ドル73セント安の2万9638ドル64セントで終えた。相場が過去最高値圏にあるうえ、月末とあって利益確定や持ち高調整の売りが優勢となった。上昇が目立っていた資本財や金融などの景気敏感株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。
11月のダウ平均は月間では11.8%上昇し、1987年1月以来の大きさを記録した。
 
投資家の月末の持ち高調整や高値警戒感から売りが先行した。11月のシカゴ景況指数が58.2と市場予想を下回った。10月の中古住宅販売仮契約指数も前月から低下。新型コロナ再拡大による景気回復の減速が意識されたことも株安を後押しした。
 
ロイター通信が前日、トランプ政権が、中国人民解放軍の影響下にあるとして、同国半導体受託生産大手の中芯国際集成電路製造(SMIC)と石油開発の中国海洋石油(CNOOC)を制裁対象に加え、米国からの投資を禁じると報道。米中対立の激化への懸念が、投資家心理を冷やした。
 
米国の新型コロナウイルス感染拡大への警戒感も相場の重荷となった。米国立アレルギー感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は29日、年末年始の休暇中に感染が広がるとの見方を示し「経済活動の規制を強化しなくてはならないだろう」と述べた。
 
景気敏感株の下げが目立ち、化学のダウ、銀行のJPモルガン・チェースが安い。原油先物相場の下落を受け、シェブロンなど石油株が大幅に下げた。大型買収の財務負担を嫌気し、顧客情報管理(CRM)大手のセールスフォース・ドットコムも売られた。
 
一方、スマートフォンのアップルが2%上昇した。次世代通信規格「5G」の普及でスマホ販売が好調に推移するとのアナリストリポートが買いを誘った。
セクター別では、テクノロジー・ハード・機器、半導体・同製造装置が上昇した一方、エネルギー、銀行が下落。
 
ナスダック総合株価指数は5営業日ぶりに反落し、前週末比7.109ポイント(0.1%)安の1万2198.737で終えた。グーグルの親会社アルファベットやネット通販のアマゾン・ドット・コム、ソフトウエアのマイクロソフトなど主力株が下落した。
 
アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)など半導体株は総じて買われ、指数を下支えした。
 
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
29,638.64−271.73
S&P500種
3,621.63−16.72
ナスダック
12,198.737−7.109
NY金(ドル/トロイオンス)
1,788.10−23.10
NY原油(ドル/バレル)
45.06−0.47
円・ドル
104.28 - 104.33+0.26


 

【シカゴ日本株先物概況】


 
30日のシカゴ日経平均先物は反落した。12月物は前週末比465円安の2万6310円で引け、30日の大取終値を150円下回った。
新型コロナウイルスワクチンの開発進展や来年の景気回復への期待を背景に月間のパフォーマンスが好調となる中、利益確定の動きが広がった。11月は右肩上がりの上昇が続いており、高値を警戒する売りが出やすかった。
 
この日の12月物安値は2万6300円、高値は2万6935円。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
26310 ( -150 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
26315 ( -145 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 6266.19(−101.39)
30日のFTSE100種総合株価指数は大幅に反落した。前週末の終値に比べ101.39ポイント(1.6%)安の6266.19で引けた。構成銘柄の約7割が下落した。
株価指数は午前中プラス圏で推移したが、午後に入って値を消し、安値引けとなった。高値警戒感から利益確定売りに押された。米株市場の株安に連れ安した
ただ、月間では14%超の上昇で、31年ぶりの上昇率となった。
 
主力の資源株と金融株に売りが膨らみ、相場全体を押し下げた。30日の原油相場が大幅に下落し、朝方から石油株が安かった。
 
個別銘柄では、BPは6%近く下げた。午後に入り鉱業株にも売りが広がった。金相場安を受けて関連株のフレスニージョの下げが目立った。金融株では銀行株の全銘柄が下落した。英保険大手のフェニックス・グループ・ホールディングスは約9%安と大幅に下げた。午前は買われていた医薬品株もアストラゼネカを除いて売りに転じた。
 
半面、スポーツ関連小売りのJDスポーツ・ファッションは日中を通して高く推移した。蒸気システムのスパイラックス・サーコ・エンジニアリングは、アナリストの目標株価引き上げを手掛かりに上昇した。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 13291.16(−44.52)
30日のドイツ株式指数(DAX)は反落した。終値は前週末と比べて44.52ポイント安の1万3291.16だった。
午前は買いが優勢で推移した。午後に米株市場の株安が波及し下落に転じた。
 
個別では、フォルクスワーゲンを筆頭に自動車株への売りが目立った。航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズも安かった。半面、不動産サービスのドイチェ・ボーエンと料理宅配大手のデリバリーヒーローは高くなった。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 5518.55(−79.63)
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