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【どう見るこの相場】日経平均、TOPIXの行方

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日経平均、TOPIXの行方
マーケットは猛暑の疲れか、閑散相場となっている。中国問題に加えアベノミクスの先行きを見極めたい気持ちも強く様子見の気分が漂っている。

■第3次量的緩和まで出来高の盛り上がり期待できず、日経平均ダブルトップの懸念強まる

<Q>出来高の少ない中を日経平均、TOPIXとも下げているが。

<A>日経平均は日足・止め足でみれば前週から2万0500円前後で底堅い展開だったが、19日は1万0218円(前日比336円安)と下放れた。TOPIXでも1660ポイント前後のモミ合いを切って1648ポイント(前日比23ポイント安)と下げている。指摘の通り、商いは不活発で東証1部の出来高は3日連続の20億株前後の低水準となっている

<Q>なぜ、出来高が少ないのか。

<A>短期的目線では、日米とも例年通りの夏枯れ相場ということがある。もう少し、目線を拡げてみると出来高20〜25億株のそれほど多くない状況はかなり長い期間続いている。日銀が金融の量的緩和を行った13年4月と14年10月には出来高50億株程度もみられたが、それ以外は多くない状況が続いている。背景には1990年のバブル当時に買った個人投資家、法人等がほぼ売り切ったことで基本的にマーケットは売り物の少ない状態が続いている。一方、外国人投資家や年金が下値を着実に買っているという需給の図式といえる。

<Q>今後、どうみておけばいいのか。

<A>量的緩和があれば出来高が増えているという関係から言えば、日銀の第3次金融の量的緩和があるかどうかにかかっているといえる。あれば、出来高は増え、日経平均、TOPIXも上伸が予想される。

<Q>第3次量的緩和の可能性はどうか。

<A>可能性としてはかなり高いとみられる。4〜6月の国内GDPが年率マイナス1.6%(実質)と3期ぶりにマイナスに転じたことがある。日銀総裁が6月頃から早目にGDP不振をアナウンスしていたことから足元のマーケットにはさほど響いていない。しかし、現実としては、「悪い」わけだから上値を買える材料ではなく、景気停滞を放置しておくわけにはいかない。消費税10%も控えている。どこかで景気テコ入れは必要といえる。

<Q>あれば、いつ頃か。

<A>分からない。ただ、9月の総裁選挙、10月の内閣改造等を考えれば早くても10月後半以降ではないか。ただ、気になるのは安倍総理の健康問題が一部の週刊誌で報道されていることだ。安全保障関連法案では支持率を下げたが、経済政策に対する評価は非常に高い。アベノミクスで日本再生へ導いてもらいたいという希望は非常に強い。

<Q>足元は期待できないということか。

<A>ギリシャ問題は一巡したが、ギリシャ問題に比べものとならいほど影響のある中国問題が横たわっているからアメリカの利上げもはっきりしない状況が続いている。日本の9月中間決算までは時間があり手掛かり材料に欠ける。それに、日経平均は6月24日の年初来高値2万0952円に対し去る11日には2万0946円と高値まで6円と迫りながら抜けなかったことで、「二番天井」となっている。去る、7月9日の1万9115円を割り込むことはないとみられるが上値も限定的で高値圏のモミ合いとみられる。ただ、日経平均に比べるとTOPIX優位のように思われる。個別買いの展開とみられる。

(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)