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68ドル安と反落、大幅利下げへの期待後退
【市況】68ドル安と反落、大幅利下げへの期待後退

19日のNYダウ工業株30種平均は反落した。前日比68ドル77セントの2万7154ドル20セントで終えた。
 
株価は取引前半、好決算企業への買いに支えられおおむねプラス圏で推移したものの、大幅利下げへの期待が後退したことが重しとなり、後半でマイナス圏に沈んだ。
 
ボーイングなど好材料が出た銘柄を中心に買いが先行したが、午後に入り米報道などをきっかけに米連邦準備理事会(FRB)による早期の大幅利下げの期待が後退すると、売りが優勢になった。
 
米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(電子版)はこの日、直近のFRB高官の発言などを基に、月末の会合で0.25%の利下げを決定する可能性が高いと報道。0.25%利下げを支持するとのセントルイス連銀のブラード総裁の発言も伝わり、買いの勢いが失速した。
 
イランの精鋭部隊がホルムズ海峡で英石油タンカーを拿捕(だほ)したと19日に伝わった。中東の地政学リスクの高まりもリスク資産である株式の売りを促した。
 
来週はフェイスブックやアルファベットといったハイテク大手の決算発表を控え、内容を見極めたい投資家は多い。ダウ平均は過去最高値に近い水準にあり、持ち高調整の売りも出やすかった。
 
午前中は買いが先行し、上げ幅は100ドルを超える場面があった。ボーイングが相場をけん引した。ボーイングは2度の墜落事故を起こした新型機「737MAX」の運航停止に伴う航空会社への補償などで49億ドルの費用が発生する見通しだと18日に発表。損失の規模がある程度明らかになり、不透明感が後退したとみた買いが入った。
 
ナスダック総合株価指数は反落し、前日比60.754ポイント安の8146.489で終えた。主力のアップルやアルファベット、フェイスブックが下落した。動画配信のネットフリックスも前日に続き下げた。
 
NYダウ工業株30種(ドル)
27,154.20−68.77
S&P500種
2,976.61−18.50
ナスダック
8,146.489−60.754
NY金(ドル/トロイオンス)
1,426.70−1.40   
NY原油(ドル/バレル)
55.74+0.44
円・ドル
107.72 - 107.73−0.04

 

【シカゴ日本株先物概況】


シカゴ日経平均先物は4日ぶりに反発した。
9月物は前日比135円高の2万1265円で引け、19日の大取終値を115円下回った。
米利下げ期待や好調な米企業決算を手掛かりに米株とともに日経平均先物は買い先行で始まった。その後は7月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げが決まるとの観測が薄れたため米株が反落し、日経平均先物も伸び悩んだ。
イランが英石油タンカーを拿捕(だほ)し中東情勢が緊迫していることも上値を抑えた。
この日の9月物高値は2万1445円、安値は2万1090円。
 
 
シカゴ日経225先物9月限 (円建て)
21265 ( -115 )
シカゴ日経225先物9月限 (ドル建て)
21270 ( -110 )
( )は大阪取引所終値比



【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数
FTSE100種総合株価指数は3日ぶりに反発した。前日の終値に比べ15.61ポイント高の7508.70で引けた。
月末の米連邦準備制度理事会(FRB)の0.5%の大幅利下げ観測が広がり、株価は高値スタート。しかし、その観測がしぼむに連れて、株価も値を消した。最終的にはほぼ横ばいだった。構成銘柄の約6割が上昇した。
 
個別銘柄では、鉱業のアングロ・アメリカンは、複数のアナリストが株価目標を引き上げたことなどが好感され2.3%高と買われた。旅行のTUIが5.1%高とネット専業スーパーのオカド・グループも4.7%高ともに大幅高となった。過去2日下げていた鉱業・化学のジョンソン・マッセイにも買い戻しが入った。
 
半面、産金大手フレスニーヨが2.3%安と軟調、複数のアナリストが投資評価を引き下げた。広告大手WPPは2.2%安、仏同業のピュブリシスグループが米国での販売不振を理由に通期の増収率目標を引き下げたことが材料視された。日用品・食品大手ユニリーバも1.1%安とさえなかった包装のDSスミスも下がった。同社の一部門に対する買収案について、英競争当局が調査に入っていることが嫌気された。


■ドイツ・フランクフルト株価指数
ドイツ株式指数(DAX)は3日ぶりに反発した。終値は前日と比べて32.22ポイント高の12260.07だった。
米利下げ観測で欧州各国株式相場は上がって始まった。イタリアの政局不安から同国で売りが広がると、他国にも波及して下げに転じる場面もあったが、ドイツ株は底堅かった。
 
個別では、オンライン決済サービスのワイヤーカードが5%超値上がりした。独格安スーパーのアルディの国内全店舗で、あらゆるクレジットカードとデビットカード(即時決済型カード)を処理できるようにすると発表したことが好感された。タイヤのコンチネンタルと半導体のインフィニオンテクノロジーズも買われた。
一方で、ドイツ銀行は下落した。前日に大幅安となったIT(情報技術)のSAPはこの日も売られた。


■フランス・パリ株価指数
CAC40(仏)5,552.34 +1.79

 
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