英明コラム 8月第3週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》8月第3週
13日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。NYダウは反落。S&P500とナスダック総合は小幅に3日続伸。中小型株で構成するラッセル2000は0.9%安。背景は「消費者物価指数(CPI)など経済指標の発表を待つ姿勢」との解釈。
日経平均株価は1207円高の36232円と高値引けで続伸。NY株式市場でハイテク株が上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも半導体関連株が上昇。決算発表を手掛かりに、好決算銘柄も物色された。日中値幅は756円で9日ぶりに1000円を割れた。TOPIXも高値引けで続伸。東証プライムの売買代金は4兆9725億円。SBG、日立が上昇。任天堂、リクルートが下落。日経平均採用銘柄のEPSは2439円と過去最高を更新。
14日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って上昇。ラッセル2000は1.6%高。スターバックスが24.5%急伸。ホーム・デポは下落の下げから切り返して1.2%上昇。7月の卸売物価指数(PPI、最終需要向け財・サービス)は前月比(季節調整済み)0.1%上昇。伸びは前月の0.2%から鈍化。「インフレ圧力が引き続き緩やかになっている」との解釈。
日経平均株価は209円高の36442円と続伸。前場中ごろに「岸田文雄首相は9月に予定する自民党総裁選に立候補しない意向を固めた」と伝わると、日経平均は不安定な値動きとなったが後場はプラ転。TOPIXは続伸。東証プライムの売買代金は4兆7016億円。SBG、サッポロHDが上昇。東エレク、信越化が下落。新安値0銘柄。
15日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。S&P500とナスダック総合は5日連騰。ただアルファベットや一部の大型ハイテク株の下落が影響しSOX指数は反落。7月の消費者物価指数(CPI)は、前月比0.2%上昇。
前年比では2.9%上昇。2021年初め以来、初めて3%を下回った。9月FOMCでの0.25%利下げ確率は4.5%。
0.50%利下げ確率は56%。
日経平均株価は284円高の36726円と4日続伸。先高観を強めた海外投機筋とみられる株価指数先物への買いが断続的に入り上昇幅は400円を超える場面があった。 朝方に発表された4-6月期GDP速報値は、市場予想を上回るプラス成長。 銀行や証券といった金融株、輸送用機器などのバリュー(割安)株の上昇が目立った。東証プライムの売買代金は概算で4兆4035億円。電通グループ、エムスリーが上昇。リクルート、キーエンスが下落。
16日(金):
NY株式市場で主要3指数は大幅続伸。ナスダック総合指数は2%超上昇。7月の小売売上高(季節調整済み)は前月比1.0%増。市場予想の0.3%増を上回った。 ウォルマートが6.58%高。週間新規失業保険申請件数(季節調整済み)は、前週比7000件減の22万7000件と市場予想(23万5000件)を予想外に下回り、2週連続の減少。
日経平均株価は1336円高の38062円と5日続伸。1日以来およそ2週ぶりに38000円台を回復。円安・ドル高が149円台まで進んだことも輸出関連株の買いを誘った。東証プライムの売買代金は4兆9974億円。第一生命、SBGが上昇。電通グループ、メルカリが下落。日経平均は25日線と200日線を回復。
(2)欧米動向
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って続伸。
S&P500種とナスダック総合は7連騰。
主要3指数ともに週間上昇率は昨年10月下旬以来最大。
「上昇の背景は好調な経済データ。
景気後退は回避される可能性が高くFRBは9月に利下げを開始するという見通し。
インフレ率はFRBの目標である2%に向けて緩やかに低下し続けており、個人消費は健全」という解釈。
二律背反を不思議と合理的に解釈している。
(3)新興国動向
7月の中国の若年層(16ー24歳、学生を除く)の失業率は17.1%。
前月の13.2%から上昇した。
学生を除く25ー29歳の失業率は6.5%。
30-59歳の失業率は3.9%。
若年失業率は昨年6月に21.3%と過去最高を記録した後、統計局は公表を停止。
統計の対象を見直して、学生を除外するよう改めた。
7月の数値は手法を変更した2023年12月以降で最高だった。