みちしるべ 20年11月30日号
兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
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話題レポート
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《Eimei「みちしるべ」》

(11月30日→12月4日の週)

Quick調査の11月20日時点の信用評価損率は▲12.85%。
(前週▲12.40%)。
3週ぶりの悪化。
11月20日時点の信用売り残は41億円減の8524億円。
2週ぶりに減少。
同信用買い残は57億円減の2兆4288億円。
2週ぶりに減少。
2兆円台は28週連続。
金額ベースでの信用倍率は2.85倍(前週は2.84倍)。
11月20日時点の裁定売り残は1283億円減の1兆6306億円。
(当限は1兆4381億円)
3週ぶりに減少。
同裁定買い残は200億円減の5074億円。
(当限は4763億円)。
3週ぶりに減少。


今年の曜日別勝敗(11月27日まで)

月曜24勝19敗
火曜24勝18敗
水曜23勝23敗
木曜18勝26敗
金曜22勝24敗

11月第3週の海外投資家は現物3331億円買い越し。
先物2689億円買い越し。
合計5971億円の買い越し(1兆987億円→前週1兆987億円買い越し)。
先物が減少したとはいえ買い越しは3週連続。
現物は1兆746億円、先物1兆6824億円。
合計で2兆7571億円。
2014年11月の3週間での3兆2227億円以来の高水準。


日経平均想定レンジ

下限25456円(11月13日マド明け水準)―上限28427円(月足のボリンジャーのプラス3σ水準)

「1989年最高値から2008年バブル後最安値まで押した幅の61.8%戻し(2万6747円)に到達。
また、80年代バブル相場の過程で起きたブラックマンデー直前の株価水準に到達した」という声もある。
しかし・・・。
相場を大局観で考えるか、目先の小手先で考えるのか。
これは永遠の課題。
でも、大局観を投げ捨てた枝葉末節に拘わる小手先論はどちらかと言えば屁理屈。
曲がり続けることだけが使命ならばそれでも良いのだろう。
先日、昨日「小賢しい弱気論で、注意しましょう、警戒しましょうばかりのマーケット」。
と言ったら叱責の声ばかり。
「強気は悪で弱気は善」。
2012年12月まではこうだったかも知れない。
あるいは「強気は愚かしく聞こえ、弱気は賢く聞こえる」。
これも市場の抱える呪縛。
そいて、主役や材料を常に海外に求める他律の相場観の横行。
「過去に饒舌、未来に寡黙」は永遠に変わらない市場関係者の特性かも知れない。
「なんだかなあ」という気がして止まない。

水曜の日経での「専門家」の見通し。
見出しは「日経平均27000円も」。
そして概ね27000円が来年3月の予想。
ついこの間までは「26000円も」だったが1000円増えた。
増えたのは、現実の日経平均が上昇したからなのだろう。
というよりも、29年ぶりというよりも経験のない上昇過程の26000円台。
本音では「見通しなどわからない」なのかも知れない。
願うのは「素直な心と明るい姿勢」を持った人々こが儲かること。
山月記に登場するのは隴西の李徴。
「性、狷介にして、自ら恃むところ頗る厚く」では取り残されてしまうに違いない。
西方では「グレート・リセット」。
東方では「分断から協調へ」。
来年は「陰と陽、明と暗」がさらに際立つ相場になってこようか。

1988年4月30日に日経平均は終値ベースで初めて26000円台に乗せた(26230円)。
27000円台は4月14日(27111円)。
要した時間はわずか12日だった。
そして28000円台はザラバで6月6日(28059円)、終値6月9日(28072円)。
要した日数は50日。
年内のあと26日では足りない・・・。
3万円は88年12月27日の大納会。
そこまでは約8ヵ月だった。
となると・・・。
「来年夏には3万円」も荒唐無稽でなくなってこようか。


200日線から20%プラスかい離は26515円。
25日線から10%プラスかい離は26882円。
時価総額700兆円で27792円。

NYダウが1万ドルに乗せたのが1999年3月。
ウォール街のトレーダーたちの雄叫びが聞こえるような写真が今でも甦る。
そして2万ドル乗せが2017年1月。
3万ドル乗せが昨日。
17年かけて駆け上った1万→2万。
2万→3万が3年。
スピードが速いというよりも数字が大きくなったからという理由もあろう。
それにしても・・・。
海のこちら側の日経平均の水準は1991年まで戻っただけ。
29年前11月のNYダウは2894ドルであった。
12月末でも3168ドルだった。
「年を経て10倍になった」とみるか。
「29年前のNYダウは日経平均の10分の1だった」とみるか。
中身は一緒だが見方は別になる。
だからといって垂涎するのが市場回りの人々。
本来必要なのは慨嘆でも羨望でもなく「どうすれば追い付けるのか」ぼ議論。
自虐からは未来は生まれない。
もっともマスコミが自虐や慨嘆が好きだからという側面は否めないが・・・。
「新人類相場」なんて古の言葉も甦ってきたようだ。


10年前までは来日していた奇門遁甲の先生。
天津の出身の風水易経鑑定士。
5代続く易学の家系に生まれた「易経学」の最高位・最難解学問である帝王理論「奇門遁甲」を実践できる数少ない風水師。
風水に基づいた北京オリンピック都市計画にも携わっていた。
その先生の言葉は今甦ってくる。
日本株は「2023年までは大丈夫」。
これがあったからこそ、いつの下落場面も弱気にならずに済んだと言えようか。
そして「日本は『自分の国』の行方を真剣に考える姿勢が少ない」。
「誰もが、そんなことは関係ないと考えているように見える。そこが弱点」とも。
他力本願でなく、自力になることが、景気回復の根本と聞こえた。
そして「奇跡にも近い画期的技術が開発される可能性を忘れてはいけない」とも。

「日本株光りそめたり十二月」

(兜町カタリスト 櫻井英明)



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