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楽観視できないエボラ出血熱
 
東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年に向けて、特定の感染症の侵入と流行が懸念されている。
政府は、訪日観光客を4000万人に増やす目標を掲げており、訪日客はさらに増える見込みだ。そのなかに、どんな病気に感染している人がいるか分からない。
世界がますますボーダーレス化・緊密化するなかで、感染症対策は課題の一つになっている。
 
2020年の東京五輪・パラリンピックを踏まえ、国立感染症研究所は、致死率の高いエボラ出血熱などを引き起こすウイルスを、国内に初めて輸入する方針を決めた。多様な国の人が集まり感染症が持ち込まれる可能性に対処するためという。
 
ウイルスが運ばれる予定の東京都武蔵村山市の同研究所村山庁舎で同日行われた住民への地元説明会で、一部反対意見があったが、おおむね了承されたとしている。早ければ今夏にも輸入する方針だ。
 
同研究所には、2015年に国内で唯一、致死率が最も高い感染症ウイルスを扱うことが許された「バイオセーフティーレベル(BSL)4」施設がある。
病原体を輸入、所持するには厚生労働省の指定が必要なため、今後、感染症法に基づき、輸入と譲渡の指定を受ける手続きが進められる。
 
輸入するのは、エボラ出血熱と南米出血熱、ラッサ熱、クリミア・コンゴ出血熱、マールブルグ病の原因ウイルス。西アフリカを中心に発生し、死者は、これまでに1万人を超え、致死率がおよそ50%に達するエボラ出血熱。
いずれも国内に存在しないウイルスで、国内での感染症の報告例も1987年にあったラッサ熱の一例しかない。これまで計画的に輸入した例もないという。
 
患者が国内で発生したときに備え、感染研は現在、病原体の一部を人工的に合成して検査する体制を整備している。
病原体の実物を使えば、より速く正確な診断ができ、患者の回復状況なども調べられるようになるという。
 
まあ、株式市場でこの関連銘柄が暴騰する時には株どころではないだろう。
この関連銘柄で人気になったのが、防護服を手掛けるアゼアス(3161)、パンデミック対策ソリューションを手掛ける日本アビオニクス(6946)、エボラ出血熱にでも利用出来るバイオハザードキャビネットを手掛ける日本エアーテック(6291)だった。
 
今回、注目したいのが、アンジェス(4563)だ。
同社は、ナダサスカチュワン大学と共同で進めている、DNAワクチン技術を応用したエボラ出血熱抗血清製剤の開発について、動物での抗ウイルス効果について良好な試験結果が得られたと発表している。
開発を進めている抗血清製剤は、エボラ出血熱ウイルスのタンパク質をコードするDNAワクチンをウマに接種し、その血清に含まれる抗体を精製して製造する治療薬。
今回、サスカチュワン大学の研究機関で、動物による感染実験を実施したところ、ウイルス感染による死亡を阻止することが確認されたとしており、治療薬として十分に機能することを再確認したとしている。
 
 
株式投資では、どのようなテーマ、セクター等に向かっているのかをとにかくウォッチし、先を読むことが必要だ。その読みがあたれば、ビシッと儲けることが可能になるだろう。
 
前回、“エボラ・ショック”において旅行客の減少懸念や出入国の規制強化などにより需給が悪化した空運株は値を下げた。
市場参加者は、今後の心の備えとして「パンデミック・リスク」発生時の値動きの傾向を理解しておくべきだろう。感染の状況とともに、関連銘柄の動向もチェックしておきたい。
 
 
 
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