みちしるべ 20年12月21日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

(12月21日→12月25日の週)

Quick調査の12月11日時点の信用評価損率は▲13.16%。
(前週▲12.37%)。
2週連続の悪化。
12月11日時点の信用売り残は63億円減の8979億円。
2週連続で減少。
同信用買い残は82億円減の2兆4946億円。
2週ぶりに減少
2兆円台は31週連続。
金額ベースでの信用倍率は2.78倍(前週は2.77倍)。
12月11日時点の裁定売り残は2740億円減の1兆4152億円。
(当限は1兆1929億円)
4週ぶりの減少。
同裁定買い残は767億円減の4041億円。
(当限は3801億円)。
2週連続の減少。

年の曜日別勝敗(12月18日まで)

月曜25勝21敗
火曜25勝20敗
水曜26勝23敗
木曜20勝27敗
金曜22勝27敗

12月第1週の海外投資家は現物2557億円買い(6週連続買い越し)。
先物2137億円売り(3週連続売り越し)。
合計2349億円の買い越し。
買い越しは2週間ぶり。
因みに・・・。
委託の現物買いは先々週が5241億円、先週が4266億円。
自己の現物売りが先々週が4978億円、先週が4561億円。
自己の手当てと考えると委託の買い意欲は強いように見えてならない。

日経平均想定レンジ

下限26405円(11月30日安値)―上限27753円(日足のボリンジャーのプラス3σ水準)

現在の225採用銘柄のEPSは1074円でPER24.94倍。
株価はほぼPER25倍水準での推移。
ココに来期3割増益を織り込むと・・・。
1072×1.3(来期)×PER20倍=27872円
しかも来期3割増益、再来期2割増益で計算してみると
1072×1.3(来期)×1.2(再来期)×PER20倍=33446円。
計算だけはいくらでも可能だが・・・。

金曜日経朝刊では「黄金比率の壁」の指摘。
1989年の史上最高値(38915円)から2009年3月の安値(7054円)までの下落幅の61.8%。
これが26745円だという指摘だ。
経験則を否定するつもりはない。
しかし、単に「人が心地よく感じる比率」で株価が左右されるという見方は疑問。
取ってつけたような黄金比率だろう。
だったら銀比率と同比率だって持ち出せば何でも解釈できることになる。

金曜日経朝刊「スクランブル」では「日本は過去30年、程度の差はあれ金利上昇=株高だった」の指摘。
「景気回復期待に伴う金利上昇と株高が同時に起きた。
その関係は10年代にやや薄れたが、今年は3年ぶりに復活する公算が大きい」。
まさに正鵠を射たコメントだった。
この30年間「金利低下=株高」と唱えてきた市場関係者は多い。
その間違いは静かに是正されるのだろうか。
知らない間に「円高=株高」も唱えるのかも知れない。

木曜日経1面トップは「社外取締役1000人不足」。
背景は「企業統治方針の改定」だという。
これらの話を見ていつも思うのは「市場は学者さんと海外が大好き」。
学者さんの言うことは何でも信じる世界に映ってしまう。
なにか新しい事が出てくるとすぐ本が出され、その本をありがたがって読む人は多い。
コンプライアンス等を徹底するためには、学者さんが社外取締役でも良いだろう。
むしろ実務に疎い方が客観的な方向性を見いだせるということなのかもし知れない。
ただ問題は多くの社外取締役の兼任が見られること。
利益相反はきっと清廉な学者さんにはないのだと思う。
ただ英国は主要企業での兼任は禁止。
独は3社以上の兼任は禁止だ。
日本の実態はたぶんこれを超え学者さんの収入源になっているケースもあるかも知れない。
しかし、専門家というのは本当に専門家たりうるのかという疑問は去らない。
100年前のスペイン風の時も言われた「人混みを避け、マスクと手洗い」。
100年たっても同じことしか言っていない。
「パチンコ店、夜の繁華街」の次は「5人以上の会食自粛」。
挙句の果てには「県境をまたいだ移動の自粛」。
コロナは都道府県の境を考えて繁殖しているわけではないだろう。
後に人為的に決められた境などウィルスにとって何の意味もない。
「神奈川県にいれば安全で東京都だと危険」ということは証明されるのだろうか。
専門家の意見とは時として言語明瞭意味不明なことがある。・
そう考えると会社法の専門家や企業統治の専門家は経営の専門家なのだろうか。
大学教授が経営の専門家になりえるのならば、日本の大学は赤字になる筈がない。
どこか違うように思えるのは、単なる狷介のなせる業なのだろうか。
「求めるのは外国人と女性」というのに異論はないが・・・。
これで儲かるのが「社外取締役養成講座」だとしたら、洒落にもならないような気がする。

「人の相場感は見聞しない」という市場関係者は意外と多い。
投資家さんサイドからすると不思議なことかも知れない。
ただの「唯我独尊」に映ってしまうかも知れない。
理由は「自分の視点が濁る」のが嫌なだけだ。
人の心は弱いもの。
強気のスタンスを持っていても、「弱気」の声を聴くと揺らぎそうになる。
しかし、その「弱気」の相場観は他人の相場観。
自分で検証したものではない。
だから自分には関係ない。
他人の相場観を参考にしている暇などない。
当然ながら市場関係者と相場を語ることはない。
飲みにいくこともない。
そう考えると、昔はずいぶん無駄な時間を消費していたような気もする。
ただ自分で検証したものを、あるいは自分で見聞きした現場を背景にしたシナリオを立てるだけ。
そう行動し始めてから20年は経過しただろうか。
それ以前に罫線に造詣\の深い先輩に言われたことがあった。
「人の相場観はいらない。新聞もテレビもいらない。
マーケットは銭ゲバと無知にあふれているから」。
当時は「ずいぶん狷介な乱暴な意見」だと思った。
今は自分が「山月記の狷介さ」を継承してしまったような気がする。
この先は「すべてを許容するだけ」という境地だろうか。

相場に必要なのは定時定点の観測。
必要だと思われる数字を抽出して、客観的に日々眺め続けることだ。
それぞれの数字に特に法則があるわけではない。
しかも数字は無機質だ。
枝葉末節に陥って屁理屈を見つけ出さなくても良い。
しゃかりきになって「人が見つけていない法則」を見つけなくても良い。
必要なのは素直な視点で「アレ?変わってきた」と感じることだ。
相場の節目節目で変化点は訪れる。
それを感じるためには、ほとんど意味のない数字を見続けること。
できれば手を使って書き残しておくとさらに感覚は増すに違いない。

相場は下落するとピンチだと思う心理。
当然、得も言われぬ恐怖に襲われる。
どこまでも下がっていくのではないかという恐怖心理。
これは市場関係者も一緒だろう。
下落局面ではしばしば「日経平均5000円説」が登場するのはこの心理が背景だと思う。
でも、過去の経験則から行くと「下落はチャンス」。
仕込みの場面の提供なのだ。
ということは、上昇局面はむしろチャンスではなくピンチなのかも知れない。
ただ厄介なのは株価には慣性の法則が働くこと。
行き過ぎもまた相場
そして企業が生産や営業を続けている以上、基本的に株価は上昇するもの。
ここを忘れて「株価は基本的に下落するもの」と考えると間違った相場観になるに違いない。

今週の日経朝刊は「マーケット商品面」が「マーケット総合面」よりも先になっている。
「鉄鉱石、9年ぶり高値」や「LNG1カ月で4割高」あるいは「ナメタガレイ安値」
これは「小型内需株、高値の波」や「旅行や外食、売り圧力」よりも上位なのだろうか。
証券市場関係者としては、腑に落ちないところだが・・・。

(兜町カタリスト 櫻井英明)



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