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2015年10月18日
「ヒエラルキーなロードバイク」

ロードバイク社会は「ヒエラルキー」=階層が形成されていると言って間違いないでしょう。
世間では、趣味性が高く高額な商品を所有することにステータス性(富の象徴)を求める層が少なからず存在します。
スポーツ自転車の場合は高級ロードバイクがこのジャンルに相当し、職業レーサー以外の一般の方が100万円以上の投資をするのも珍しくありません。
軽自動車なら安いものであれば新車購入出来ますね。
高額商品の乗り物で代表的な自動車と比較すると、全てにおいて実用性は劣りますが、所有することの満足感はロードバイクは自動車以上だというお話をよく耳にします。
※ヒエラルキー(ドイツ語: Hierarchie、ヒエラルヒー、英語: hierarchy、ハイァラーキ)とは、階層制や階級制のことであり、主にピラミッド型の段階的組織構造のことを指す。
変速機やクランク、ブレーキなどの駆動系パーツをコンポーネントと呼びますが、このメーカーで世界最大なのが日本のSHIMANOです。

自転車先進国でもなくママチャリといったガラパゴス種が多くを占める日本で、何故SHIMANOのようなトップメーカーが存在できるのか?

完成車は台湾のジャイアントやメリダなどの新興メーカーに席巻されてしまい、全く太刀打ちできない状況にあります。

もちろんSHIMANOの製品には日本の優れた加工技術が活かされ、とても高品質なのでしょうが、日本の自転車販売台数は年間200万台(2013年)に過ぎず、自動車の販売台数537万台(同)と比べると極めて小さなマーケットでしかありません。おそらくSHIMANOは海外で高いシェアを占め、稼ぎの大半はそこで得ているのでしょう。「世界のSHIMANO」なのです。

話はややマニアックになりますが、そのSHIMANOが商品展開するロードバイク用コンポーネントは、上級グレードから順に「DURA-ACE」「ULTEGRA」「105」「TIAGRA」「SORA」「CLARIS」と6段階にも分かれ、性能/価格によって見事に階層化されています。コンポーネントといっても部品であり、ブレーキであれば止まるという機能そのものに違いはない(でも性能には差がある)のですが、これだけ差別化・階層化されている部品の類は他に存在するでしょうか。
エントリークラスにはSORAやCLARISが、初中級者には105やTIAGRAが、中上級者にはDURA-ACEやULTEGRAがそれぞれマッチするといわれています。2015年のツール・ド・フランスには22チ−ムが出場しましたが、使用されたロードバイクを見るとDURA-ACEが高いシェアを占めており、トッププロからも厚い信頼を得ていることが分かります。

秩序が保たれたロードバイク社会で、ローディー(ロードバイク乗り)は乗りこなす能力に見合った「階級」を踏み外してはいけません!

ヒエラルキーは存在するが、明確にはなく、それは対象物への共通の知識、認識を持つ者の間にしか存在しないと考え、このことから、自転車愛好家やロードバイク乗りの間では、高級ロードバイクはもてはやされ羨望の眼差しで見られます。

経済力がある人間だけがロードに乗れるのか?
この答えは、YESでもありNOでも有ります。

人生は、必ず何かを捨てて何を得るかを選択する連続です。
時間、体力を費やして仕事をしてお金を稼ぐ、趣味に没頭して心を満足させる。
趣味に時間やお金を要する場合、満足を得るが時間とお金を消費します。

とはいっても、体力(=年齢)と経済力は概ね反比例の関係にあります。低下していくオジサンの脚力を財力でもってカバーし、ヒエラルキーの呪縛から逃れることもありではないでしょうか。

次回は「ローディーはブランドがお好き」です。お楽しみに
東南アジアでマウンテンバイクやロードバイクなどのスポーツタイプの自転車の人気が高まりつつある。 大都市の市民の間に健康志向が高まっているほか、手軽なレジャーとして急速に浸透してきたためだ。 自転車部品世界最大手のシマノがシンガポールに自転車をテーマにした体験型展示施設を開設するなど、自転車業界も東南アジアに熱い視線を送る。 タイなど各国は自転車専用レーンの本格整備に乗り出した。「自動車から自転車へ」

【日本の自転車部品会社】
[7309] シマノ 東証1部
アウトドアスポーツ用品会社。自転車部品と釣具の製造をその主要な事業とし、自転車パーツメーカーとしては世界最大である。

ニックネームが自転車業界のintel。全世界の自転車の核心部品の80%を作る会社。変速機、ブレーキ、フリーホイールetc…

特に変速機の場合、シマノの部品のモデル名が直ぐに自転車変速機の等級を意味する単語になる程。

欧米では自転車を利用する動きが強まっており、自転車部品の需要も順調に推移するとみられる。中国やマレーシアなど新興国でも自転車の販売拡大が続き、日本国内も個人消費の回復傾向が追い風になるとみる。釣り具は欧米やニュージーランドなど海外市場を中心に売れ行きが堅調です。
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