兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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2015年04月2週
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【推移】

6日(月):
日経では日米企業動向等に対する濃淡。アメリカは雇用統計の悪化に加え、1〜3月期の主要500社の業績は2,8%減益予想。背景はドル高と原油安。エネルギー関連中心に11.5%増益見通しが2.8%の減益。特にエクソンモービルは約6割の減益見通し。シェールの夢は瓦解したということだろうか。一方で前年度の日本企業の株主還元は約13兆円と7年ぶりに最高となる見通し。
3月期決算企業の3社に1社(764社)が増配で総額は9兆5000億円。そして自社株買いは3兆3000億円で72%増加。上場企業全体の株主還元は12兆8000億円で22%増加。加えて個人の家計の株・投信の保有額は2年で50兆円増加し約200兆円。07年やバブル末期を上回ったという。
第一生命の試算ではこの1年の株高で個人消費は2,3兆円増加するという。このアンバランスを見る限り経済的には対米追従からは離れた格好に映る。
日経平均株価は37円安の19397円と反落。一時200円超下落した場面もあったが雇用統計の悪化の割には確りとした動き。レナウン、カーボンが上昇。東芝、オンワードが下落。

7日(火):
低金利を謳歌するのか、業績を評価するのか。特に固唾は飲まなかったがグッドフライデーに発表された雇用統計への評価が注目された昨日のNY市場。結局はプラス展開で、市場はまるで「雇用統計で何かありました」という無風の印象。海のこちらでどれだけ騒いでも、3連休は粛々と消化された。シカゴの先物は19500円台水準で、3月期末権利配当落ちの19471円は一応ようやく抜き去った印象。未だ業績相場ではなく金融相場が続くのだとすれば市場の心理の連続線は継続するのだろう。経済指標が良ければ、金利上昇を懸念しての株安。経済指標が悪ければ、低金利継続を見越しての株高。おかしな解釈はまだまだ横行するのだろうか。所詮市場は比較多数の心理が勝つ場所。「金利が低いままで良かったね」がコンセンサス。梅が咲いたとかサクラが満開だと気を取られているうちに新年度も1週間通過。日銀のETF買いが月曜に今年度初めて出動。金額にして365億円。3月までは32億円だったので少し増額された格好。今年の累計買い入れ額は7946億円。昨年は1兆2845億円、一昨年は1兆953億円。今年は3兆円の買いが目標だから3ヵ月で約8000億円はペースとしては順調に進んでいる。「下がれば買ってくれるETF」に守られた市場を、そう疑心暗鬼に見なくても良いだろう。
週末は早くもオプションSQ。
クジラだ、バッタだ、青い目だと騒いでいるうちに時間は刻々と経過
。SQ値の推移だけをみれば昨年10月15296円→11月17549円でプラス2253円。→12月17281円でマイナス267円。
今年に入ってからは、→1月17341円でプラス60円。→2月17886円でプラス544円。→3月19225円でプラス1339円。
株価の上昇は、寄り付き直後、ないものねだりの日銀の追加金融緩和観測。そして10時半からの騰勢は、たぶん投信設定が背景。週末の野村の「日本企業価値向上ファンド」の設定が1057億円。かなり集まり話題となった。新光投信「新光シラー・ケープ日本株式戦略ファンド」の設定が630億円の観測。
日経平均株価は、242円高の19640円と反発。日経JASDAQ平均は4日続伸。サイボウズ、フルキャストが上昇。ネクスト、あみやきが下落。

8日(水):
ようやく終値ベースでの3月期末値19471円を埋めた日経平均株価。2万円への一里塚は3月23日から約2週間。25日線からの乖離は一時マイナスになったものの前日で2%程度。騰落レシオも105%台だからスッキリ。結局はスピードが出すぎた相場に少しブレーキがかかって適正に戻った印象。アレコレ騒いで、「下値18000円も」なんて声があったことも愚かしく見える。「期初の売り一巡」なんて声も聞かれる。日経の見出しは「個人マネーが相場を牽引、大型投信相次ぐ」
そして月曜の日経夕刊1面は「個人の株保有再び長く」。個人の株式・投信保有期間の短期化に歯止めがかかってきたとの指摘。どれくらいかというと2014年度の平均保有期間は前年度比3.3ヶ月長くなり8.9ヶ月になったという。 投信は1.8ヶ月増えて2年2ヶ月。因みに昨年度の投信への資金流入額は3兆円だから拡大基調。一方で株は平均保有期間の長い銘柄でもドコモの3年、豊田織機の3年、ヤクルトの2.7年、阪急阪神の2.6年、田辺三菱の2.4年。そんなに長いとは思えないところが不思議なところ。
個人の投資拡大とか株保有拡大の方向に持って行きたいのが市場の世論なのだろう。もっとも先週の信用買い残は減少していたから参加者の2極化が進んでいるのかも知れない。
日経平均株価は140円高の19789円と続伸し年初来高値を更新した。ソニー、川重が上昇。ピジョン、アイスタイルが下落。

9日(木):
株高ければ好材料、株低ければ悪材料。相場はニュースを食べて生きているが、実は相場がニュースを作っている。忍者屋敷の返し扉みたいなものだが、同じことのようで様相は違う。例えば日経の見出し。「日経、再び2万円台うかがう」に続いて「市場、2ケタ増益を期待」。それはそれで間違ってはいない。しかしこの「2ケタ増益」は先日の19000円割れの時も前日も一緒。下がったときには見えなくなり、上がってくると露出する。書き手の材料選びのマインド如何としか言いようがない。
3月28日の日経朝刊では「株乱高下、縮む強気」の見出しだった。そして解釈は「ドル高、日本株高シナリオの終焉」。市場関係者のコメントは「株、当面は調整色強く。一時的に18000円まで下げる可能性がある」だった。あるいはつい1週間前に日経平均が一時19000割れとなったとき。見出しは「景気先行き警戒」。コメントは「法人減税が企業に投資を促すシナリオに疑問符」。あるいは「地銀の利確とヘッジファンドの売り」など。相場の下落に合わせたようなコメントと解釈ばかり。だから相場がニュースを作るということになる。個別銘柄も同様。動かなければ報じられないし、動けば報じられるから報道に反応する。これはニワトリとタマゴの話とは少し違う。それにしても19000円水準から営業日数4日だけで800円の上昇。1週間前のコメントなどなかったかのようなコメントが登場するから市場と言うのは面白い。因みに先週木曜の日経1面トップは「裁量労働制の対象拡大」。そして今週木曜の1面は「残業削減へ朝型勤務」。週変わりメニューみたいな並び方に見えるのは気のせいだろうか。
日経平均株価は147円高の19937円と3日続伸。TOPIX、JPX400が3日続伸。日経JASDAQ平均は6日続伸。東証マザース指数は4日ぶりの反落。キッコーマン、明治が上昇。コスモス、レナウンが下落。

10日(金):
無理矢理とは言わないまでもトレンドとしての2万円指向。前日は値上がり786銘柄、値下がり938銘柄でも日経平均株価は147円高。19937円は2万円まであと63円と迫った。そして9時6分に2万台復活。彩りとしてはファーストリテが今期業績見通しを上方修正。純利益は1000億円→1200億円で2年ぶりの最高益更新の見通し。オプションSQに花を添え、2万円を脚色したというところだろうか。SQ値は20008.47円。取引時間中の2万円回復は2000年年4月17日以来。終値ベースでは4月14日以来15年ぶりとなる。あの時もITバブル崩壊直後の4月だったことが甦るが、状況は全く違う印象。すでに昨日JPX400は高値更新。前日後場の東証アローズにはTVカメラが10台程度。マスコミも2万円は報じたいのだろう。3月SQ値は19225円。あの時はファナックがなかなか寄らずに暫定SQ値の好評が遅れたが今回はファーストリテの買い気配が記憶に残った。「まず過去ピークの時価総額610兆円(89年)抜けへ」と市場精通者。前日段階で579兆円となった。
日経平均株価は30円安の19907円と4日ぶりの反落。良品計画、OSGが上昇。イーブック、チヨダが下落。

(2) 欧米動向
米雇用統計は想定外の減少で着地。
非農業部門雇用者数は12.6万人増で市場予想25万人の半分程度の増加。
失業率は5.5%で変わらず。
2月も29.5万人→26.4万人。
1月は23.9万人→20.1万人。
それぞれ下方修正され3ヶ月平均は20万人割れ。
もっとも平均時給は前月比0.3%、前年同月比2.1%上昇し24.86ドル。
足もと景気の悪化を材料視するのか、金利引き上げ先延べ方向を好感するのか。
微妙な段階ではある。

過去30年のS&Pのイースター前の動きとその後の展開。
イースターまでの上昇回数21回。
その後の平均上昇率9.94%。
年末までの上昇確率90%。
イースター前までの下落回数9回。
その後の上昇確率マイナス2.28%。
年末までの上昇確率44%。
因みに今年のS&Pはマイナス0.64%だった。
一つのアノマリーになるのだろうか。

(3)アジア・新興国動向
14日にIMFが世界経済見通しを発表予定。
中国は2015年7%、2016年6.9%の見通し。
ブラジルが2015年マイナス0.5%、2016年1.2%。
インドは2015年7.7%、2016年8%。

【展望】

スケジュールを見てみると・・・

13日(月)マネーストック、企業物価指数、機械受注、中国貿易収支
14日(火)米小売売上高、生産者物価
15日(水)黒田日銀総裁が信託大会で挨拶、米鉱工業生産、NY連銀製造業景気指数、ベージュブック、中国各種経済指標
16日(木)首都圏マンション販売、米住宅着工、、G20財務相・中銀総裁会議(ワシントン)
17日(金)IMF世銀春季総会、米消費者物価、CB景気先行指数

過去追いの遅行指標ながら2014年度の倒産件数は24年ぶりの1万件割れ。
9543件は1990年以来の低さだという。
上場企業の倒産はスカイマークの1件だけだから惜しかった。
負債総額は89年度以来の2兆円割れ。
注意すべきは円安倒産の4割増と燃料費高騰での運輸業の倒産増加。
円高倒産は消えたような印象。
そして労働分配率は40年ぶりの低水準との報道。
昨年10〜12月期は48.1%で1973年1〜3月期の47.6%以来。
2009年1〜3月期が77.7%だったから相当な低下となった。
ということは、給料上昇の余地はかなり大きいということになる。
ここだけ見ていると、ウクライナとかギリシャって何だったのと思わざるを得ない。

「東証1部の時価総額は1985年1月に150兆円。
2年後の87年4月には400兆円に達し、
NY市場の時価総額360兆円を一気に上回った」。
「IBMはかつて1950年代にウォール街の投資家たちにとって幅方成長株。
1960年代ゴーゴーファンドの全盛期にゼロックス、コダックとともに集中買いされた。
当時の為替レート1ドル360円で換算すると時価総額は15兆円。
当時の東証1部の時価総額11.6兆円をはるかに上回っていた」。
「1965年度末に個人の持ち株比率は45%弱。
金融機関は23%強。
事業法人は18%強だった。
売買代金に占める個人の比率は1975年頃までは60%だった」。
時代の変化は数字の変化でもある。
因みに、1981年に4兆円だった株式投信。
1984年に8兆円と倍増。
1886年に19兆円と倍増。
1989年に45兆円と倍増した。
まさにバブルの歴史。
ただ株式投信は2月末の純資産が79兆円。
この1年で15兆円増加した。
そしてMRFが12兆円。
ETFも12兆円まで拡大。
まさに家計も増加基調にはなっている。

低位株とか値がさ株の定義というのが結構興味深い。
その昔の日興リサーチセンターの定義で見てみると・・・。
1970年は350円以上が値がさ、75円未満が低位。
1980年には700円以上が値がさ、175円以下が低位。
1986年には1000円以上が値がさ、300円以下が低位。
これが1年ごとに1987年値がさ1400円、低位400円。
1987年値がさ1400円、低位400円。
1988年値がさ1600円、低位500円。
1989年値がさ1900円、低位860円。
この強烈な変化がバブル時代だった。
この低位860円を見れば1000円以下の株がなくなるといわれたのも首肯できる。
現在ではどうだろう。
値がさ2000円以上、低位200円以下みたいな感覚だろうか。
 

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