兜町カタリスト『櫻井英明』が日経平均株価や株主優待、投資信託、NISAなど幅広く紹介していきます。企業訪問を中心により密着した情報も配信中です。
会員情報作成
ログイン
初めてのお客様は、
『会員情報作成』から登録をお願い致します。
小幅続落6ドル安、長期金利が重荷に
【市況】小幅続落6ドル安、長期金利が重荷に

22日のNYダウ工業株30種平均は小幅に続落し、前日比6ドル71セント(0.01%)安の4万2924ドル89セントで終えた。
 
米景気の底堅さを示す最近の経済指標や、連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言を背景に、米長期金利は21日以降、約3カ月ぶりの高水準に達し、株式相場を下押しした。翌日に米電気自動車(EV)大手テスラなど注目企業の決算が控える中、市場では様子見ムードも強かった。
 ダウ平均は午前中に一時200ドル超安を付けたが、午後にかけ安値拾いの買いが入りプラス圏に浮上。ただ、終盤に再び売られた。
 
22日の米債券市場で長期金利は4.20%前後と、前日終値とほぼ同水準で高止まりした。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識され、主力株への売りを誘った。ダウ平均は前週まで6週連続で上昇し、短期的な過熱感から利益確定売りも出た。

ダウ平均は上昇に転じる場面があった。国際通貨基金(IMF)は22日、24年と25年の米国の経済成長見通しを上方修正した。賃金の上昇などを背景に個人消費が堅調に推移すると予想し、投資家の間では米経済が大幅な悪化を避けられるとの期待が改めて意識された。

発表が本格化している7〜9月期決算も想定以上との見方が広がっている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、ゼネラル・モーターズ(GM)が市場予想以上の決算を受けて大幅高となった。市場では「経済データと企業業績の両方が投資家心理を支えている」との指摘があった。

23日にはテスラが7〜9月期決算を発表する。発表後に株価が大きく変動すれば米株相場全体に影響する可能性が意識され、様子見の投資家も多かった。

ダウ平均の構成銘柄ではベライゾン・コミュニケーションズの下げが目立った。22日発表の四半期決算で売上高が市場予想に届かなかった。インテルとスリーエム、ホーム・デポが下げた。一方、マイクロソフトやウォルマート、アムジェンは上昇した。

ナスダック総合株価指数は5日続伸した。前日比33.124ポイント(0.17%)高の1万8573.129で終えた。メタプラットフォームズやアルファベットが上昇した。
 
 



【シカゴ日本株先物概況】

22日のシカゴ日経平均先物は下落した。12月物は前日比635円安の3万8390円で終えた。
 
この日は日経平均株価が大きく下げたほか、NYダウ平均が、米長期金利の上昇が重荷となる中を小幅続落。米株式相場も上値の重い展開となりシカゴ市場の日経平均先物には売りが優勢となった。
 
 
シカゴ日経225先物 (円建て)
38390 ( -40 )
 
シカゴ日経225先物 (ドル建て)
38490 ( +60 )
 
( )は大阪取引所終値比







【欧州株式市場】

■イギリス・ロンドン株価指数

22日のFTSE100種総合株価指数は3日続落し、前日比11.70ポイント(0.14%)安の8306.54で終えた。米長期金利の先高観や、21日の米ダウ工業株30種平均の下落などが投資家心理の重荷となり、売りが先行した。午後には銀行株や資源株に買いが増え、指数は下げ幅を縮めた。

英国時間22日午後に国際通貨基金(IMF)が発表した世界の経済成長率見通しで、2024年の英国の成長率を上方修正したのも、相場を下支えした。

FTSEの構成銘柄では、自動車保険のアドミラル・グループが1.96%安、住宅大手パーシモンが1.81%安、同業テイラー・ウィンペイが1.71%安と下落。一方、産金大手フレスニロは2.88%高、投資会社メルローズ・インダストリーズは2.00%高、インターコンチネンタル・ホテルズは1.73%高となった。




■ドイツ・フランクフルト株価指数

22日のドイツ株価指数(DAX)は続落し、前日比39.28ポイント(0.20%)安の1万9421.91で終えた。米欧の長期金利上昇や、前日の米ダウ工業株30種平均の下落が投資家心理を冷やした。ただ市場予想を上回る四半期決算を公表した銘柄には買いが入り、指数の下げ幅は限られた。

個別では、22日公表した2024年7〜9月期の純利益の水準(速報値)が市場予想を下回ったミュンヘン再保険が2.75%安、不動産大手ボノビアが2.04%安、化学品商社ブレンタークが1.93%安となった半面、SAPは2.14%高、航空大手エアバスは1.65%高、ドイツ銀行は1.23%高と買われた。

 


■フランス・パリ株価指数

フランスの株価指数CAC40は小幅に続落し、前日比0.01%安で終えた。

米大統領選や中東情勢を巡る先行き不透明感が株価の重しとなった。堅調な米経済指標を背景に、米利下げペースが見極めにくいことも嫌気された。

a