26日（月）：
週末のNY株式市場で主要3指数は揃って下落。トランプ大統領はEUからの輸入品に6月1日から50％の関税を課すことを勧告すると表明。また、米国内で製造されていないアップルのiPhoneにはアップルが25％の関税を支払う必要があると警告。アップルは3％安で2週間ぶりの安値水準。アマゾン、エヌビディア、メタはいずれも1％超下落。
 
日経平均株価は371円高の37531円と高値引けで続伸。トランプ米大統領がEUのフォンデアライエン欧州委員長と電話協議。6月1日に予定するとしたEUへの50％関税の発動は7月9日まで延期されたことを好感。買い一巡後は戻り待ちの売りや利益確定目的の売りが出て伸び悩む場面もあった。TOPIXは続伸。東証プライムの売買代金は3兆4503億円。ソニー、リクルートが上昇。リコー、高島屋が下落。東証グロース250指数ネットスック信用損益率で売り方買い方逆転。
 
27日（火）：
週明けのNY株式市場はメモリアルデーで休場。
 
日経平均株価は192円高の37724円と3日続伸。午前は一進一退。午後に外国為替市場で進んだ円安・ドル高トレンドが手掛かり。東証プライムの売買代金は3兆3198億円。SBG、任天堂が上昇。セコム、KDDIが下落。200日移動平均線37802円には届かず。信用倍率は5．02倍（前週5．24倍）。4週連続で3月21日時点（5．28倍）以来の5倍台。
 
28日（水）：
火曜のNY株式市場で主要3指数は揃って大幅反発。トランプ大統領がEUに対する高関税の発動期限延期を表明したが連休明けの市場に反映された。ナスダック総合とS＆P500はともに2％超上昇。S＆P500は2月19日の終値ベースの最高値にあと3．6％。半導体大手エヌビディアの決算発表を翌日に控え、フィラデルフィア半導体指数(SOX）は3％超上昇と8日ぶりに反発。エヌビディアの四半期決算は売上高が前年同期比66．2％増、1株利益が43．5％増と予想されている。
 
日経平均株価は1円安の37722円と4日ぶりに反落。午前に一時38000円台に乗せたが、次第に戻り待ちの売りが優勢となった。TOPIXは小幅ながら4日続伸。東証プライムの売買代金は4兆2870億円。第一三共、花王が上昇。中外薬、三菱電が下落。新高値109銘柄と3ケタ。
 
29日（木）：
水曜のNY株式市場で主要3指数は揃って反落。半導体大手エヌビディアは通常取引で0．5％安。引け後に発表した第1四半期決算は売上高が市場予想を上回った。通常取引では0．5％安だった株価は時間外取引当初は5％上昇。ただ、第2・四半期の売上高見通しは市場予想を下回った。9月FOMCでFRBが利下げを再開すると確率は58％。10月FOMCでの利下げの確率は79％。
 
日経平均株価は710円高の38432円と大幅に反発。2月21日（38776円）以来、約3カ月ぶりの高値水準。米半導体大手エヌビディアの決算が良好な内容だったことを好感。米裁判所による米関税措置の違法判断を受けて急速な円安・ドル高が進行。円安に歩調をあわせた格好で一日を通じてほぼ一方的に上昇した。TOPIXは5日続伸。東証プライムの売買代金は4兆7521億円。トヨタ、ソニーが上昇。バンナム、ニトリが下落。
 
30日（金）：
木曜のNY株式市場で主要3指数は不安定ながら揃って反発。ただだ主要指数は日中高値を下回って引けた。米控訴裁判所（高裁）はトランプ大統領の広範な関税を復活させる判断を下した。6月5日までに、行政には6月9日までに回答するよう指示した。「市場はこの材料を消化した」との解釈。前日決算を発表した半導体大手エヌビディアが3．2％上昇。日経平均株価は467円安の37965円と反落。米関税政策を巡る不透明感と為替の円高トレンドが重なり売りもの優勢の展開。
 
日経平均の下落幅は一時600円を超えた。TOPIXは6日ぶりに反落。東証プライム市場の売買代金は6兆5106億円と4月7日以来の大きさ。月末要因に加えMSCIの株価指数「グローバルスタンダード指数」の構成銘柄の定期入れ替えに伴う売買が背景。エーザイ、トヨタが上昇。東エレク、アドテストが下落。
 
（2）欧米動向
 
5月のコンファレンス・ボード（CB）消費者信頼感指数は98．0。
前月から12．3ポイント上昇。
市場予想は、87．0だった。
 
（3）新興国動向
 
中国商務省は中国と欧州の半導体企業との会合を主催。
レアアースの規制に絡む申請手続きについて説明したという。
中国はレアアース（希土類）の輸出規制に関し、中国と欧州の半導体企業およびその供給網に関連する企業に対して緩和する可能性がある。
 
 


（兜町カタリスト　櫻井英明）