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英明コラム マーケットストラテジーメモ
10月第4週
【推移】
20日(月):
週末の日経平均株価は25日移動平均線から7.8%のマイナスカイ離まで売られた。騰落レシオは69.42%まで低下。松井証券経由の信用評価損率速報では売り方マイナス6.52%。買い方マイナス15.32%。今年の2月4日には買い方の評価損率がマイナス16.18%だったからほぼその水準。これでまだ売り込まれるなら、市場は異常となるし、反発なら通常となる。東証1部のPBR1倍割れ銘柄は増加し5割を占めている。これは5月末以来の水準。しかも東証1部の平均は1.2倍まで低下。PERも13.98倍。誰のせいかといえば、先週売ったのは外国人3370億円、自己売買2102億円。個人が2800億円、信託の1265億円の買い越しとは対照的な数字。いつも証券自己が売っている構図は変わらない。「公的年金、国内株運用20%台半ば」という記事もあった。
外国人ではなくどれだけ証券自己売買が反応するのかが課題だろうか。日経平均株価は578円高の15111円と大幅反発。上昇幅は今年最大で約1年4ヶ月ぶりの大きさとなった。東証1部の98%にあたる1802銘柄が上昇。下落は21銘柄だった。

21日(火):
火曜日の株安。日経平均は306円安で14804円。騰落レシオはまた69.35%まで低下。「中国のGDPが5年半ぶりの低水準となり、世界景気の減速懸念が高まったことも日本株の売りに拍車をかけた」というのが場況。中国のGDPは7.3%で着地したが、直後の上海はおろか日経平均も反応薄だった。 後場になっていきなり気がついた訳ではなかろう。不思議な解釈である。前日の先物手口で驚いたのはネット証券経由の買い越し。225はアムロ4706枚、メリル2196枚の買い越し。しかしその次はSBIの1389枚、そして松井の1200枚、カブコム658枚。楽天も438枚。TOPIX先物はSBIが7181枚、松井4626枚、カブコム4929枚、楽天3648枚。アムロやメリル、ニューエッジだ愚かしい議論の前に、この現実がある。個別ではクレスコ、アイロムが上昇、タカタ、シキボウが下落。

22日(水):アップルの好業績が地球を1周してNYで開花したという格好。市場関係者岡本さんのコメント。日経平均は391.49円上昇。高値引けではなく15時の高値から1銭下で引けたところが憎いワザでもあった。上昇率は2.6%、TOPIXの上昇率は2.5%。前日のNYダウは1.3%の上昇。NASDAQが2.4%の上昇。上昇率はNYを凌駕したから一応独立した動き。というか日米ともにボラは高く、売買エネルギーは拡大傾向となっている。12営業日連続で前日比3ケタ動く展開となっている。昨日の東証1部の売買代金は2兆805億円、10営業日連続で2兆円超。「天高く」とは言わないまでも「出来高肥える秋」ではある。個別ではトヨタ、サニックスが上昇、エアーテック、橋本総業が下落。

23日(木):
日経商品欄では中古マンションの価格上昇が報じられている。9月の中古マンション平均価格は首都圏で前月比0.3%上昇。名古屋中心部も2ヶ月連続での上昇。背景は新築マンションの供給減少。売主の希望価格は上昇基調。売り手の優位が登場してきたことになる。株と違って供給に限りがある不動産では価格的には良い兆候でもあろうか。一方で、ガソリン価格は消費造成後の最安値を更新した。背景は原油価格の下落。千葉では7月高値から11円安い看板もあるという。世界景気の減速懸念はことガソリンに関する限りは悪くない。自民党の「アベノミクスを成功させる会」の昨日の会合。追加の消費増税を1年半先送りし17年4月にすべきと提言した。
廃止ではないものの延期。それでも市場は好感する筈。今年春の轍を踏まないためには必要な筈。となると、市場は好感。消費増税で5%→8%でも16000円まで行った日経平均。もしも先延ばしなら17000円〜18000円があってもおかしくないという声も聞かれる。日経平均株価は56円安の15138円と反落。オタワでの銃乱射事件からのリスク回避という指摘があるがこれは疑問符。商船三井、トヨタが上昇、ソフトバンク、リクルートが下落。

24日(金):
日経の1面を見れば「トヨタ、営業益最高。マツダ・富士重も」。その横には「日立、営業益23%増。インフラ関連伸び」。決算を見れば「エプソン、営業益2.5倍に」、「日立ハイテク最高益」、「オービック純利益最高」、「キャノンMJ42%増益」。そして「OLC、純利益上振れ」。今期の入園者数は2800万人→3040万人に上方修正。30周年だった前期の過去最高記録3129万人でさえ視野に入る。入園料の値上げ関係なし。消費増税関係なし。ウダウダと騒ぐよりも足元の企業業績を直視したらどうなのだろうか。犬の遠吠えのような「米国金融緩和終焉懸念」「欧州・中国景気懸念」は聞き飽きた。そして「日銀の短期国債買い入れ入札でのマイナス金利」の記事。投資家が利子を負担して国債を買うという構図。金融緩和の一環で日銀が国債を大量に購入しているので流通国債は減少。金融機関が安全資産という国債を購入しようとするとマイナス金利になるという。お金を借りる方が得をするという異常さは、どう考えてもつじつまが合わない。一般的に理解不能な事柄はどこかで終わりを迎えなければならないのが常識だが明晰優秀な金融マンたちの行為としては、部分合理なのかも知れない。しかしフツーの感覚で総合的に考えると奇異に見えてならない。というか、長く続いた債券バブルのフィーナーレとしてはふさわしいかも知れない。いずれ時間を経た後には狂喜乱舞の債券バブルの象徴としての語り草になるのだろう。 行き着くところまで行けばあとは逆の回転になる筈。日経平均株価は152円高の15291円と反発。ソフトバンク、ファナックが上昇、味の素、ホンダが下落。

(2) 欧米動向
FRBは大手金融機関を対象にしたストレステスト(健全性審査)の問題点を初めて発表。
結論は「金融機関が貧弱なリスクモデルに依存している」。
FRBと金融機関、それぞれの側が期待しているものは依然かけ離れているというのが市場の解釈。
「金融機関はうまく文書で説明できない、もしくは裏付けられない想定を策定したり、一部のケースにおいて検証がいいかげんだったり、
さらには実現性を把握しないまま想定を策定している」。
まだ、いたちごっこが続いているから市場が動揺したのかも知れない。
また米商品先物取引委員会(CFTC)が発表したIMM通貨先物の投機部門の取組。

投機筋のドル買い越しは4週連続で増加。
昨年5月下旬以来の高水準となった。
ドルの主要6通貨に対する取組高は430億4000万ドルの買い越し。
前週は409.1億ドルの買い越しだったので300億ドルを上回る買い越しは9週連続。
ユーロの売り越しは拡大し、9月9日以来の高水準となった。
つまりドル高=米経済への懸念は薄いということになるのだろうし、105円は行き過ぎ。

時は10月ブラックマンデーの時期。
その1987年10月19日のブラックマンデーから27年経ってダウは約8.4倍。
個別では200倍以上になった銘柄がS&P500のなかに12銘柄あるという。
平均上昇率は212倍。(212%ではない)。
ユナイテッドヘルスが594倍、アムジェンが278倍、ロスストアーが237倍。
オラクル237倍、ホームデポ179倍、ナイキ160倍、マイクロソフト139倍。
日本でも同様だが、伝統的企業ではなく当時の新興企業の化け率が高い。
やはり成長性を追うのなら新興小型銘柄。
これは洋の東西を問わないようである。

(3)アジア・新興国動向
中国のGDPは7.2%に減速した。しかし市場は驚きもせず。HSBCの製造業PMIも改善し「50」を5ヶ月連続で上回った。これも反応薄。

【展望】
スケジュールを見てみると・・・
27日(月) 企業向けサービス価格指数、米中古住宅販売、独IFO景況感
28日(火)米FOMC(〜29日)、耐久財受注、ケースシラー住宅価格指数、CB消費者信頼感
29日(水)鉱工業生産、米5年国債入札
30日(木)米7〜9月GDP速報値、7年国債入札
31日(金)日銀金融政策決定会合、展望レポート、黒田日銀総裁会見、失業率、米シカゴ購買部協会景気指数、ミシガン大学消費者信頼感

前週の裁定買い残の減り方はすごかった。
10月17日時点で前々週比6266億円減少し2兆4811億円。
因みに10月10日時点で3609億円減少し3兆1077億円。
10月3日時点で1722億円減少し3兆4987億円。
9月26日時点が7週連続増加で3兆6410億円だった。
この3週間で1兆1599億円減少し日経平均は約1800円下落。
東証1部の時価総額は約50兆円減ったことになる。

市場で話題になっているのはヒジュラ暦。
イスラムの暦とされるが、新年を迎えるとオイルマネーが動くことが多かったという。
以下は過去の新年以降の10日の騰落率。
2013年11月5日、日経平均プラス6.6%、ダウプラス2.3%。
2012年11月15日、日経平均プラス5.4%、ダウプラス3.5%。
2011年11月27日、日経平均プラス6.2%、ダウプラス6.8%。
2010年12月8日、日経平均プラス1.4%、ダウプラス1.4%。
2009年12月18日、日経平均プラス5.1%、ダウプラス2.5%。
因みに今年は10月25日が新年。

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