進化する働くロボット
少子高齢化が進む日本で、人口減少による労働力不足が問題になっています。
現在、働き方改革により今まで労働に参加していなかった女性や高齢者の労働力人口は増加しているといいます。
労働力人口とは満15歳以上で労働する意思と能力を持った人の数です。
このため、今後10年程度なら労働力人口は低下しないと考えられているそうです。
しかし、これもいずれは頭打ちとなり2065年には労働力人口は4,000万人弱と現状から約4割減少、労働力参加率は50%程度になると予想されているそうです。
この問題を解決するために、ロボットを活用する企業が急速に増えています。
分類は法律で定められており、主に工場で活用される「産業用ロボット」と、医療や介護、接客などで利用される「サービスロボット」の2種類に分類されます。
「産業用ロボット」は、工場などで主に輸送機器、電子機器などを組み立てたり、部品の搬送に用いられたりと、製造の現場において欠かすことのできないロボットです。
人の腕や手の動きを再現できる「マニピュレーション機能」を備えており、細かな作業を繰り返し行うことが得意です。
「きつい・汚い・危険」といった3K労働を人間の替わりに行ってきましたが、近年は半導体などの精密機器産業や医療産業等において高度な作業を可能とし、三品産業(食品・化粧品・医薬品産業)でも導入が進むなど、活躍の場を広げています。
「サービスロボット」は、私たちにとって身近な存在です。
手術を支援する「医療用ロボット」や歩行者支援、施設などで私達の案内をしてくれる「サービスロボット」、「ペット型ロボット」、対話できる「コミュニケーションロボット」など多岐にわたります。
技術の発展とともに、多くのユニークなロボットが登場しています。
ものづくりを支えている製品は身近な存在となっており、ロボットは私達の生活に密着しています。
長時間労働が問題となる中、健康維持や仕事と私生活の両立を考えると、私たち人間はバランスの取れた労働時間で働くことが理想です。
ロボットは疲れ知らずのため、退屈で単調な作業や正確性・スピードが要求される作業を年中無休で行うことができます。
人間が行っている約2,000種類の仕事のうち、3割はロボットによる置き換えが可能と言われており、日本だけを見ると、主要国で最大となる5割強の業務を自動化できるそうです。
労働人口不足の問題も、自動化可能となる分野においてロボットの手を借りることで、労働力確保につながります。
高度経済成長期に深刻だった労働力不足への対策として「産業用ロボット」の導入が進んで以来、日本は稼働台数で2012年には世界第一位となりました。
また、生産国としても日本は世界一となっています。
販売台数のシェアは90年代の9割程度よりは低下したものの、世界のロボットの6割弱が日本メーカー製(約38万台中21万台)となっています。
世界の販売台数は2013年から2017年の5年間で2倍に増加、今後も年平均14%増加に見込みです。
「サービスロボット」においても、今後ますます活躍の場を広げることが期待されています。
国内市場は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを機に「産業用ロボット」と同額まで成長し、2035年には「産業用ロボット」の約2倍にまで拡大すると予測されています。
特に、IoTやAIを活用したコミュニケーションロボットの需要が高まっており、今後ますます活躍の幅を広げていくことが予想されます。
ロボット大国日本から、国民的ヒーロー、鉄腕ア〇ムも驚くような、友人になれるロボットが開発される日も遠くないかもしれません。
今後ますます拡大が期待されるロボット市場から、目が離せません。
注目の、産業・サービスロボット関連株をご紹介いたします。
川田テクノロジーズ(3443)は、「人と一緒に働くヒト型ロボット」というコンセプトのもと、「NEXTAGE」を開発。
製造現場の安全性確保と生産性の向上を目的としています。
電機・電子部品・三品など幅広い分野で、従来は自動化が難しかった人手作業(組立・検査・梱包など)の自動化を実現しました。
クリーンルーム用スーツも開発されており、食品、薬品といった分野での利用も可能です。
安川電機(6506)は、MOTOMANシリーズは溶接やハンドリング、組立、塗装、それにクリーンルーム内における液晶・有機ELディスプレイ・半導体製造分野などでのハンドリング・搬送など、あらゆるシーンで活躍が可能です。
箱詰め作業など細かい作業も可能で、株式市場でも関心の高い医療やバイオ研究に最適化したロボットとなっています。
未上場ながらメディアをはじめ注目を集めているのが、株式会社アールティです。
人と一緒に弁当のおかずを盛り付ける、協働ロボットを開発しています。
弁当工場においてベルトコンベアのライン作業ができる人型双腕ロボットで、小柄な成人女性のサイズを参考にした130〜150cmの協働ロボットです。
人と隣同士で仕事をすることを前提に開発しており、一緒に働く人が安全に、安心して仕事ができるようにとの配慮がなされています。
また、業界初となる不定形物のばら積み取り出し機能を有しており、山積みとなった食材が小さな個体の集合体であることを認識、さらにから揚げのように一つひとつの形が異なる不揃いの個体でも認識することが可能です。
スパークス・グループ株式会社(8739)が運用する未来創生ファンドと、みずほキャピタル株式会社の運用するみずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合が出資しています。
日立製作所(6501)は、サービスロボットであるヒューマノイドロボット「EMIEW3」を開発しています。
店舗や公共施設において、サポートを必要とする顧客の元に自ら移動し、接客・案内サービスを行うことを目的に開発したヒューマノイドロボットです。
遠隔で音声・画像・言語処理などを行う知能処理システムと多拠点に配置された複数ロボットを監視・制御する運用監視システムで構成したリモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携し、サービスを行うことができます。
見た目もかわいらしく、小型で親しみやすいことも特徴です。
日本航空(9201)は、高品質なサービスの提供と働きやすい環境作りを目的にロボットの活用を研究しています。
今年4月に、インディ・アソシエイツが開発した遠隔操作ロボットをベースにした「JET」を発表しました。操作者はVR技術を使い、ロボットの移動、腕と顔を動かすことによる感情表現、ロボットを介したカスタマーとの音声通話を行います。
羽田空港において実証試験を実施し、2020年の実用化を目指しています。
NTT東日本(9432)では、平成27年からオリィ研究所の分身ロボットOriHimeを活用したテレワークを社内トライアルとして実施、採用しています。
このオリィ研究所も、未上場ながら注目を集める企業のひとつです。
ロボットを通じて、ユーザーが身体的問題や距離を克服し社会参画することを目的に、遠隔操作で会話等のコミュニケーションができるアバターロボットを開発しています。
ユーグレナ(2931)の100%子会社であるユーグレナインベストメント、三井住友FG(8316)傘下のSMBC日興証券などが運営するリアルテックファンドが出資しています。
ロボット関連銘柄は、わたしたちの生活や社会にとって欠かせないものとして成長が期待される分野です。
現在、働き方改革により今まで労働に参加していなかった女性や高齢者の労働力人口は増加しているといいます。
労働力人口とは満15歳以上で労働する意思と能力を持った人の数です。
このため、今後10年程度なら労働力人口は低下しないと考えられているそうです。
しかし、これもいずれは頭打ちとなり2065年には労働力人口は4,000万人弱と現状から約4割減少、労働力参加率は50%程度になると予想されているそうです。
この問題を解決するために、ロボットを活用する企業が急速に増えています。
分類は法律で定められており、主に工場で活用される「産業用ロボット」と、医療や介護、接客などで利用される「サービスロボット」の2種類に分類されます。
「産業用ロボット」は、工場などで主に輸送機器、電子機器などを組み立てたり、部品の搬送に用いられたりと、製造の現場において欠かすことのできないロボットです。
人の腕や手の動きを再現できる「マニピュレーション機能」を備えており、細かな作業を繰り返し行うことが得意です。
「きつい・汚い・危険」といった3K労働を人間の替わりに行ってきましたが、近年は半導体などの精密機器産業や医療産業等において高度な作業を可能とし、三品産業(食品・化粧品・医薬品産業)でも導入が進むなど、活躍の場を広げています。
「サービスロボット」は、私たちにとって身近な存在です。
手術を支援する「医療用ロボット」や歩行者支援、施設などで私達の案内をしてくれる「サービスロボット」、「ペット型ロボット」、対話できる「コミュニケーションロボット」など多岐にわたります。
技術の発展とともに、多くのユニークなロボットが登場しています。
ものづくりを支えている製品は身近な存在となっており、ロボットは私達の生活に密着しています。
長時間労働が問題となる中、健康維持や仕事と私生活の両立を考えると、私たち人間はバランスの取れた労働時間で働くことが理想です。
ロボットは疲れ知らずのため、退屈で単調な作業や正確性・スピードが要求される作業を年中無休で行うことができます。
人間が行っている約2,000種類の仕事のうち、3割はロボットによる置き換えが可能と言われており、日本だけを見ると、主要国で最大となる5割強の業務を自動化できるそうです。
労働人口不足の問題も、自動化可能となる分野においてロボットの手を借りることで、労働力確保につながります。
高度経済成長期に深刻だった労働力不足への対策として「産業用ロボット」の導入が進んで以来、日本は稼働台数で2012年には世界第一位となりました。
また、生産国としても日本は世界一となっています。
販売台数のシェアは90年代の9割程度よりは低下したものの、世界のロボットの6割弱が日本メーカー製(約38万台中21万台)となっています。
世界の販売台数は2013年から2017年の5年間で2倍に増加、今後も年平均14%増加に見込みです。
「サービスロボット」においても、今後ますます活躍の場を広げることが期待されています。
国内市場は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを機に「産業用ロボット」と同額まで成長し、2035年には「産業用ロボット」の約2倍にまで拡大すると予測されています。
特に、IoTやAIを活用したコミュニケーションロボットの需要が高まっており、今後ますます活躍の幅を広げていくことが予想されます。
ロボット大国日本から、国民的ヒーロー、鉄腕ア〇ムも驚くような、友人になれるロボットが開発される日も遠くないかもしれません。
今後ますます拡大が期待されるロボット市場から、目が離せません。
注目の、産業・サービスロボット関連株をご紹介いたします。
川田テクノロジーズ(3443)は、「人と一緒に働くヒト型ロボット」というコンセプトのもと、「NEXTAGE」を開発。
製造現場の安全性確保と生産性の向上を目的としています。
電機・電子部品・三品など幅広い分野で、従来は自動化が難しかった人手作業(組立・検査・梱包など)の自動化を実現しました。
クリーンルーム用スーツも開発されており、食品、薬品といった分野での利用も可能です。
安川電機(6506)は、MOTOMANシリーズは溶接やハンドリング、組立、塗装、それにクリーンルーム内における液晶・有機ELディスプレイ・半導体製造分野などでのハンドリング・搬送など、あらゆるシーンで活躍が可能です。
箱詰め作業など細かい作業も可能で、株式市場でも関心の高い医療やバイオ研究に最適化したロボットとなっています。
未上場ながらメディアをはじめ注目を集めているのが、株式会社アールティです。
人と一緒に弁当のおかずを盛り付ける、協働ロボットを開発しています。
弁当工場においてベルトコンベアのライン作業ができる人型双腕ロボットで、小柄な成人女性のサイズを参考にした130〜150cmの協働ロボットです。
人と隣同士で仕事をすることを前提に開発しており、一緒に働く人が安全に、安心して仕事ができるようにとの配慮がなされています。
また、業界初となる不定形物のばら積み取り出し機能を有しており、山積みとなった食材が小さな個体の集合体であることを認識、さらにから揚げのように一つひとつの形が異なる不揃いの個体でも認識することが可能です。
スパークス・グループ株式会社(8739)が運用する未来創生ファンドと、みずほキャピタル株式会社の運用するみずほ成長支援第2号投資事業有限責任組合が出資しています。
日立製作所(6501)は、サービスロボットであるヒューマノイドロボット「EMIEW3」を開発しています。
店舗や公共施設において、サポートを必要とする顧客の元に自ら移動し、接客・案内サービスを行うことを目的に開発したヒューマノイドロボットです。
遠隔で音声・画像・言語処理などを行う知能処理システムと多拠点に配置された複数ロボットを監視・制御する運用監視システムで構成したリモートブレイン構成のロボットIT基盤と連携し、サービスを行うことができます。
見た目もかわいらしく、小型で親しみやすいことも特徴です。
日本航空(9201)は、高品質なサービスの提供と働きやすい環境作りを目的にロボットの活用を研究しています。
今年4月に、インディ・アソシエイツが開発した遠隔操作ロボットをベースにした「JET」を発表しました。操作者はVR技術を使い、ロボットの移動、腕と顔を動かすことによる感情表現、ロボットを介したカスタマーとの音声通話を行います。
羽田空港において実証試験を実施し、2020年の実用化を目指しています。
NTT東日本(9432)では、平成27年からオリィ研究所の分身ロボットOriHimeを活用したテレワークを社内トライアルとして実施、採用しています。
このオリィ研究所も、未上場ながら注目を集める企業のひとつです。
ロボットを通じて、ユーザーが身体的問題や距離を克服し社会参画することを目的に、遠隔操作で会話等のコミュニケーションができるアバターロボットを開発しています。
ユーグレナ(2931)の100%子会社であるユーグレナインベストメント、三井住友FG(8316)傘下のSMBC日興証券などが運営するリアルテックファンドが出資しています。
ロボット関連銘柄は、わたしたちの生活や社会にとって欠かせないものとして成長が期待される分野です。