英明コラム 9月第4週 マーケットストラテジーメモ
![]() |
「英明コラム 9月第4週 マーケットストラテジーメモ」 |
《マーケットストラテジーメモ一覧へ》

《マーケットストラテジーメモ》 9月第4週
16日(火):
週末のNY株式市場で主要3指数はマチマチの動き。ナスダック総合は続伸。終値ベースで過去最高値を更新した。マイクロソフトが1.8%高。テスラが7.4%高。モデルナが7.4%下落。ファイザーとノババックスはともに3%超下落。週明けのNY株式市場で主要3指数は揃って反発。ナスダック総合が半導体大手ブロードコムへの買いで過去最高値を更新。ブロードコムは3.2%高。時価総額は1兆6000億ドルに達し、米上場企業で7位。インターネット証券大手ロビンフッド・マーケッツが16%高。
日経平均株価は134円高の4万4902円と4日続伸。連日の最高値更新。取引時間中には初めて一時4万5000円台に乗せた。東エレク、ディスコなど値がさの半導体関連株の上昇が日経平均を押し上げた。TOPIXは4日続伸。連日で過去最高値を更新。東証プライムの売買代金は5兆481億円。TDK、信越化が上昇。ファストリ、任天堂が下落。
17日(水):
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って小幅反落。「FOMCを前に警戒感が広がった」との解釈。医療保険大手ユナイテッドヘルスが2.3%安。半導体大手エヌビディアが1.6%安。ウェブトゥーン・エンターテインメントが39%急伸。8月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.6%増加。3カ月連続で増加し、市場予想の0.2%増を上回った。
日経平均株価は111円安の4万4790円と5日ぶりに反落。「運用リスクを回避する売りが優勢」との解釈。一時は前日に付けた最高値(4万4902円)や節目の4万5000円を上回った場面もあった。TOPIXは5日ぶりに反落。東証プライムの売買代金は4兆6178億円。TDK、ソニーが上昇。フジクラ、任天堂が下落。
18日(木):
水曜のNY株式市場で主要3指数はマチマチの展開。S&P500とナスダック総合は続落。アメリカン・エキスプレスなどの金融株がNYダウを押し上げた。半導体大手エヌビディアが2.6%下落。FOMCではFF金利の誘導目標を0.25%引き下げ、4.00─4.25%とした。利下げは昨年12月以来6会合ぶり。トランプ2期目政権発足後で初めて。FOMC通過で小動きながら売買高は増加。
日経平均株価は513円高の4万5303円と反発。2日ぶりに最高値を更新し、終値で初めて4万5000円台に乗せた。日経平均の上げ幅は一時700円に達した。上昇の勢いが強い一部の銘柄に買いが集中し、株価指数先物への断続的な買いとともに日経平均を押し上げた格好。TOPIXは反発。東証プライムの売買代金は4兆8564億円。TDK、キリンが上昇。任天堂、JR東海が下落。
19日(金):
米国株式市場で主要3指数は終値ベースで過去最高値を更新。インテルが22.8%上昇。1987年10月以来の大幅上昇を記録。エヌビディアも3.5%高。フィラデルフィア半導体指数は3.6%上昇。ラッセル2000は終値での最高値を更新した。
合算出来高は193億株。直近20営業日の平均は166億7000万株。
日経平均株価は257円安の4万5045円と反落。日銀は金融政策決定会合で、保有するETFを市場に売却することを全員一致で決定。発表前まで上昇していた日経平均は下落に転じ、下幅を800円あまりに広げる場面があった。 午後からの急落とFTSEの枚柄入れ替えで東証プライムの売買代金は8兆7515億円と、プライム市場への移行後としては最大。
日経平均の日中値幅(高値と安値の差)は1357円と4月10日(2318円)以来の大きさ。TOPIXは反落。東証プライムの売買高は30億3750万株。アドテスト、三菱商事が上昇。ファストリ、任天堂が下落。
(2)欧米動向
米上院は19日、予算切れによる政府閉鎖を回避するためのつなぎ予算案を否決した。
9月30日深夜に現在の予算が失効する前に共和・民主両党間で合意が得られない場合、連邦政府機関が閉鎖される可能性が高まった。
上院は採決後、1週間休会。
共和党関係者は、予算が失効する前日、議員らが休暇から戻る9月29日に再度投票する可能性があるとコメント。
(3)新興国動向
中国株式市場は一時10年ぶりの高値を更新した。
中国人民銀行(中央銀行)は18日、公開市場操作(オペ)で7日物リバースレポを通じて4870億元(685億6000万ドル)を供給。
香港株式市場のハンセン指数は一時21年7月以来初めて2万7000の節目を突破した。
ゴールドマン・サックスは、本土A株と香港上場の本土系銘柄について「オーバーウエート」を維持。
12カ月でそれぞれ8%、3%の上昇と予測。
(兜町カタリスト 櫻井英明)