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【どう見るこの相場】続落!NYダウの行方と日本市場

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■NYダウは「利上げ延期」のご祝儀終わり決算を直視、日本も9月決算に身構える

<Q>調子のよかったNYダウが下げに転じたようだが。

<A>終値でみると10月1日の1万6284ドルから1月12日の1万7131ドルまで7営業日連続で上昇、この間、約850ドル上げた。足元では前日まで2日連続安となって2日合計の下げ幅は約207ドルという状況だ。

<Q>下げの理由は何か。

<A>ご祝儀相場が終わったということだろう。

<Q>何のご祝儀だったのか。

<A>濃厚とみられていた、「9月利上げ」が延期となったことに対する、少々、皮肉っぽいがご祝儀ということだ。9月28日のボトム1万6001円からだと10月12日まで約1130ドルも上げた。この間、特筆すべき材料がなかかったことからみても利上げ延期が材料視されたとみていいだろう。

<Q>足元の下げは、ご祝儀の反動とみていいのか。他に、気になる要因はないか。

<A>1130ドルも上げたわけだから、かなり大型のご祝儀だったといえる。当然、この反動ということがある。ただ、決算発表時期を迎えており、これまでのドル高の影響などから企業業績に対する警戒感が強まっていることがある。

<Q>日本のマーケットはどうか。

<A>NY市場と似ているのは、日本もこれから9月決算の発表を迎えることだ。中国経済減速の影響がアジア等の新興国に広がり、中国、新興国に関連した銘柄に対し業績悪化が心配されている。第1四半期を発表した6〜7月頃に比べると日本の景況感は芳しくないし、円高にも振れているため企業業績全体としては多くは期待できないだろう。

<Q>日本には、ご祝儀はないのか。

<A>10月7日にスタートした安倍改造内閣がある。日経平均でみれば7日の終値1万8322円に対し14日は1万7891円と400円ほど下げ、まだご祝儀相場とはなっていない。ご祝儀相場の可能性は残っているが、モタモタしていると賞味期限が切れる心配もある。一刻も早く、GDP600兆円目標に対する具体策が待たれるところだ。今年5〜7月頃は決算に対する期待があったが、今は、「期待感」より、「警戒感」が強いという大きい違いがあるため足元では9月決算が通過するまでは大きくは動けないだろう。


(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)