英明コラム 1月第2週 マーケットストラテジーメモ
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《マーケットストラテジーメモ》01月第2週
6日(月):
週末(3日)のNY株式市場で主要3指数は揃って反発。テスラやエヌビディアなど大型グロース株が上昇。「買い手が幾分戻って来た」との見方もある。USスチールが6.5%安。マイクロソフトが1.1%高。
12月のISM製造業景気指数は49.3。11月の48.4から上昇。日経平均株価は587円安の3万9307円と続落。大発会は3年連続の下落。2008年の616円安に次ぐ587円安。年末年始の米株式市場でNYダウは1月2日まで4日続落。同期間に930ドルあまり下落していた。ただ前週末は5日ぶりに反発したこともあり東京市場も朝方は日経平均が上昇。ただ長期金利が13年半ぶりの水準に上昇(債券価格は下落)し下落に転じた。東証プライムの売買代金は4兆4817億円。アドテスト、古河電が上昇。リクルート、TDKが下落。
7日(火):
週明けのNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は続伸。ほぼ1週間ぶりの高値水準を回復した。エヌビディアが3.43%、AMDが3.33%、マイクロン・テクノロジーが10.45%上昇。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は2.84%高。米取引所の合算出来高は173億6000万株と増加。フィラデルフィア半導体指数(SOX)は2.84%高と3日続伸。
日経平均株価は776円高の4万83円と3日ぶりに反発。米ハイテク株高の流れを引き継ぎ、朝方から東エレクやアドテスト、ディスコ、レーザーテクなど半導体株への買いが優勢だった。円安進行でトヨタなども買われ、日経平均の上昇幅は900円を超える場面があった。東証プライムの売買代金は4兆9382億円。リクルート、ファナックが上昇。花王、キッコマンが下落。12月27日時点のQuick調査の信用評価損率は▲6.82%(前週▲8.86%
8日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。テスラが4%下落。マイクロン・テクノロジーは2.67%上昇。合算出来高は204.5億株(直近20営業日の平均は125.2億株)。12月のISM非製造業総合指数は54.1に上昇。11月の雇用動態調査(JOLTS)で求人件数が25.9万件増の809.8万件。市場予想は770万件だった。
日経平均株価は102円安の3万9981円と反落。NY株安を受け東京市場でも幅広い銘柄に売りが優勢になった。売り一巡後は下げ渋り。一時万円台に乗せた場面もあぅた。TOPIXは反落。東証プライムの売買代金は4兆4624億円。トヨタ、リクルートが上昇。ダイキン、三井不動産が下落。
9日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。「インフレリスクを見極めたいとの雰囲気」との解釈。マイクロソフトが0.52%高。イーベイが9.86%高。アルファベットは0.79%、メタは1.16%下落。12月のADP雇用報告で民間部門雇用者数は12.2万人増。伸びは11月の14.6万人増から鈍化。市場予想の14万人増を下回った。
日経平均株価は375円安の3万9605円と続落。米半導体株安や米国の対中輸出規制の強化に関する一部報道が重荷となり、終日安い水準で推移した。TOPIXは続落。東証プライムの売買代金4兆3326億円。中外薬、任天堂が上昇。京セラ、郵船が下落。日経平均採用銘柄のPERは3日ぶりに15倍台ながらEPSは2497円。
10日(金):
木曜のNY株式市場はカーター元大統領の逝去に伴い休場。
日経平均株価は414円安の3万9190円と3日続落。前日のNY株式市場が休場で海外は手掛かり難。国内小売り決算で中国事業が不振だったファストリが急落し、相場を押し下げた。同社株は大引けでも6%超下落し1銘柄で日経平均を301円押し下げた。TOPIXは3日続落。東証プライムの売買代金は4兆2835億円。任天堂、塩野義が上昇。中外薬、リクルートが下落。SQ値39343円に対して終値ベースで1敗。
(2)欧米動向
12月の雇用統計で非農業部門雇用者数は25.6万人増加。
市場予想の16万人増を上回った。
失業率は4.1%と前月の4.2%から低下。
雇用統計発表前はFRBが5月にも利下げを行う見通しだった。
発表後は利下げ見通しを修正。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)グローバル・リサーチは利上げの可能性も想定した。
6月FOMCでの0.25%利下げ確率は76.31%。
良い数字だった雇用統計が利下げ見直しにつながり悪い雇用統計を求める市場。
どこか本末転倒のような気がする。
(3)新興国動向
中国乗用車協会(CPCA)は「今年の中国乗用車輸出台数の伸びが大きく鈍化し、電気自動車(EV)輸出はゼロ成長」にとどまるとの見通し。
CPCAによると、2024年の乗用車輸出台数は前年比25%増の480万台。
2年連続で日本を上回って世界最大の座を維持する見込み。
(兜町カタリスト 櫻井英明)