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【油断禁物】秋から冬に流行する感染症
厳しい暑さが続く夏が終わると、過ごしやすい秋がやってくる。
秋は気温が低くなり、湿気も落ち着いてくるので、ウィルス自体がパワーを発揮して活発になり、感染症にかかりやすくなっている。
また、夏バテの延長や季節の変わり目で、免疫力が弱って、病気にかかりやすい体質になりがちです。特に免疫力の低い子供や高齢者は、重症化しやすいので注意が必要だろう。

身近な話題では、埼玉県と群馬県の総菜店を利用した10人超がO—157に感染したのに続き、横浜市の焼き肉店で食事をした2人からも新たにO—157が検出されている。
今年前半に流行したノロウイルス対策と相まって、食品衛生が物色のテーマに浮上する可能性がある。

株式市場での関連銘柄は、予防関連と検査関連が中心となるだろう。
まずは、予防関連では、手洗い、うがい、殺菌関連などだろう。
うがいでは、「イソジンシリーズ」の塩野義薬<4507>、「明治うがい薬」の明治ホールディングス<2269>、サンデンホールディングス<6444>の手指消毒器「て・きれいき」などがある。

マスク関連銘柄では、「アレルキャッチャー マスク」のダイワボウホールディングス<3107>、「フルテクト マスク」のシキボウ<3109>、「超立体マスク」のユニチャーム <8113>などがある。

ノロウイルスなどの食中毒対策として微酸性電解水生成装置「ピュアスター」を手掛ける森永乳<2264>、除菌効果のある「クレベリン」を展開する大幸薬品(4574)や、漂白剤原料を手掛ける関東電化工業(4047)、ノロウイルスの殺菌製剤で知られる摂津製油を傘下に持つ日清オイリオグループ(2602)のほか、花王<4452>、ライオン<4912>などが挙げられる。

検査関連では、子会社のデンカ生研で検査キットを手掛けるデンカ<4061>、検査受託のBML<4694>、ノロウイルス検出試薬キットの島津製<7701>、ノロウイルス検査キットの製造をおこなっている栄研化<4549>、ノロウイルス検出試薬の製造カイノス<4556>などがある。また、シキボウ<3109>は、ノロウイルス対策繊維「アルゴン」を手掛ける。
シーズンストックとして物色される傾向が強いが、株価を短期間に倍化させた実績もあったりする。秋に流行(はや)る病気や感染症は、下記のように沢山あるので注意したい。

■インフルエンザ
インフルエンザにかかれば高熱や頭痛、関節痛などの症状。
インフルエンザは、季節性の強い流行であり、医療機関を通じてワクチン・検査キット・インフルエンザ専用薬、ドラッグストアその他一般小売を通じてマスク・消毒液・空気清浄機など、一定の需要が確実に見込めます。

■RSウィルス
RSウィルスは、咳や鼻水などの呼吸器症状を引き起こす。
乳幼児は重症化に注意、高齢者も注意が必要。免疫力の弱い高齢者に関しては急性下気道炎の原因になることがある。
夏場から患者数が急増し、最新の1週間(8月14〜20日)で5千人を超えている。

■胃腸炎
胃腸炎を引き起こすのが、ノロウィルスとロタウィルスがある。
どちらも感染力が強いウィルスなので、吐瀉物などを処理する際は注意が必要。

■食中毒
食中毒は夏に多いイメージがありますが、実際に最も多いのは10月頃になるだろう
運動会など外で食事する機会が増えていること、夏バテを引きずって免疫力が低下している事などが原因。魚介類に含まれるサルモネラ菌、腸炎ビブリオ菌から食中毒を起こすので、生魚には特に注意だろう。

■呼吸器疾患
秋は肺が弱くなり、抗病力が弱くなる時期でもある。
秋の花粉症がはやり始めることにも留意しておく必要。ブタクサが主流で、スギ花粉やヒノキ花粉に比べれば軽症で済むが、副鼻腔炎(蓄膿症)を併発するかもしれないので油断は禁物だろう。

■季節性うつ病
脳機能障害の一種で、「倦怠感」「気力の低下」などの症状がみられることが多い。
身体が夏モードを引きずっていることも免疫力が弱まる一因ですので、意識して外に出るようにし、日光を浴びて脳のバランスを調節したい。

スポーツの秋といわれるように野外で遊ぶ機会も多くなり、人と接することで感染が広がっている。咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウィルス・細菌を吸い込むことによって感染する「飛沫感染」が多いようだ。

油断せず手洗いやうがいを徹底することだろう。
周囲の家族も少しでも咳の症状が見られたら、マスクをする、念入りに消毒をするなどして対策し、予防することが重要だろう。
これから大流行する可能性もあるので感染症対策関連銘柄には注目しておきたい。
 
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