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英明コラム 7月第5週 マーケットストラテジーメモ
「英明コラム 7月第5週 マーケットストラテジーメモ」


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《マーケットストラテジーメモ》07月 第5週

22日(火):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。トランプ政権は貿易交渉でEUとのいかなる合意においても、15─20%の最低関税を課すとした。また、合意に達した場合でも、EU製品に対し10%を超える相互関税率を検討。自動車に対する25%の関税計画も維持する意向。週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500とナスダック総合は終値で最高値を更新。アルファベットは23日の決算発表を前に2.7%上昇。アップルが0.62%上昇、アマゾンが1.43%上昇。LSEGのデータではS&P500採用企業の第2四半期利益は主に大手ハイテク企業がけん引。6.7%増加すると予想されている。
 
日経平均株価は44円安の3万9774円と続落。4万円に乗せると年金基金などから利益確定売りが出たとの解釈。日米関税交渉の先行き不透明感や国内政治の流動化への懸念は根強い格好。日中値幅(高値と安値の差)は689円と4月11日(1326円)以来の大きさ。TOPIXは小幅に反発。東証プライムの売買代金は4兆2076億円。良品計画、フジクラが上昇。テルモ、オリンパスが下落。
 
23日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500は小幅に続伸し過去最高値を更新。GMは8.1%下落。関税により、四半期決算に10億ドルのマイナス影響があったと発表。トランプ大統領の貿易政策に対する懸念が高まったとの解釈。
 
日経平均株価は1396円高の4万1171円と3日ぶりに反発。6月30日の年初来高値(4万4887円)を更新し、約1年ぶりの高値。日米関税交渉の合意や石破茂首相の退陣観測報道を受け、好感した買いが優勢。日経平均の上昇幅は4月10日(2894円)以来の大きさ。 トランプ米大統領は22日、日本と関税交渉で合意したと自身のSNSで発表。日本への相互関税を15%とし、日本が米国に5500億ドル(約80兆円)を投資する方針を示したほか、自動車への関税も15%に引き下げるとした。TOPIXは続伸。一時は2024年7月11日に付けた最高値(2929.17)を上回った。
東証プライムの売買代金は7兆1081億円と2024年10月30日以来の規模。マツダ、ファナックが上昇。良品計画やフジクラが下落。プライム市場の時価総額は1005兆円。
 
24日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。S&P500とナスダック総合は終値で最高値を更新。S&Pは年初来約8%、ナスダックは約9%上昇。米国がEUに対する包括的な関税率を15%に設定することで合意する可能性の報道を好感。半導体大手エヌビディアや再生エネルギー企業GEベルノバが上昇を主導した。恐怖と欲望指数は73→76。
 
日経平均株価は655円高の4万1826円と大幅続伸。連日で年初来高値を更新。2024年7月11日の過去最高値(4万2224円)以来、約1年ぶりの高値水準。日米関税交渉の合意を好感して前日の米株式相場が上昇した流れを引き継いだ。
 
日経平均の上昇幅は900円に迫り、約1年ぶりに4万2000円台に乗せる場面があった。TOPIXは3日続伸で過去最高値を更新。東証プライムの売買代金は5兆7264億円。リクルート、ファナックが上昇。アドテスト、トヨタが下落。新高値251銘柄、新安値ゼロ。プライム市場の時価総額1021兆円(前日1005兆円)と過去最高値を更新。
 
25日(金):
木曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。S&P500とナスダック総合が終値で最高値を更新。日米の貿易合意やEUとの協議進展の兆しも好感。アルファベットの好決算でAI関連銘柄への楽観的な見方が拡大した。
 
日経平均株価は370円安の4万1456円と3日ぶりに反落。前日までの2日間で2000円強上昇したことから短期的な過熱感を警戒した売りが終始優勢となり日経平均の下落幅は400円を超える場面もあった。2026年3月期の連結純利益の見通しが市場予想に届かなかった信越化は一時10%安。4ー6月期に大幅減益となった三菱自は一時9%安と急落した。前日1年ぶりに最高値を更新しTOPIXは4日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は4兆5512億円。中外薬、アドバンテストが上昇。ダイキン、ソニーが下落。
 
(2)欧米動向
 
金融大手ゴールドマン・サックスとBNPパリバはECBが9月に利下げを実施するとの予想を撤回。
今年は利下げを見送るとの見方を示した。
HSBCも利下げは終了したとの見方を改めて表明。
JPモルガンは利下げ時期の予想を9月から10月に変更した。
 
(3)新興国動向
 
国際エネルギー機関(IEA)は2024年に過去最高を記録した世界の石炭需要について、今後2年間は停滞するとの見通しを示した。
世界の石炭需要は今年上半期に1%弱減少。
通年で0.2%増にとどまる見通し。
26年には小幅減少し、24年の水準をやや下回ると予想されている。
 

(兜町カタリスト 櫻井英明)
 
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