みちしるべ 23年10月10日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》




(10月10日→10月13日の週)

9月29日時点のQuick調査の信用評価損率は▲8.84%(前週▲8.93%)。
2週ぶりに好転。
9月29日時点の信用売り残は2339億円減の7280億円。
2週連続で減少。
同信用買い残は1160億円増の3兆8722億円。
2週連続で増加。
2007年8月以来16年ぶりの高水準。
信用倍率は5.32倍(前週3.90倍)。
昨年9月30日時点の5.07倍以来1年ぶり。
22年1月21日時点が5.26倍だった。
9月29日時点の裁定売り残は263億円増の274億円。
4週ぶりに増加。
裁定買い残は2481億円減の1兆2030億円。
2週連続で減少。
当限は売り残が263億円増の274億円。
買い残が2481億円減の1兆2030億円。
翌限以降は売り残が0。
買い残が0億円。

9月第4週(9月25日─9月29日)の週間海外投資家動向。
現物776億円売り越し(4週連続で売り越し)。
先物1兆5594億円売り越し(2週連続で売り越し)。
合計1兆6370億円売り越し(2週連続で売り越し)。
個人は現物5734億円買い越し(2週連続で買い越し)。
先物472億円買い越し(2週連続で買い越し)。
合計6207億円買い越し(2週連続で買い越し)。
信託銀行は現物3678億円売り越し(4週連続で売り越し)。
先物9805億円買い越し(5週連続で買い越し)。
合計6127億円買い越し(2週ぶりに買い
越し)。

9月第3週(9月19日─9月22日)の週間海外投資家動向。
現物9131億円売り越し(3週連続で売り越し)。
先物3394億円売り越し(5週ぶりに売り越し)。
合計1兆2526億円売り越し(2週ぶりに売り越し)。
個人は現物6613億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
先物2609億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
合計9222億円買い越し(2週ぶりに買い越し)。
信託銀行は現物3401億円売り越し(3週連続で売り越し)。
先物1591億円買い越し。
合計1809億円売り越し(3週連続で売り越し)。

今年の曜日別勝敗(10月5日まで)

月曜24勝12敗
火曜27勝11敗
水曜18勝19敗
木曜20勝18敗
金曜21勝17敗

歴史は繰り返すという点で忘れていけはいけないのは10年国債の利回りの話。
直近は上昇して0.80%。
2013年以来の水準だ。
当時は前年末からアベノミクスのスタートで日経平均は50%超の上昇。
5月23日に高値を付けた。
10年国債利回りは4月5日の0.315%→5月23日1.000まで上昇。
そこが利回りも株価も目先の天井。
しかし日経平均は8000円→15000円そしてその後2万円→3万円と上昇した。
この歴史は結構見逃されがち。

日銀は4日に通常のETF(上場投資信託)を701億円買い入れた。
日銀のETF買い入れは3月14日以来、約7カ月ぶりで今年3度目。
植田和男総裁が就任した4月以降では初めてのETF買い入れ。
4日前場のTOPIXは前日比2.01%安の2229.76ポイントだった。
J━REITや、設備・人材投資に積極的に取り組んでいる企業のETF買い入れは見送った。


「投資10か条(令和5年10月)」

(1) 「早耳の早合点」は禁忌。
(2) 下げる時はしばしば茶番劇=相場は悲劇ではなく常にコメディ。
相場予測を複雑な連立方程式にすると解が見つからなくなる。
(3) 株は戦いであると同時に人に感動を与える芸術。
(4) 相場は学問ではなく学を超えた存在。
答えは相場そのものの中にある。
現実逃避して他に求めても許してはくれない。
(5) 市場は投資という錯覚と投機という実務的心理の交錯の場。
(6) 株式市場は多くの雑音の不協和音の中で動いている。
刹那的にはその不協和和音の単音に反応していることが多いのだろう。
しかし底流にあるのは、ベースのように響く米金利動向と金融の状態。
(7) 銘柄の成長は相撲番付のようなもの。
天与の才能があり、練習をしっかりと積んで、実戦を勝ち抜けたものだけが出世できる。
小手先の技術やどさくさ紛れで出世しても長続きは難しいし、栄光には届かない。
(8) 「逆指標」はリズムとハーモニーの転換点。
(9) 株式枝葉は「わらしべ長者」の発想。
(10)投資の基本は「フェアバリュー・フェアプライス」

株式投資で負けないコツは「相場に精通し、銘柄を熟知する」こと。
これに尽きると思う。
雑音に惑わされず過去の歴史に学び、多くの指標を日々確認することで違和感を感じること。
そして未来のバーチャル体験をしてみることだ。
銘柄については、誰が何をして取引先はどこなんてことも重要。
決算短信は数字でなく行間まで見る。
あるいは同業の動向はどうなのかを詳細に比較してみる。
これは理論なんて立派なものではなく実務だ。
実務を離れて成長はない。
格好良く「米国は、欧州は」なんて言葉に現実はない。
むしろ相場という現実を離れた現実逃避。
青い鳥は足元にいるのだし、現実を直視すること以上に相場観を磨くすべはないだろう。
結構つらい作業だが相場と銘柄を必死になって年中読み続けることだ。
その意味ではストイックさが求められてくる。
残念ながらエピキュリアンやシュールなどの「快楽主義」の場所ではない。


★9月月中平均は日経平均32725.56円
★TOPIX2397.55ポイント。

☆3月月中平均は日経平均27693円。
☆TOPIX1989ポイント。

★2022年9月月中平均は日経平均27418円。
★TOPIXの月中平均は1922ポイント。

日経平均27418円→27693円→32775.56円
TOPIX1922→1989→2397.55

★日経平均想定レンジ

下限30487円(10月4日安値)−上限32409円(10月2日高値)

先週、米議会上下両院は政府のつなぎ予算を可決。
懸念された連邦政府機関の4回目の閉鎖が確実な情勢だったが、土壇場で回避した。
ただ法案は11月17日までの暫定予算。
下院民主トップのジェフリーズ院内総務のコメント。
「米国民が勝利した。
トランプ前大統領を支持する過激派「MAGA(米国を再び偉大に)」共和党議員は敗北した」。
バイデン大統領のコメント。
「そもそもこうした状況に置かれるべきではなかった。
このような作られた危機を回避するためにマッカーシー議長と数カ月前に予算について合意したばかりだ」。
通過してみれば「やはり茶番劇。理性は競争に勝つ」ということだろうか。
結局は茶番だし11月もまた政争の波に洗われるのだろう。

「10月の最初の営業日のS&P500指数は比較的堅調」というアノマリーは微妙なところ。
1997年以降の26年間で、S&P500は上昇15回、下落が11回。
平均騰落率はプラス0.16%だった。
過去11年に限れば上昇8回、下落が3回で近年は特に好調。
過去26年の平均騰落率はナスダック総合指数がプラス0.23%、NYダウがマイナス0.15%。
ナスダックの強さが特徴的。
一方で2010年以降における日経平均株価の10月平均騰落率推移。
上旬は上値が重い傾向。
中旬以降に反発基調が強まり、月末にかけて一段高となる季節性がある。
所謂、年末ラリーの起点となりやすい時期にあたる。
一方、2000年以降で平均すると、08年10月のリーマン・ショック時に23%超下落したことが大きく影響。
ほぼ横ばい圏での推移となる。
18年10月は日経平均が月間9.11%安だった。

金利の上昇とNASDAQの上昇の同居の不可解さがあったのが3日。
「業績の良いエヌビディアや動きの良いテスラなどが金利上昇を嫌気するダウよりは選考される」。
この分析には首肯した。
それでも3日の日経平均は4日続落と軟調。
市場は確たる材料を見つけられずに右往左往。
「何か悪材料を秘めているのではないか」という質問にはほとんどの市場関係者が動意しなかった。
むしろ「こういう下げの時こそ良い銘柄を見つけて買う」という意味のないコメントが散見された。
開けてみればNYダウは急落。
求人件数の増加を嫌気したなどの経済指標中心の曲がった解釈は聞こえる。
もういい加減に株の高下によって都合よく経済指標を解釈するのは止めたらどうだろう。
もっと簡単に「売る人が多いから安い」。
「ではなぜ売るのか」を需給などを含めて考えないといけない。
なぜなら市場はそれほど賢い訳でなく、しばしば間違うからだ。
所詮欲望の世界なのに、これを隠すための持ち出されるのが経済指標だろう。
ともあれ様々なことは起きる。
3日のNYではドル円への介入観測。
「乱高下」と表現されているが、介入の有無はともあれ介入を口実にした投機はあったのだろう。
あるいは史上初の米下院議長の解任。
あの数年前のトランプ氏のツイッターのような暴力的な動きが思い起こされる。
共和党強硬派の実像はあの状況。
市場はこの再現を嫌っているに違いない。
市場無関心的な動きをするトランプ陣営には困るのだろう。
たぶん「秘めたる悪材料:はそのうち顕在化する。
そしておそらく「幽霊の正体見たり枯れ尾花」となると推測はできる。

週前半の下げ局面で登場する指標が増加し始めた。
NYでは恐怖と欲望指数が28→17。
今年の最低水準だし25割れはリバウンド指標。
(2月1日が82、4月18日が70、3月15日が22)。
主要3指数の騰落レシオは70%台に低下した。
東京では日経平均の下向きの25日線(32587円)からは▲4.14%。
マイナス5%が第1次限界水準、マイナス8%が第2次限界水準。
松井証券マザーズ銘柄ネットストック信用評価損益率で売り方▲0.573%。
プラスになれば株価は反転してきたのが歴史。
9月29日時点の信用売り残は2339億円減の7280億円。
2週連続で減少。
同信用買い残は1160億円増の3兆8722億円。
2週連続で増加。
2007年8月以来16年ぶりの高水準。
信用倍率は5.32倍(前週3.90倍)。
これも歴史的だ。
ボリンジャーのマイナス3σ(日足で31028円。週足で30498円)を下抜けた。
こうなると視界は「いやいや園で悪材料ばかり」。
まだ少し中途半端感はあるが、短期リバウンドの指標は整ったような気がする。
株価上昇時には「押し目は欲しい」。
その押し目になると「押し目は蜃気楼」。
所詮そんな心理が株式市場だ。
脳裏に浮かぶ格言は「山より大きなイノシシは出ない」。
それこそ「山より大きなクマも出ない」だろう。

3日の朝日新聞「天声人語」で紹介されていた話はノーベル賞受賞のカタリン・カリコ氏の話。
高校時代に読んだストレス学の大家のハンス・セリエ氏の本の一節。
「自分ができることに集中すること。
他人がしていることや他人がするべきことを気にして時間の無駄遣いをするな」。
そして「たとえ成果が出なくても、諦めてはいけない。
自分を信じろ。
長く味気のない期間にたえる楽天性と自信が必要です」。
株式投資にも通じる。

(兜町カタリスト 櫻井英明)

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