【キケン】血管年齢が実年齢より高いリスク
最近の過労死・過労自殺、過重労働起因の脳疾患・心疾患及び精神疾患の急増を受けて、会社の社員に対する健康管理責任が大きくクローズアップされています。
あなたは毎年、会社で健康診断を受けていますか?
最近、年齢が若くても血管年齢が高くなる方が増えているそうです。
健康診断や人間ドックで血管年齢という項目があります。
血管年齢が実年齢より高いと診断された方もいるかと思います。
医者に「このままいくと、心筋梗塞の発生率が高いですね」と言われて、危機感を覚えた方もいるでしょう。
なかには、「血管年齢」という言葉は聞いたことがあるけれど、実は何のことかよく分かってない…という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
血管は、だれでも年齢とともに徐々に硬くなり、老化していくそうです。
そもそも血管年齢って何?
血管年齢とは文字通り血管の年齢のことで、特に動脈硬化の状態を知る数値で、この年齢は人の老化の指標と密接に関係しています。
血管年齢が高いと動脈硬化が進行していることを表し、血管年齢が低いと動脈硬化がそれほど進行していないことを表します。
血管年齢が高くなる大きな要因は、
・喫煙
・暴飲暴食
・運動不足による肥満
・ストレスの蓄積
・高血圧
・脂質代謝異常
・高血糖などです。
動脈硬化とは?
動脈の血管が、年齢とともに老化して、弾力性を失って硬くなった状態です。
血管の内側に様々な物質がこびりついて狭くなったりして、血液の流れが悪くなります。
内腔にプラークがついたり血栓が生じたりして血管が詰まりやすくなるようです。
動脈硬化は、喫煙・コレステロール・高血圧・肥満・運動不足などの危険因子が重なることによって発症しやすくなります。
血管が硬くなれば、動脈硬化も進んで、様々な病気や老化のリスクが高まることになります。
では、どうすれば血管年齢の改善・若返りが出来るのか?
毎日が忙しく、時間がないなどの理由でついつい運動不足になりがちです。
年齢とともに運動量は減っていく傾向にあります。これは、血管の老化とも関係しているのです。
血管年齢を上昇させている最も大きい原因はコレステロールです。
コレステロールには2種類あり悪玉コレステロール(多量の時、血管の内壁に付着して動脈硬化を起こす)と善玉コレステロール(血液のコレステロールを肝臓に運ぶ)があります。血管年齢を下げるには善玉コレステロールをあげて、悪玉コレステロールを下げる必要があります。
血液検査装置の世界最大手、シスメックス<6869>は動脈硬化などのリスクを高精度に検査できる技術を神戸大学と共同開発しています。
血管に詰まり、人体に悪影響を及ぼす「悪玉」のコレステロールを除去する「善玉」コレステロールの働きを調べ、その比率から動脈硬化のリスクを判定するそうです。
血球測定機器で4割近い世界シェアを持つなど、血液検査機器で高い競争力を持っています。株価も順調です。
血管年齢の改善に効果的だと考えられているのが運動です。
特にハードな運動よりもウォーキングなどの軽い有酸素運動が効果的です。
データでは毎日運動をしている人はしていない人と比べて善玉コレステロールの値が高いこともわかっています。
そして、体力がついてきたら少し早歩きも効果的です。動脈硬化のもう一つの原因の中性脂肪も少しずつ減っていくと思われます。
ストレッチをすることで動脈硬化が改善するということもわかってきました。血管の内皮細胞から一酸化窒素が出て血管が広がる効果があるためではないかと推測されています。
血管年齢を若返らせる方法として最も簡単にできるのは、食生活を変えることです。
毎日の食事を見直すことも必要です。
食事を改善することで、老化した血管も元気に若返らせることができます。
そのためには、塩分を摂り過ぎないようにして、良質なタンパク質や抗酸化成分の多い野菜などを積極的に摂り入れることです。