みちしるべ 22年08月29日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

(8月29日→9月2日の週)

8月19日時点のQuick調査の信用評価損率は▲10.55%(前週▲10.48%)。
3週ぶりに悪化。
8月19日時点の信用売り残は515億円増の9366億円。
3週連続で増加。
同信用買い残は402億円増の2兆8831億円。
2週ぶりに増加。
信用倍率は3.08倍(前週3.21倍)。
5週連続で3倍台。
8月19日時点の裁定売り残は30億円増の2722億円。
6週ぶりに増加。
同裁定買い残は1369億円増の1兆4617億円。
3週連続で増加。
当限は売り残が19億円減の0億円。
買い残が1346億増の1兆2875億円。
翌限以降は売り残が50億円増の2722億円。
買い残が23億円増の1741億円。

8月第3週の週間海外投資家動向。
現物222億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
先物4263億円買い越し(5週連続で買い越し)。
合計4040億円買い越し(3週連続で買い越し)。
個人は現物1871億円売り越し。
先物850億円買い越し。
合計1020億円売り越し。
信託銀行は現物51億円買い越し。
先物34億円買い越し。
合計86億円の買い越し。

8月第2週の週間海外投資家動向。
現物1229億円売り越し(3週ぶりに買い越し)。
先物2714億円買い越し(4週連続で買い越し)。
合計3943億円買い越し(2週連続で買い越し)。
個人は現物2747億円売り越し。
先物599億円売り越し。
合計3338億円売り越し。
信託銀行は現物97億円売り越し。
先物221億円売り越し。
合計318億円の売り越し。

今年の曜日別勝敗(8月26日まで)

月曜16勝14敗
火曜16勝17敗
水曜18勝14敗
木曜18勝14敗
金曜18勝14敗

★日経平均想定レンジ

下限27534円(200線)−上限29214円(ボリンジャーのプラス2σ水準)

明るい材料を好む株式市場。
一方でネガティブでおどろおどろしい材料を好むのは商品市場。
理由は簡単で、株は明るい材料で上昇するが、商品は世界の悪材料で上昇する。
問題は、世界では商品市場が株式市場よりもメインということ。
東京では商品先物は付属的な扱いをされているが、世界は違う。
そして歴史も長い。
この主導権の違いが東京から相場を見にくくするのだろう。
しかも東京でやけに人気が継続している「アップORダウン」のFX市場は商品市場からの転入組が多い。
理論的には銀行出身者が目立つが、実務的には商品先物ワールドだろう。
90年代にFXが登場してから市場の話題は世界経済のスケジュールとチャートが主流となってしまった。
換言すればデータスケジュールと紙芝居で動く世界。
経済は人間の活動の結果だが、無機質に感じられるのはこの影響だろう。
商品は悪材料が好き、とくにおどろおどろしい世界経済崩壊論や株価暴落論が好き。
でも株は好材料や明るい未来が大好き。
この素性の違いを知ることは結構重要だ。

所管官庁で言えば財務省と経済産業省。
大蔵省の時代には通産省と圧倒的な力の差があった。
兜町と蛎殻町を隔てているのが鎧橋というのが実感だった。
商品相場の地位向上を目指して、そして証券市場の投資家が欲しくて商品ファンドという奇怪なものもあった。
資金全体の8割を高利回りの日本国債で運用し残りの2割で商品先物でドテンバタン。
失敗しても国債の金利で元本は確保できるという代物。
さすがにバブルの時代でも人気はなかった。
ところがETFが登場して様相は一変。
原油でも金でも生々しさが消えてスマートになった。
穀物でさえ「現引きしたが芽が出る」なんて揶揄する向きもいなくなった。
大蔵省は財務省と改名して存在感が薄くなり通産省は経済産業省と改名して強くなった。
市場も似たようなものかもしれない。
中身はそんなに変わらないのに取り扱い商品の内容を変えて改名したらパワーバランスが変化した格好だ。

株価は上昇が良いのか下落が良いのか。
従来、多くの市場関係者は「株高元気、株安は青菜に塩」状態だった。
それは株高が証券界を潤し、株安は景気の悪化や業績低迷につながっていたという背景だろう。
もっとも、株式保有者対象という前提だったことも否定はできないだろう。
株を買っている人にとって「株安」は辛いものだからだ。
しかし、昨今は株式市場ニューフェイスが増加。
しかも従前と違って「キャピタルゲイン」狙いや瞬間売買の筋肉比べなどではない市場参加者の登場。
「配当を貰うことが第一義」という古いながらの新規概念を信奉している人たちだ。
大昔は株式投資の第一義が「配当利回り」だったことを考えると故郷かえりでもある。
あるいは切った張ったの丁半博打でなく、毎月コツコツ積み立て投資の手法。
いずれにしても長期間の投資。
そして株高は配当利回りを低下させ、毎月同一金額投資ならば、株高は購入口数購入株数を減少させる。
むしろ株安の方が配当利回りは高くなり、購入口数は増加する。
明らかに古い価値観からは脱却した投資家さんたちの増加。
これは歓迎すべきことに思える。
株高だけがすべてということはもはや昔日の概念。
下がった時には下がった時の手法と解釈と推論がある。
「明日のために」を考えるならば今の株高ではない。
将来の株高のために必要なのは「今の株安」。
「上がった時だけ買いたくなるのが株。
下がった時に誰も見向きしないのは株」。
この概念は変わってきた。
そして「株は下げなきゃ上がれない。
株は上げなきゃ下がらない」。
このリズムもは今年もよく体感できる相場だ。

数字やデータは結果だし間違っていないし正しい存在。
しかし間違えがちなのはその解釈や推論。
間違いや失敗は「相場のせい」ではなく「自分のせい」。
時折見かけるのは「相場の方が間違っている」という傲慢な理論を振りかざす市場関係者。
相場に対峙するマインドはゴーマンや強欲でなくあくまで「謙虚」。
数字や推移をありのままに需要する肝要さなのだろう。

金融庁と証券取引等監視委員会は「仕組み債」について販売実態を総点検する方向。
「仕組み債」は形としては強い債券
ただデリバティブ(金融派生商品)を組み込んだハイリスク商品。
数千万円単位で含み損が発生する個人投資家もでているという。
監視委員会は地銀子会社を中心に重点的に立ち入り検査。
金融庁も金融商品取引法上、問題があれば銀行検査に入る方針。
証券・金融商品あっせん相談センター(FINMAC)の紛争解決手続きに入った仕組み債を巡るトラブル事案は過去3年で急増。
件数は18年度の7件から19年度に約5倍の33件。
20年度はさらに倍の69件に急増。
足元ではトラブル件数は33に低下したが、金融庁や全国の消費生活センターへの苦情は後を絶たないという。
「早期償還により繰り返し購入を案内され9000万円が評価額でほぼゼロになった」。
こうしたリスクを承知で投資家が購入したかどうかがポイント。
要は「適合性の原則」だ。
「銀行と証券会社のどちらが顧客に商品説明をしているか」。
「投資経験などに照らして銀行が紹介する顧客に問題がないか」。
仕組み債はもともとプロの機関投資家向けに開発された商品。
「ノックイン」「ノックアウト」など専門用語が多い、
価格変動がより増幅するデリバティブを組み込み、リターンが多い半面、リスクも大きい。
特に株価の大幅な下落時には大きな損失が発生しやすい。
最近では高齢者など個人に販路を拡大。
金融庁の調べでは、メガバンクや地方銀行、証券会社が21年度に販売した仕組み債は4兆円を超えているという。
因みに中身は簡単に言えば個別株も指数もほぼオプションのプットの売り。
でもこれを理解して販売している現場の人間も少ないというのがたぶん現実。

20日(土)の日経朝刊。
1面トップの見出しは「繰り返す法人税ゼロ」。
サブタイトルは「ソフトバンクG、15年で課税4回」。
最近15年間でSBGに法人税が課されたのは10年3月期、12年3月期、13年3月期、17年3月期だけ。
法人税額は合計で約170億円。
この15年の同社の税引き前純利益(約8.6兆円)の0.25%にしか過ぎない。
21年3月期は連結純利益で過去最高の5兆円になったが単体の法人税はゼロ。
課税が少ない理由は利益の大半が傘下企業などからの配当だからだろうと推察されている。
「兆円単位の利益がある会社が何年も法人税ゼロと言うのは違和感」というのは当然の指摘だろう。
加えて税法上の赤字(欠損)が積みあがっているという理由も指摘されている。
10年間の有効な繰越欠損金という制度を使いうのはどの企業も一緒だが規模が違う。
税法の抜け道を利用してはいるものの犯罪ではなく、合法の範囲。
それでも大衆感情としては「税金を払っていない?」という疑問は消えない。
大手経済紙がメスを入れてきたということは、ある意味ゴングが鳴ったということ。
225という指数の持つさまざまな脆弱性や不都合を考えると、もっと大いに議論の余地があるとも考えられようか。
「孫は損で儲ける」では市場の納得は得られないだろう。


大和のレポートは「信用期日明けが近い主な売残の多い銘柄」。

★3月3日安値(9月2日期日)
亀田製菓(2220)
★3月7日安値(9月6日期日)
いちご(2337)、ディップ(2379)、ラクーン(3031)、デザインワン(6048)、
NISSHA(7915)、東京産(8070)、富士急(9010)、Sバリュー(9417)。
★3月8日安値(9月7日期日)
TED(2760)、チムニー(3178)、イーグランド(3294)、ムゲン(3299)、
アレンザ(3546)、カーリット(4275)、ラウンドワン(4680)、BS(5108)、
モリテック(5986)、オプトラン(6235)、井関(6310)、金銭機(6418)、
大豊工(6470)、三桜工(6584)、芝浦メカ(6590)、タムラ製(6768)。
新電元(6844)、双葉電(6986)、日立造(7004)、GMB(7214)、
愛三工(7283)、エコトレ(7428)、丸文(7537)、中本パ(7811)、
三陽商(8011)、セイコー(8050)、内田洋行(8057)、Gウィン(8111)、
サンリオ(8136)、チヨダ(8185)、松屋(8237)、京都銀(8469)、
オリコ(8585)、JAL(9201)、ANA(9202)、藤田観(9722)。
★3月9日安値(9月9日高値)
大豊建(1822)、L&M(2170)、DyDO(2590)、イートアンド(2882)、
JT(2914)、ティーライフ(3172)、ピーバン(3559)、enish(3667)、
昭和電(4004)、クレハ(4023)、ネクシーズ(4346)、MORESCO(5018)、
虹枝(5603)、フジクラ(5803)、鎌倉新書(6184)、島精機(6222)、
UMCエレ(6615)、ティアック(6803)、三井ハイテ(6966)、
三井E&S(7003)、藤久(7135)、モーゲージS(7192)、4℃(8008)、
オンワード(8016)、木曽路(8160)、AOKI(8214)、青山商事(8219)、
アイフル(8515)、ファースト住(8917)、元気寿司(9828)。
★3月14日安値(9月13日期日)
山パン(2212)、Bガレージ(3180)、トリドール(3397)、Aチーム(3662)。
★3月15日安値(9月14日期日)
日アクア(1429)、スターティア(3393)、グッドコム(3475)、
レオン自(6272)、サンデン(6444)、菱洋エレ(8068)、SBG(9984)。
★3月16日安値(9月15日期日)
大幸薬品(4574)、ファーストリテ(9983)。
★3月24日安値(9月23日期日)
モス(8153)。
★3月29日安値(9月28日期日)
CDG(2487)。
★3月30日安値(9月29日期日)
理想科学(9413)。

(兜町カタリスト 櫻井英明)


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