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NYダウ222ドル安、新型コロナ再拡大への懸念
【市況】NYダウ222ドル安、新型コロナ再拡大への懸念
 
 
27日のNYダウ工業株30種平均は3日続落した。前日比222ドル19セント安の2万7463ドル19セントで終えた。
欧米で新型コロナウイルスの感染が再拡大し、行動制限の強化による景気懸念から売りが優勢だった。来週の米大統領選に向けた持ち高調整が続いたとの見方もあった。
 
ダウ平均は、新型コロナ再拡大への懸念から26日に大幅下落。この日もその流れが続き、続落して始まった。ロイター通信の分析では、米国では50州のうち36州で少なくとも2週連続で感染者が増加。死者数も7州で2倍以上になっている。
 
ドイツのメルケル首相が新型コロナ拡大阻止のためレストランの閉鎖や大型イベントの中止を検討していると伝わり、欧州株が軒並み下落。米国でも新型コロナの新規感染者が過去最高水準で推移している。ニューヨーク市のデブラシオ市長は27日、年末休暇中に州外への旅行を避けるように住民に求めた。投資家心理が悪化し、引けにかけて下げ幅をじりじりと広げた。
 
米追加経済対策の早期成立が絶望的になったことも売りを誘った。共和党上院トップのマコネル院内総務は27日、11月9日まで上院での協議を休止する方針を固めたと伝わった。
 
市場では、米国では大規模な経済活動の再規制にはつながらないとの見方が多いが、「冬に向けてさらに拡大すれば、景気への影響は出てくる」と警戒感が高まっている
 
27日朝に2020年7〜9月期決算を発表した建機のキャタピラーと工業製品・事務用品のスリーエム(3M)が下げ、ダウ平均の重荷となった。新型コロナまん延が業績を直撃する航空機のボーイング、空運のアメリカン航空グループなどの下げも目立った。
 
一方、業績が新型コロナの拡大の影響を受けにくいハイテク株は上昇。前日に独ソフトウエア大手SAPの業績下方修正を受けた連想売りで下げた顧客情報管理のセールスフォース・ドットコム、ソフトウエアのマイクロソフトは反発した。
 
スマートフォンのアップルやネット通販のアマゾン・ドット・コム、交流サイト(SNS)のフェイスブックも高い。半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)による買収発表があったザイリンクスは9%高となった。
 
 
ナスダック総合株価指数は反発し、前日比72.41ポイント(0.6%)高の1万1431.35で終えた。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,463.19−222.19
S&P500種
3,390.68−10.29
ナスダック
11,431.351+72.414
NY金(ドル/トロイオンス)
1,911.90+6.20
NY原油(ドル/バレル)
38.86−0.7127日 18:16
円・ドル
104.48 - 104.49−0.35


 

【シカゴ日本株先物概況】

27日のシカゴ日経平均先物は小幅続落した。
12月物は前日比5円安の2万3405円で引け、27日の大取終値を85円下回った。
フランスで新型ウイルス感染死者数が4月来の高水準に達するなど、ウイルス拡大への警戒感に加えて、早期の追加経済対策への期待も後退し、引けにかけては下げ幅を拡大した。
この日の12月物安値は2万3230円。高値は2万3515円。
 







【欧州株式市場】

 
■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100 5728.99(−63.02)
27日のFTSE100種総合株価指数は続落した。前日の終値に比べ63.02ポイント安の5728.99と、終値では4月以来、約半年ぶりの安値で引けた。
午前はもみ合い。FT指数は5755近辺まで下げた後、買い戻しが入って切り返し、一時5800台を回復した。午後に入るとじり安に転じ、終盤には5728.18まで下げた。構成銘柄の約8割が下落した。
欧州の新型コロナウイルス感染の再拡大を警戒した売りが続いた。午前は小動きのなかで一時上昇に転じる場面もあった。午後に資源株を中心に時価総額の大きい銘柄に売りが広がり、相場を押し下げた。
指数に占める割合の多い石油株と鉱業株が軒並み売られた。大型株の保険株とたばこ株はそれぞれ全銘柄が下げた。
 
個別銘柄では、投資関連のM&Gは朝方から売られ、7%超安と大幅下落した。国内景気の先行き不安から住宅建設株の下げも目立った。銀行株はHSBCホールディングスを除く全銘柄が下落に転じた。
 
一方、HSBCは27日に発表した2020年7〜9月期の決算は減益となったものの業績回復を期待した買いで上昇した。低金利環境の長期化に対応するため、ビジネスモデルの転換計画の発表も好感された。医薬品株も上げた。
 
 
■ドイツ・フランクフルト株価指数
DAX 12063.57(−113.61)
27日のドイツ株式指数(DAX)は続落した。終値は前日と比べて113.61ポイント安の1万2063.57と、終値としては6月中旬以来、約4カ月半ぶりの安値だった。
欧州で新型コロナウイルス感染の拡大が止まらず、行動制限などの規制強化による経済悪化を警戒した売りが続いた。
 
個別では、航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズが前日に引き続き安かった。前日に急落したIT(情報技術)のSAPは、押し目買いで上昇していたが、ふたたび下落して引けた。半導体のインフィニオンテクノロジーズや自動車大手のBMWなど経済動向に敏感な輸出企業の売りが目立った。一方、料理宅配大手のデリバリーヒーローは続伸した。
 
 
■フランス・パリ株価指数
CAC40 4730.66(−85.46)
 
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