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話題レポート
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14連騰の反動や衆院選が想定どおりの結果で一旦は利益確定売りの可能性

 今週10月16日〜20日の株式市場は、日経平均株価が前週末13日まで9日続伸した反動を警戒する必要がありそうだ。22日の衆院選投開票後の材料出尽くしを警戒し、先取りする動きにも注意が必要だろう。さらに次週から本格化する国内7〜9月期決算発表に向けて、業績上振れ期待が先行するかどうかも注目点だ。

■今週は日経平均株価9日続伸の反動を警戒

 前週(10月10日〜13日)の日経平均株価は13日まで9日続伸となり、週間ベースでは464円47銭(2.24%)上昇した。13日には2万1211円29銭まで上伸した。21年ぶりの高値水準だ。

 ただし13日には、米FRB(連邦準備制度理事会)の追加利上げが緩やかにとどまるとの観測で米長期金利が低下し、為替も1ドル=112円近辺までドル安・円高方向に傾いたにもかかわらず、日経平均株価が上げ幅を広げるなど、指数相場の様相を呈した。

 今週(10月16日〜20日)は、18日の中国共産党第19回全国代表大会開幕や、22日の衆院選投開票などが注目イベントだが、北朝鮮を巡る地政学リスクに対する警戒感は楽観すぎるほど後退している。そしてトランプ米政権の減税政策に対する期待感、米FRBの緩やかな追加利上げ観測、さらに国内での衆院選における与党の安定多数確保予想など、ここまで株価を押し上げてきた良好な材料に大きな変化はないだろう。

 ただし日経平均株価が13日まで9日続伸となった反動を警戒する必要があり、一旦は上げ一服の展開となりそうだ。また選挙投開票までは政策期待で株価が上昇しやすいとのアノマリーに従えば、逆に22日の衆院選投開票後には材料出尽くしとなる可能性があり、これを警戒して先取りする動きにも注意が必要だろう。

■7〜9月期決算発表に向けて業績上振れ期待の先行が注目点

 物色面では、日経平均株価9日続伸に合わせて上昇した銘柄に対しては、利益確定売りに注意が必要となりそうだ。特に米FRBの緩やかな追加利上げ観測で米長期金利が一段と低下すれば、為替がドル安・円高水準に傾く可能性があり、輸出関連銘柄に対する利益確定売りが警戒される。一方で出遅れ感の強い銘柄が、特に材料もなく個別に動意づく可能性もありそうだ。

 また次週から本格化する国内7〜9月期決算発表に向けて、業績上振れに対する期待感が先行するかどうかも注目点だ。事前に株価が持ち上げられていれば決算発表で材料出尽くし売りや失望売りが膨らむ可能性があり、決算発表シーズンを迎えて恒例の乱高下展開に注意が必要となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media−IR)

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