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ダウ大幅続落905ドル安 新変異型を警戒
【市況】ダウ大幅続落905ドル安 新変異型を警戒


26日のNYダウ工業株30種平均は大幅に続落し、前営業日の24日に比べ905ドル04セント(2.5%)安の3万4899ドル34セントで終えた。下げ幅、下落率ともに今年最大となった。
南アフリカで新型コロナウイルスの新たな変異型が見つかり、世界経済の回復が遅れるとの見方が広がった。消費や航空関連株が下げを主導した。
変異株に対するワクチンの有効性や、渡航規制が経済に及ぼす影響をめぐる懸念が広がる中、市場ではリスク回避の動きが台頭。この日はアジア、欧州と軒並み安となり、世界的に株安が連鎖した。ダウは寄り付きから急落し、一時1000ドルを超える下げを記録。終値ベースの下げ幅は今年最大の大きさだった。変異株が嫌気され、航空株は大きく値を下げた。
安全資産とされる円は一時1ドル=113円台に急伸。米国債も買われた一方、景気への影響が懸念され、原油は売り込まれた。
 
各国政府は変異ウイルスへの警戒感を強めており、英国やドイツが相次いで南アフリカなどからの渡航制限を表明した。世界景気に悪影響が出かねず、投資家はリスク資産の圧縮を急いだ。
消費を冷やしかねないとの警戒感からクレジットカードのアメリカン・エキスプレスが9%安と急落した。旅客数が減れば航空機の受注にも響くとの見方からボーイングも5%安と売られた。景気敏感株では建機のキャタピラーや金融のJPモルガン・チェースの下げも大きかった。米長期金利が一時1.47%と前営業日比0.16%低下したのも、利ざや悪化につながる金融株の重荷だった。
 
ダウ平均の構成銘柄以外では旅行・レジャー関連株の下げが目立った。クルーズ船のロイヤルカリビアン・グループは13%安、空運のユナイテッド航空ホールディングスは10%安、ホテルのマリオット・インターナショナルは6%安で終えた。ニューヨーク原油先物が13%安となり、シェールオイル企業など石油株にも売りが広がった。
 
半面、「巣ごもり消費」の関連銘柄の一角は買いが優勢だった。動画配信のネットフリックスやビデオ会議システムのズーム・ビデオ・コミュニケーションズが上昇。コロナワクチンの需要拡大の期待から、製薬のファイザーやバイオ製薬のモデルナは急伸した。
 
ナスダック総合株価指数は反落した。前営業日の24日に比べ353.569ポイント(2.2%)安の1万5491.657で終えた。電気自動車のテスラ、半導体のエヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)の下げが目立った。
 
26日は25日の感謝祭翌日にあたり、米株式市場は午後1時までの短縮取引だった。
 
 
NYダウ工業株30種(ドル)
34,899.34−905.04
S&P500種
4,594.62−106.84
ナスダック
15,491.657−353.569
NY金(ドル/トロイオンス)
1,785.50+1.20
NY原油(ドル/バレル)
68.17−10.22
円・ドル
113.12 - 113.14−2.26
 


 

【シカゴ日本株先物概況】


26日のシカゴ日経平均先物は急落した。12月物は24日比1305円安の2万8155円で引け、26日の大取終値を635円下回った。
26日のNYダウ工業株30種平均が今年最大の下げ幅を記録した。
新たに検出された新型コロナの南ア変異株が世界経済の回復を損ねるとの懸念にアジアや欧州市場の流れを継いで、寄り付き後、大きく下落。短縮取引で参加者が限られる中、終日安値を探る展開となった。
 
 
シカゴ日経225先物12月限 (円建て)
28155 ( -635 )
シカゴ日経225先物12月限 (ドル建て)
28170 ( -620 )
( )は大阪取引所終値比
 






【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
26日のFTSE100種総合株価指数は5営業日ぶりに大幅反落した。前日の終値に比べ266.34ポイント(3.64%)安の7044.03で引けた。構成銘柄の約9割が下落した。アジアと欧米各国の株式相場が下げ、英国にも波及した。
 
南アフリカで見つかった感染力が強く、ワクチンも効かない新型コロナウイルスの変異株に対する懸念が強まった。世界経済の先行き不透明感が広がり、リスク回避の売りが広がった。投資家のリスク回避姿勢から観光関連など景気に敏感な株を中心に大きく値を下げた。商品相場の大幅下落で資源株が売られ、景気に敏感な銀行株の下落とともに株価指数の動きに大きく影響した。航空など旅行関連株の下げも目立った。
 
個別では、航空のインターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)が15%近く下げた。朝方には21%近く下落する場面もあった。航空機エンジンのロールス・ロイスは11%超下げた。インターコンチネンタル・ホテルズ・グループも9%超の下落した。
半面、オンライン食品販売オカド・グループは需要増を見込む向きから4.6%高と急騰した。



■ドイツ・フランクフルト株価指数
26日のドイツ株式指数(DAX)は大幅に反落した。終値は前日と比べて660.94ポイント(4.15%)安の1万5257.04だった。南アフリカで感染力が強いとされる新型コロナウイルスの変異型が確認された。景気への悪影響が懸念され、欧州各国の株式市場で売りが広がった。
 
個別では、では、航空機のエアバスと航空エンジン大手のMTUエアロ・エンジンズがそれぞれ11%超下げた。ドイツ銀行も7%超の下落だった。一方、ファッション通販のザランドと食材・レシピ宅配のハローフレッシュはともに5%超上げた。



■フランス・パリ株価指数
6,739.73   -336.14  -4.8%


 
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